黒色中国BLOG

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【ニコンD40】10年前のデジカメで撮った写真を雑誌の巻頭グラビアに掲載してもらって申し訳ないと思っている件

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夢・大アジア 第3号

夢・大アジア 第3号

 

▲去年、オピニオン雑誌『夢・大アジア』第3号の巻頭カラーグラビアで香港雨傘革命の写真を8枚も掲載させていただきましたけど、実はあれらの写真を撮影したカメラは…

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ニコンのD40なのでした!(笑)。発売開始は2006年の12月なので、今年の12月で丸10年。雨傘革命の時で8年目だったわけですけど、 こんな「クラシックカメラ」で撮った写真で巻頭グラビアなんて…恐れ多いと思いながらも、実際に刷り上がった実物を見ると…意外にいいんですね。D40らしい優しい感じが出てて。「惚れた弱み」というのか、「アバタもエクボ」もあると思いますけど。

【目次】

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昔、D70を発売された直後に購入してずっと使っていたんですけど、ブログの写真を撮影するのに新しいカメラが欲しくなって、2010年…つまり発売の4年後…に購入したのがD40でした。

その当時、すでにD40は旧機種になっていたのですけど、やっぱり一つの時代を築いた伝説のデジタル一眼レフカメラですから、どうしても1台欲しかった。

それと、ブログ用の写真だとそんなに高解像度である必要もないので、レンズキットの新古品が安く出ていたのを見つけて、つい買ってしまいました。

私の「神レンズ」に「神」は宿ってなかった

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▲レンズキットだと、この「AF-S DX Zoom-Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED II」という標準ズームレンズがついてきたんですけど、これは安価・軽量(205g)な上にスゴい描写をする…ということで「神レンズ」と呼ばれておりました。確かにネットで作例を見ると、目を疑うような描写の写真がたくさん出てきます。

▲いま、念のため確認したら、まだ売ってるんですね!ちょっと驚きました。 

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でも、私には「これぞ神レンズ!」というような感動写真は撮れませんでした。私の腕の問題もあるとは思いますけど…なので、D70についてきたAF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-EDを使ってましたけど、重いレンズなので(といっても390gですが)、持ち出すのが億劫になってD40はほとんど使わなくなってしまいました。

香港雨傘革命:D40を手に占拠地をさまよう日々

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時は過ぎて2014年の秋に、ちょっとまとまった時間があったので、中国のあちこちを旅行していたんですけど、その時にやっぱり長旅になるんだったら、一眼レフの方がいいかな…と思って久しぶりにD40を持ちだしたのですね。

やっぱり、真面目に撮る時は、それなりに重みがあって、ファインダーでちゃんと覗いて撮るカメラの方がいいです。レンズは例の神抜きの「神レンズ」にしました。

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あちこち長旅が続いて、心身ともに疲れちゃったので、帰り道に香港に立ち寄って、友人と会って、美味しいものでも食べようか…と思って香港に着いたら…

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雨傘革命に遭遇してしまった…というわけです。

それから計9日間…占拠地で3夜過ごしてツイッターで現地の状況を皆さんにお伝えしたのですけど、その時に使用していたのがスマホとD40なのでした。

スマホは現地からのライブツイート用に。でも、3Gで連続ツイートしているとすぐにバッテリーが切れるので、D40で撮影して後でノートPCから送信する…というのを何度も繰り返しました。

羊の皮を被った狼…「戦場カメラ」としてのD40

D40って発売された時は、初心者用のデジタル一眼レフカメラで、主に家庭でパパ・ママが子供の撮影をするような用途を想定されていたと思うんですけど、その後、カメラ女子とか、ちょっと写真やってますみたいな人の御用達カメラみたいになりました。

ちょうどLOMOが流行った後のデジタル移行期で、まだミラーレス一眼カメラが発売になってない時に、D40は小型軽量でしっかり写るので、もてはやされたのでしょう。

だから私にとってD40は「カフェ・散歩系のアマチュア写真家のカメラ」という印象が強かったんですけど、どうせ安物の旧型機だから、壊れても盗まれてもいいか…と思って中国の長旅に連れて行ったら、これがなかなか壊れない(笑)

乱暴に扱って、アチコチぶつけて、砂嵐みたいな状況下でも使ったんですけど、各可動部分が砂を噛むことはありませんでした。

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唯一のトラブルが、大雨の中で撮影していたら、この下側のギザギザのダイヤルのところに水が入って、このダイヤルの機能が使えなくなりました…ここって非常に重要でして、ここが使えないと露出補正ができないんです。だから雨傘革命の初期の写真は全部オートで補正せずに撮っています。

「初期」と書きましたのは、私が雨傘革命の時に香港にいた9日間の半ばあたり…この故障が「自然治癒」しまして…なんと恐るべしD40!さすがはニコン!と感心しました。たぶん、中に入った水が乾燥したのでしょうね。

それにしても…D40って、カフェ巡りしながらお散歩写真とか猫でも撮る女子のカメラだと思っていたのに…コイツの本当の正体は戦場カメラじゃないのかと(笑)。

名玉:AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II

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というわけで、D40が「自然治癒」したお祝いに、新しいレンズを買ってやることにしました。

「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II」…手ぶれ補正付きの沈胴レンズなんですけど、香港のワンチャイで安い店を探しました。

このレンズはニコンのエントリーモデルの標準ズームとしてセット販売されているんですけど、香港でそういう類のレンズを単体で買う時は、箱も備品も要らないから、レンズキットの中からレンズだけ抜いて売ってくれ…と言うと安くなるのですね。たしか900香港ドルで買ったかな…

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沈胴レンズといいますと、写真をよく見ると金色のニコンのロゴの上に白い「丸」があってその上が「L」になってますけど、これは「LOCK」の意味。この状態で撮影はできません。ズームリングの18と24の間にボタンがありますけど、このボタンを押しながらズームリングを回転させると…

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レンズが「ニョキッ!」と伸びて使用可能になります。使わない時はコンパクトになるので、旅行の時には便利ですね。私は重いカメラだとすぐに心が挫けるので、この手のエントリーモデルの軽いレンズが好みなのです。やっぱり機動力あっての旅行写真なわけでして。描写は二の次三の次…と言いたいところですが…

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▲レンズを買ってすぐにワンチャイからセントラルまで歩きながら試し撮りをしていたら、カメラ本体の液晶画面で確認しても写りが良いのですね。

あとでPCで写真を見直したらビックリ!シャープで抜けが良くて…これこそ「神レンズ」じゃないかと。実売1万3千円でこの描写力ですよ。レンズだけじゃなくて、まるでカメラごと最新機に買い換えたような…飛躍的な描写能力の向上に驚きました。

後継機が存在しないD40

D40って610万画素で、今のスマホよりも全然画素数少ないんですけど、こんなによく写るんだったら、全然現役でいいのかな…と。私は写真を撮る時は写真に集中したいので、動画撮影機能とかWIFIとか要らないし、「光学ファインダーをのぞきたい派」なのでライブビューも要らない。軽くて頑丈であればいい。でも、今のニコンはそういうシンプルなカメラを作ってくれません。

…とは言え、もうそろそろ新しいデジタル一眼レフカメラを検討した方がいいのかな…と思って、2年ぐらい前から色々見てはいるんですけど、やっぱりシックリこない。

新しいから良いというものではありません。大きすぎる、重すぎる、余計な機能がついてくる。その割にファインダーはダメすぎる。結局はD40に戻ってきてしまう。

今の内にもう1台、新品同様のD40を探して買っておこうかと思うぐらいに気に入ってます…まだしばらく私とD40のお付き合いは続きそうです。

追記:D40記事の続編について

D40ことを書いてみたら、大変好評でしたので、調子に乗って続編をご用意いたしております。

▲最近のデジタル一眼レフ共通の悩み…アイカップについて。

▲バッテリーチャージャーと電源ケーブルが別になっていて携行する時にかさばって邪魔に思っているD40ユーザーは多いと思いますが、その解決方法について。

▲実はD40とは関係ないのですが、ネット上では紹介記事が少ないニコンDXの魚眼レンズについて

▲残念ながら2016年8月1日でD40の部品保有期限は終了したそうです。

▲カメラとレンズの組み合わせを指定して、作例を検索できるサイトで、ニコンD40の作例写真を見ていると…10年前のデジカメとは思えない健闘ぶりについ涙…

▲D40が故障した原因を考えている内に、防滴性能について気になり出して、ニコンの人に聞いてみたところ、色々細かく教えていただけました。

▲ニコンの人から教わった後、防滴性能に優れているかも知れないレンズということで、注目したのがAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8。但しこのレンズは…海外ではアンリ・カルティエ=ブレッソンの生誕百年を記念したレンズとして知られている?のでした…

▲『ダカフェ日記』みたいな、柔らかい描写でボケ味を活かした写真を撮りたくて購入したAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8。しかし何故かこれが非常に使いにくい…その理由を探っている内に、色んなことが分かってきたのでした。

▲愛機D40はその後どうなったのか。そして後継機の購入を検討していると、意外な問題がありましたので、こちらにまとめておきました。