豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

たかがねんざでも、動けなければ遭難

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[長野]遭難の男性を救助 南ア・易老岳
東京新聞  2013年5月19日


引用
長野県警飯田署は十八日、同県飯田市の南アルプス易老岳(いろうだけ)(二、三五四メートル)頂上付近で、遭難していた東京都板橋区中台、無職山内金久さん(64)を救助した。山内さんは左足をねんざしていた。

 山内さんは十三日から一人で南アルプスに入山。帰宅予定の十五日になっても戻らないため、十七日から捜索していた。

引用おわり



ねんざといっても、軽いのから歩行困難レベルまで様々です。軽いのであれば歩けてしまうでしょうけど、私が知るケースですと、ねんざした足をかばいながら歩いているうちに大丈夫な方の足もねんざしてしまって救助要請、なんてケースがありましたね。

また、これは先輩隊員から聞いた話ですけど、ひどいねんざをしてしまった登山者が「救助要請しましょう」という関係者のアドバイスを無視してひたすら歩き続け、無理矢理自力下山したケースがあります。話によると、1日で降りられるところを3日ぐらいかけたとか。その人は登山口から病院に直行したのですが、足の状態がかなり悪化していたため、そのまま入院したそうです。

たかがねんざ、と思う人もいるでしょうけど、ひどいねんざは下手な骨折より治りが悪いらしいです。ナメてはいけません。




で、こんな時、足首のテーピングを覚えておくと、なんとかなってしまうことがあります。できればテーピングのマニュアル本を1冊ぐらい購入し、自分の足で練習しておくといいですよ。足首のテーピングは軽いねんざだけでなく、なんとなく足が疲れてグラついているなあ、という時に軽く巻いてあげると効果的です。

私は北アルプスを長期縦走していて、足の疲れを訴える登山者にテーピングしてあげたことがあります。完璧に巻きすぎると登山靴に足が入らなくなるので、適度にやるのがコツです。

ちなみに私が所持しているファーストエイドキットにおいて第一に重要と考えているのは出血を止めるためのガーゼと包帯等ですが、その次はテーピングテープです。








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Unknown (774RR)
2013-05-21 19:48:54
この人が単独では無く、数名のパーティーだったなら荷物を分散して背負い肩貸しながら易老渡に下山し、「後で一杯おごれよ!(笑)」の一言で無事終了の事態だったのかも知れません。浜松市でレンタカーを借りてる事から易老渡から入山してるみたいです。
捻挫で行動不能から遭難、誰にでもありそうで怖いですね。
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Unknown (bongo-pete)
2013-05-22 00:25:20
774RR様

まさにその通りです。単独登山はそういうリスクがあります。このケースでは家族に登る山を伝えていたからまだ良かったものの、行き先を告げていなかったとしたら、「ねんざが原因で死亡」ってことになりかねません。
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こわいですね。 (きっと)
2013-05-22 05:47:37
おはようございます。
私が一番恐れているのも捻挫や転倒による怪我です。「足を捻挫するだけで山から降りられなくなることもある。」
ということをどうしたら同行者にわかってもらえるのか、苦労しています。
テーピング用テープも必ず持っていきますが、使い方がいまひとつ不安なのできっちり練習しなければいけませんね。
以前、地元のポピュラーな山で足を痛めた小学校高学年の男の子に会った時は、その子のお父さんにテーピングテープを
渡して使ってもらいました。
ちゃんと持っていれば誰かの役にたつ事もあるのだなあと思ったものでした。
本を探して練習します。
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下山予定が一日過ぎたら (Unknown)
2013-05-22 21:27:41
ちよっと天気が悪くて、下山予定が一日過ぎた
だけでも遭難さわぎになる場合だってありますよ。
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Unknown (きっと)
2013-05-23 22:18:45
まだまだ想定が甘い、ということですね。

もっと考えて準備し想定し注意して歩かねばいけませんね。(ズレてますか?)
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Unknown (bongo-pete)
2013-05-24 13:00:50
オフレコのコメント読みました。了解です
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