現実ブログ 「遺品が語る真実」 遺品整理ブログ
遺品整理屋は見た”天国へのお引越しのお手伝い” 孤独死 自殺 遺品整理 不用品 遺言 ・・キーパーズ




先月の事。

中部地区のあるマンションで、一人の男性が命を絶ちました。

5年前に職を失い、親族とも友人とも一切の縁を持たず、月に数日秋葉原へ通うのが唯一の行動だったのです。

それ以外の日課は、自宅でPCに向かっていたようです・・

自作のPCが6台、DVDデッキが4台、火事になりそうなほどのタコ足配線が部屋中に張り巡らされていて、おそらく、人との会話は年に一回もなかったのではないでしょうか?

フィギアの人形の数は、数え切れないほど部屋中に飾られていて、購入価格は100万円えはきかないのではないかと思うほどの量でした。

どんな趣味でも人それぞれですので誰かに干渉されるものではありません。

しかし

どんなものにでも、ある一つの線が有るのです。

その線に気づかずに、もし超えてしまうと・・・

もう、社会生活を行うことに支障が出るのです。

フィギアやパソコン、DVD、など、いわゆるオタク的な趣味に関しては、時にコミュニケーションに支障をきたしやすい部類とされていて、ある意味では中毒もしくは、麻薬のような影響を持つのです。

販売する側は、その事を知っていていかに中毒症状を重症にするかが商売の成否にかかってくるのです。

そのために、業者が日夜研究を重ねているのも事実です。

ですので自己管理をしっかりと行い、興味を一点に集中させすぎないようにしておかないと自分で気付かないうちに業者の罠にはまるのです。

この故人のような症状まで進行してしまうと、薬は有りませんし、病院に行っても治療方法はないのです。

身体的には健康で、精神的にも医学的には問題ない場合は第三者は、どうする事も出来ないのです。

この様な方の多くは、しばらくは金銭的には問題は有りません、意外に預金をしっかりとしていらっしゃった方が多いのです。

ですので、趣味の物を購入したり食事を取ることにも支障がないのです。

しかし、その線を越えてしまうと収入がなくなり、時間とともに預金が底を尽き、経済的に不健康な状態になってしまうと、身体的にも精神的にも、社会的にも健康な状態では無くなるのです。

こうなってくると、崩れだすスピードは急加速します。

そして、ふっと気付いた時には、相談相手が全く居ない状況になっているのです。

私たちが干渉すべき事でもなく、余計な事を言う立場でもないかもしれません。

しかし、この様な窮地に陥ってしまったという生き様が残った遺品整理の現場が増えているのを知ってもらいたいのです。

それも、病死ではなく、自死という悲しく遺族へ悲嘆を与えてしまう最期を迎えた方の現場が増えているのです。

 

・・・・・


世の中には、超えてはならない線をしっかりと意識しながら楽しめば人生を充実させることにもなるサービスや物、食材などが無数にあります。

しかし、油断すると中毒症状を引き起こしてしまうものとは紙一重ではないでしょうか?

酒、ギャンブル、車、釣り、など各種の趣味が行き過ぎた場合・・

食事でも好きな物を好きなだけ食べ続けて超肥満に至った場合・・

ペットに依存しすぎて、ペット中心の生活パターンになった場合・・

一人の異性強烈な恋愛感情を抱き、周りが全く見えなくなった場合・・

本を読み過ぎて活字中毒となり自覚できていない場合・・

お金が儲かりすぎて、金銭感覚が麻痺してしまった場合・・

まだまだ、生活の中にも危険がいっぱい潜んでいると思いませんか?

それを回避するには、満足と不満足の両方を感じるような日常を過ごす事が、大切だと言う事をいかに意識し続けるかではないかと思います。

やっぱりバランスが大事だと言う事ですね。


・・・・・・・・・

私は、今回の故人から大切な事を学ばせて頂いたと思っております。

 



コメント ( 11 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (つかさ)
2010-03-21 05:39:22
 仰りたいことが解らないわけではないんですが…個人の趣味趣向にまで言及するのは、今の生業を続けていく上ではよろしくないのでは…

 コレクション癖が過ぎると日常生活に差し障りがあるということは納得できるのですが、その例を挙げるところで、既に世間的に認知されている骨董や絵画ではなく、現在進行的に評価が分かれているサブカルチャー的なモノを持ち出してくるのは話が違うかと。

 独り身で生活している自分としては、万が一のことを考えるとキーパーズさんのような業者さんと話をつけておくことも必要かと考えるのですが、趣味嗜好へ立ち入った意見を出されると相談する気も失せてしまいます。
 御一考くださればうれしく思います。
 
 
 
これってむしろ (yasu)
2010-03-23 19:57:30
私はそういう趣味がないので理解できないだけかもしれないけど、ギャンブルとかならともかく、フィギュア集めに人生を破壊するほど熱中できるのかな。
オタク趣味が昂じて人生を狂わせたというより、現実から逃避した先がオタク趣味だったというほうが適当なのでは。
 
 
 
コメント有り難う御座います。 (管理人)
2010-03-23 22:33:30
つかさ様 yasu様

それぞれのご意見有り難う御座います。
色々な考え方が有って当然ですね。
大変勉強になります。


 
 
 
いますね、そういう人 (ちえぞう)
2010-03-24 18:26:45
あ~、私の周りにもいます。そういうタイプ。よくわかります。
管理人さん、誤解なさってます。
その人、友達大勢いますよ。ネット上の仲間が。
そのテの人は、自分の趣味を理解してくれる人同士でコミュニケーションとってますから。

だから、自死とはあまり関係がないかも。
そのテの人の依頼が増えたと感じるのは、単にそういう人の人口が増えたからだと思います。
 
 
 
初コメントします (鈴蘭乃華)
2010-03-27 11:53:06


本をきっかけにこちらのblogを知りました。



最初から読まさせて頂きました。



人生綺麗に最後を迎えたい…って思う人は、きっと皆思ってるはずなのに、なかなかそうもいかないって感じですね。



孤独死は年々増えて来てるみたいですが、どうにか減ってほしいものですね。



 
 
 
理由なんて色々 (ゴリ)
2010-03-27 21:48:20
管理人さんのお話も一理あるし、
コメントを書いていらっしゃる方のお話も
そうだと思います。

死ぬのには色々事情があるんでしょうけど、
ひとつの事に没頭し過ぎて回りが見えなくなって
取り返しの付かなくなる事だってあるでしょう。
それが一線を越えたものだ(行き過ぎた行為)だと
言うことなのかな?と理解しています。

女の人に没頭し過ぎて、その人がいなくなった時に
ふと回りを見回すと、自分にはそれしかなかった・・
なんて思って絶望するなんてのはよくある話で・・。

それはある意味一線を越えたものだと思うのです。

好きなことに逃げて没頭して、経済力があった時は
それでも何とかなったけど、何か一つが崩れると
ガラガラと音を立てて崩れるってのは間々あることです。

あと、結果は自死であっても、たどり着く過程や
考え方は色々あると思います。

ネットの友達に裏切られたのかもしれないし、金銭的に底を尽きた絶望感かも知れません。まぁ、何かに逃げていたのは確かかもしれませんね・・

長々と書きましたが、管理人さんの考えもひとつの考えとして、可能性としてありえることだし、一線を越えないように気をつけようと思います。また、回りの人にも気にかけられたら良いですね・・。

 
 
 
深いですね (ゆうちゃん)
2010-05-05 11:05:51
初コメです。
管理人さんの「人」に対する優しい気持ちに
癒されています。

ウチは旦那がゲームヲタです。事情で失職した時、一日中ゲーム三昧でした。
勿論家事一切手伝わず、食事は私が遅番で帰った22時過ぎでも出てくるのを待っているだけ。四六時中喧嘩が絶えませんでした。子供は常に怯えていましたし

でも社会復帰して2カ月もすると・・・
ゲームヲタは変わらず休日は一日中ですが
平日は1~2時間になりました。考え様ですが、家電品の修理やパソのトラブルには強いので家計が助かるという良い面を認める様にしています。

旦那を見ていると、管理人さんの「満足と不満足の両方を感じる様な生活を送る事が大切」という言葉の重みをつくづく感じます。
一線って・・・当事者は気付かない怖い線ですよね。一線の向うの泥沼にハマってからもがき始めても・・・抜け出すのは本人も周りも並大抵ではありません。

そしてyasuさんの「オタク趣味が昂じて人生を狂わせたというより、現実から逃避した先がオタク趣味だったというほうが適当なのでは」というコメントもまさにその通りだと思いました。あんなに的確なコメントを短い文章の中で表現されて、頭のいい方だなぁ。。と感心します。

それぞれ正しく、そして本当に深いです。


私も人づきあいが得意な方ではないので、
何かあったら心ない人に整理されるより
管理人さんに頼みたいな~
なんて思いながら読んでいるんですよ。
そんな風に思わせてくれるコメントをいつも有難うございます。
 
 
 
本気で? (tama)
2010-05-25 23:02:11
一昔前は本、映画、音楽なんかが槍玉に上がっていましたね。

商売って言うのはそう変わらないと思うんですよね。
貴方はどういった志であれ「遺品整理は仕事(収益が出る)になる」と判断したように
オタク関連の仕事も同じ様に仕事として成り立つかを考えています。それを業者の罠って随分ですね。
同じ様にファッションなどのブランドも研究されていると思いますよ。

どんな物でも過度に依存したらお終いなんです。
それはパッと見て悪者に出来るオタク趣味や薬、アルコールだけじゃないと思います。
人間関係だって過度に依存しそこに集中すると最悪凶行に走る場合だってあるかも。

分かりやすい物に原因を押付けるのは楽だと思います。
でも、本当に問題なのはオタク趣味じゃなくて社会に関わろうとしなかったその人のありかたではないでしょうか。
 
 
 
久しぶりすぎ (■虎■)
2010-06-08 04:12:17
今日はオモシロクナイ事があり
まったく寝付けずあちこち徘徊するうちに
なつかしいページも開いていました。

「満足と不満足の両方を感じるような生活を送る事が大切…」
このくだりで
気持ちがスーッと楽になりました!!

不満足があれば明日の満足もアリガタミがありますよね!!

よ~し
寝るぞー!!
(-^â–½^-)/
ありがとうございます!!
 
 
 
本を読みました (みゅこ)
2010-07-24 19:31:57
私はアスペルガーなので人間関係が苦手。友達もおらず両親とも不仲。弟も年に2,3回しか電話しないほど疎遠です。
高齢なので、そろそろ死んだ後のことを考えなければと思って、毎日物を減らしているところへ、「遺品整理屋は見た!」を見つけました。
迷惑をかけないで死ぬって絶対に不可能なんですね。
死ぬ前には、御社に依頼できるように貯金しますので、よろしくお願いします。

今度は、稲川淳二も真っ青な「キーパーズ怪談集」を披露してください(無理か)
 
 
 
鶏が先か… (蛍)
2010-11-19 19:23:58
私も初コメです。
色々な人生の「結末」を「現場から」の「事実」で発信して下さるこちらのブログを拝見しては、自分のより良い人生とは何かを考えています。いつも貴重な情報をありがとうございます、勉強させていただいています。

さて今回の事例に限らず、依存や中毒状態の人には「鶏が先か卵が先か」のような現実があるかと思います。例えば軽度発達障害や精神疾患ゆえに(彼らはストレス耐性が一般レベルより低く、自己コントロール能力が低下していることが多い)厳しい現実に対処出来なくなり、ストレスから何らかの中毒状態になり、落とし穴から自力では這い上がれないまま結末を迎える…というような事です。不幸にも彼らは中毒状態の中で現実を正しく認識して対処できる脳の状態ではないのです。元気いっぱいの人が、好き放題のワガママをした結果死んでいく事例はむしろ少ないのではないかと感じています。

みゅこさん、あなたは一人ではありませんよ。近くにいなくても、この社会には理解者と当事者の仲間が沢山います。
 
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