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Netflixとソニー、“制作者の意図通りに表示”できる専用キャリブレーションモード
2018年8月1日 11:47
Netflixはソニーと協力し、コンテンツ制作におけるポストプロダクション工程で行なうモニター校正と同じ表示モードを、家庭のテレビで実現する「Netflix Calibrated Mode」を開発した。制作者の意図通りの色やコントラストで作品が楽しめるというもので、ソニーが1日に欧州で発表したBRAVIA MASTERシリーズの有機ELテレビ「AF9」と液晶テレビ「ZF9」が対応する。TVの詳細は別記事を参照のこと。
Netflix Calibrated Modeは、ソニーの映像品質・デバイスの専門家と、Netflixの色彩研究者が共同開発。4KやHDRなど、あらゆる種類のNetflixコンテンツが対応。A9FとZ9Fの設定メニューから利用でき、ソニーの画像処理技術を活用し、ポストプロダクション工程でのモニター校正と同様の表示モードを実現するという。これにより、「Netflixの映画やドラマ、ドキュメンタリーなどの作品を、制作者の意図通りに正確な色、正しいダイナミックコントラスト比、いわゆるソープオペラ効果の影響を受けない本来の動きでお楽しみいただける」という。
効果の例として、日常と異世界の両方が描かれた「ストレンジャー・シングス 未知の世界」では、「裏側の世界の薄暗い細部や夜空の不気味な光が、今までよりもはっきりと生々しく再現されるようになった」という。「ロスト・イン・スペース」では、「青々とした森林や雪原の陰影などの鮮やかな風景描写に見とれるほど。このような映像表現により、今まで以上にロビンソン一家の冒険に夢中になっていただける」としている。
Netflixのデバイスパートナーエコシステム担当バイスプレジデントのスコット・マイヤー氏は、「私たちにとって物語は、ただの映画やドラマではなく芸術作品。また、色彩や輝度、音声といった要素はすべて物語を形作るものですから、このような創作上の意図をそのまま伝えることは、制作者のためだけでなく視聴者の方々のためにも重要だと考えている」とコメント。
Netflixは、Dolby Atmosや4K、HDRなどに対応したコンテンツを手がけているが、「視聴者にも大変好評なようで、4KやHDRのコンテンツの視聴時間は急激に増加。Netflixの視聴に使われているスマートテレビのうち、約3分の1がHDRに対応している」という。