経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

8/12の日経

2014年08月12日 | 今日の日経
 今日の日経のとおり「消費者心理3か月連続改善」ではあるが、7月季調値の前月比はわずか+0.4ポイント。それも、5月2.3、6月1.8、7月0.4と大きく減速した。政府見通しのような消費のプラス成長の確保には、7-9月期にV字回復が不可欠なのだから、軽視できない事態である。

 7月の+0.4の中身も、ボーナス増に伴う「収入の増え方」に支えられていて、持続するのか心もとない。他方で、「雇用環境」の伸びは大きく減速しており、賃金上昇の圧力は下がって来ている。むろん、7月の41.5という水準自体、停滞していた昨年秋頃のレベルで、まだ物足りない。

 昨日の景気ウォッチャーも、現状は51.3と前月比+3.6であったが、先行きは51.5で、早くも前月比が-1.8へとマイナスに転換した。特に、「雇用関連」は、水準自体は高めであるものの、既に現状で-0.2となり、先行きでは-1.4へと広がっている。こちらも、8/9の日経は、「街角景気3か月連続改善 7月、増税後の反動減薄れる」という見出しだったがね。

 こうしてみれば、反動減からの回復のモーメントは急速に衰えていて、早くも力を失いつつあり、喧伝された「賃金と雇用が押し上げる景気回復」というシナリオも、かなり色あせて来た。すなわち、日本経済は、マイナス成長転落への軌道を着実に歩んでいるということである。

(今日の日経)
 中古住宅にリフォーム融資。免税拡大で訪日客争奪戦。訪日客11人で定住1人分消費。求人難型倒産再び。生保が外債、インフラへ。銀行が年金受給者の近況を通知。エアバスが中国と蜜月。鉄道反動減、ホテル好調。工作機械受注・国内30.6%増。投機筋の円売り加速。原油入着価格が過去最高値。経済教室・新卒一括採用・石田潤一郎。

※「履歴書」のエジプトへの渡洋は感動的だったね。鏡の海が思い起こされたよ。

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