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SIEの新社長にジム・ライアン氏。小寺氏は副社長としてPSNに専念

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、現副社長のジム・ライアン氏が4月1日付でSIEの社長 兼 CEOに就任すると発表した。現社長 兼 CEOの小寺剛氏は、副社長として「ネットワーク領域における革新的なユーザー体験の創出と強化に専念する」という。同時に、国内法人であるソニー・インタラクティブエンタテインメントについてもジム・ライアン氏が社長に就任、小寺氏は副社長となる。

SIEの新経営体制について、ソニーの吉田憲一郎社長 兼 CEOは、「ゲーム&ネットワークサービス事業は、売上・利益双方においてソニーグループの中で最大の事業に成長した。そして、今後の成長ドライバーとしても非常に重要な領域。一方、業界の変化は激しく、スピード感を持って常に自ら変革を起こしていくことが必要な事業でもある。プレイステーションプラットフォームの進化とネットワーク領域の成長を、しっかりと実現していくために小寺とも議論を重ね、SIEの経営体制を変更することにした」と説明。

ジム・ライアン氏については、「25年間プレイステーションビジネスの成長に貢献してきた人物。ジムがSIE全体の組織運営をマネージし、小寺が全世界の月間アクティブユーザー数が9,000万を超える巨大なプラットフォームに成長したプレイステーションネットワーク(PSN)のユーザーエンゲージメントを高め、これをさらに成長させる職責に集中する、という体制をとることが、SIEの革新や変化をより加速させることにつながると考えている」とし、「小寺には、今後、SIEでの職責に加え、PSNで培った経験をもとに、ソニーグループのDX(デジタル・トランスフォーメーション)戦略をリードしてもらうことも期待している」という。

小寺氏は、「SIE全体の経営はジムに担ってもらい、私自身は、新しい競合相手がしのぎを削るネットワーク領域において、革新的なサービスやユーザー体験を創出し続けていくための陣頭指揮を執るという体制が望ましいという結論に到った」とする。

ライアン新社長は、「プレイステーションビジネスが大きく成長と変化を遂げる過程を創業期から目の当たりにしてきた経験を活かし、ゲーム&ネットワークサービス事業の基盤を一層強固にするとともに、プレイステーションを支え、愛してくださるユーザーコミュニティの皆様へさらに進化したエンタテインメントをお届けできるよう、尽力していく。小寺さんや世界中のSIEの社員と共に、パートナーの皆様との連携を一層強化し、プレイステーションを最高の遊び場(The Best Place to Play)たらしめる究極のインタラクティブエンタテインメント体験をこれからも提供し続けていく」とコメントしている。

ライアン氏は、1994年にSIE欧州法人(Sony Interactive Entertainment Europe)の前身であるSony Computer Entertainment Europeに入社。以降、同社の要職を歴任し、2011年には欧州、中東、アフリカ、オセアニアを含む100以上の国と地域のプレイステーションビジネスを束ねるSIEEのプレジデントに就任。2016年4月からは、SIEのグローバルセールス&マーケティングの統括責任者を担当。2018年1月にSIEの副社長に就任した。