コネクテッドシートの抽出機能で行数制限を10万行以上にする方法

記事タイトルとURLをコピーする

G-gen の堂原です。当記事では、Google スプレッドシート(Google Sheets)の機能であるコネクテッドシートで、データの抽出機能を使う際、行数制限が10万行までしか選べない場合の対処法を紹介します。

コネクテッドシートとは

概要

コネクテッドシート(Connected Sheets)は、Google スプレッドシートの機能です。コネクテッドシートを用いると、Google Cloud(旧称 GCP)のデータ分析サービスである BigQuery のテーブルやビューを Google スプレッドシート上で可視化、分析できます。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

blog.g-gen.co.jp

データの抽出

データの抽出は、BigQuery のデータをスプレッドシートに取り込む機能です。データの抽出を行うとデータの処理がスプレッドシート上で完結するため、BigQuery の料金を抑えることが出来ます。反対にデータの抽出を行わないと、関数を用いてデータを計算するとき等に都度 BigQuery にリクエストが発行されるため、BigQuery のスキャン料金が発生します。

データの抽出機能では、最大 500,000 行のデータを抽出することが可能です。ただし、データサイズは 10 MB 以下、総セル数は 5,000,000 以下という制限もあります。

事象

データの抽出機能は、先述の通り最大 500,000 行のデータ抽出が可能です。

しかし2024年12月現在、Google スプレッドシートの設定画面でデータの抽出を設定しようとすると、行数制限が 100,000 行までしか選択できません

もちろん、この状態で設定を適用しても、100,000 行までしかデータは出力されません。なお当記事の検証では kaggle で公開されている Black Friday のデータセットを用いており、レコード数は 550,068 行です。

全ての Google Workspace 環境でこのような状況が見られるかは未確認ですが、当社が所有する複数の Google Workspace アカウントでは、2024年12月現在、いずれも同様の事象が発生しました。

解決方法

問題となっている行数制限の設定箇所には、実は直接数字を書き込むことができます

手動で「123,456」を書き込んだ例

そのため、100,000 行以上のレコードを表示させたい場合は手動で数字を書き換える必要があります。この例では直接「500,000」と書き込むことで、下図のように 500,000 行までレコードを表示させることができました。

ただし先述の通り、データサイズは 10 MB 以下、総セル数は 5,000,000 以下という制限も同時に適用されるため、どれかに抵触した場合はそれが上限となります。

セル数が 5,000,000 を超えた際のエラー

堂原 竜希(記事一覧)

クラウドソリューション部データアナリティクス課。2023年4月より、G-genにジョイン。

Google Cloud Partner Top Engineer 2023, 2024, 2025に選出 (2024年はRookie of the year、2025年はFellowにも選出)。休みの日はだいたいゲームをしているか、時々自転車で遠出をしています。

' } }) e.innerHTML = codeBlock; });