嚥下の評価をしてもらいました
- 2017/07/28
- 23:28
現在訪問診療をお願いしている法人では、
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訪問歯科もやっているので、
嚥下についての評価を依頼した。
その結果は次のとおり。
現在の状態:
食べかす:少
歯垢:無
入れ歯の清掃状態:良
口臭:無
歯茎の腫れ:無
舌の汚れ:軽度
食事中や食後のむせ:たまに
舌の動き:やや不良
開口:良好
よだれ:無
口腔乾燥:軽度
発音:不明瞭、発声:不明瞭
咳払い:評価無し
深呼吸:評価無し
首の動き:良好
飲み込み:良好
医師からのコメント要旨:
咀嚼物が入ったことは、脳で認識して、咀嚼するように指令が出る。
現在、咀嚼の動きは良好で、上手に咀嚼できている。
しかし、咀嚼したものを喉へ送り込むという指令が出にくいようで、咀嚼したものがそのまま口の中に残りやすい状態。
喉へ送り込む指令の出にくさは認知症から来るもので、リハビリで改善するのは困難なので、状態に応じた代償法を指導していく。
代償法の例:
普通の白いご飯が味としても、触感としても、一番食べにくいかもしれないので、
・軟飯にすること
・卵かけごはんにしてのどごしをよくすること
・チャーハンはあんかけにすること
等、舌と顎でつぶしていると、なんとなくのどへ送り込まれていくような形態がベスト。
また、口にため込んでしまったものは、お茶を飲んでもらったら、上手に嚥下することができていた(評価時)。ため込んだものを、「飲み込んで」と言っても、なかなかできないので、水分と交互に摂取してもらい、水分と一緒に飲み込んでもらうのが良い(交互嚥下)。
今後の可能性として、咀嚼が難しくなる可能性あるので、顎の動きをみたり、口腔内に残った食べ物の粉砕具合をみたり、食事に要する時間をみたりしていくように。体重の減少が心配なら、交互嚥下にクリミール(現在、利用中。メイバランス等と同様の栄養補助飲料)を用いると良い。
食べものをどんどん口の中に入れてしまうことも、脳の働きが影響している。
声かけや水分摂取を促すことで少しずつ嚥下してもらうようにするが、それが難しくなった場合は、わんこそばのように、小盛りで小出しにしたりする方法もある。
上記内容をケアマネに伝え、デイサービス先でも声かけをしてもらうようにお願いします。
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「リハビリで改善するのは困難なので、代償法を用いる」
そうなんだ。
脳梗塞後などで、認知症がないような場合は、リハビリで嚥下障害を軽減したりするけれども、認知症で脳から指令が出なくて咀嚼物を喉の奥に送り込めない場合は、リハビリで効果を得るのは難しいから、代償法で行くんだ~。
なんだか、何でも「リハビリ、リハビリ」と思っていたけれども、できないことをムリヤリに訓練するのではなく、どういう方法ならできるのか?を考えていくんだな。
今後は3ヶ月ごとに定期的に嚥下評価をしてもらうことになった。
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