突然ですが、消しゴムのお話の復活です。以前
消しゴムの歴史だけで5回も費やしまして、そのまま立ち消えになっておりました。今後不定期ながら時々お話をしたいと思います。
さて、今回のテーマは「消しゴムはなぜ字を消す事が出来るか」です。
難しい理論や原理は置いといて、簡単に言います。
消しゴムは、我が身を削って消しカスに鉛筆の芯(黒鉛)を丸め込んで紙からはがすのです。なんと健気なんでしょう。うまく消せない消しゴムの場合は皆さん体験された事があると思いますが、カスが出ず、消しゴムも紙も黒くなってかえって汚れてしまいます。
日本字消工業会が定めた安全管理(自主規制)に「消字率」というのがあります。細かい測定方法が定められていまして、消字率(E)%=(1-摩擦部の濃度(M)/着色部の濃度(C))×100で表します。なんの事かさっぱりでしょうか。とにかくこれが、80%以上である事が工業会の定めです。
ちなみに「キン肉マン消しゴム」などは30%くらいと言われております。
別の消しかたをするものもあります。砂消しです。これは紙ごと削って文字を消します。タイプライター用に開発されました。
コクヨ 砂入り消しゴム
ケースをよく見ますと、なにかマークが付いています。拡大してみましょう。

前述の日本字消工業会が品質等を定めたクリーンマーク(安全管理マーク)です。
マークに番号が入っています。この番号が製造業者を表します。01は
SEEDです。つまりこの消しゴムは、
SEEDが製造し
コクヨが販売しているという事がわかります。