『HUNTER×HUNTER』#383「脱出」感想
晩餐会がついに始まりました!
まだ「第一回日曜晩餐会
」のため、今後も第2回・第3回と続いていく予定でしょう(予定は未定)。すでに体調不良
で欠席している王子もいますが……。
演目の中で「フリースタイルバトル
」が引っかかりました。
それが「ラップによるバトル」だと気がつかなかったのです。「バショーとリッジだけ、どうしてケンカするのか?」などと間抜けな疑問を抱いてしまいました。
まったくテレビ番組を見ていないため──と言い訳しておきましょう。自分はヒップホップもラップも好きですが、バトルには興味ありません。政治が絡むと、さらに興ざめしてしまう。
態度もロック
イズナビがノリノリで笑いました。
出演前は渋々という表情だったのに、イズナビは腰を入れて熱唱しています。チャラ男なジュリアーノもサラッとギターを弾いている。
もともと二人とも演奏に長けていたはずです。
曲がりなりにも一国の王と王子たちの前で演奏するわけだから、生半可な演奏だったら出演させないでしょう。それに、出航してから急に練習を始めて晩餐会までに仕上がるはずもない。
王子の私設兵たちのアカペラ合唱と合わせて、タイソン王子もすっかり魅了されています。──もっとも、この人はルックスだけでメロメロになりそうだけれど。
以前まで、イズナビは「クラピカの師匠」以外に情報がありませんでした。
それが「王位継承編」から急に新しい顔を見せ始めています。「(たぶん)バンド経験者」もその一面ですね。
あと、ジュリアーノに対するイズナビのツンツンぶりは、かつてイズナビの元で修行をしていたクラピカを思わせる。師匠と弟子は似た者同士が多いのかな。ビスケとキルアみたいに。
船内を覆い尽くす音
センリツのフルート演奏は驚異的です!
晩餐会を欠席した第1王子ベンジャミンと第2王子カミーラまで音楽の世界に入り込んでいる。つまり、電気信号に分解されたスピーカ音でさえ効果があるということです。
これほど強力な範囲攻撃(攻撃補助)の能力は、シャウアプフ以来でしょう。もしもセンリツに王子たちを消す意思があれば、仲間次第で十分に可能だったはず。
ただし、センリツの能力はいわゆる「初見殺し」です。猛者には二度と通用しないでしょう。耳栓だけで防げるのも痛い。
ところで、いまさらながら、プフの鱗粉による催眠は〈麟粉乃愛泉〉とは関係のない「体質」なのかな? 分身能力である〈蠅の王〉も念とは無関係に思える。無敵としか言いようのない「生まれ持っての資質」です。毒さえなければ……。
胸を張って逝く
前回でキーニが首を振った理由が明かされました。「裏切った」まで考えたけれど、妻子だけではなくハンター協会をも思っての行動だったのか……。
ただ、今回の展開を見ると、キーニが無駄死にしたように見えてしまう。「脱出が完全に成功した」と確認してからでも遅くはなかったはずです。もういまさら遅いけれど……。
君がいる世界
いつでも一緒。死して尚。
カチョウの〈2人セゾン〉は悲しすぎる能力です……。「あたし達は いつでも一緒!! 2人なら平気!!
」とカチョウは直前に語っていました。この心強い言葉が、今では二人を縛りつける「呪い」とも思えてくる……。
この能力の発動条件が、「自分自身(カチョウ)が死ぬと」ではなく「どちらかが死ぬと
」という点が興味深い。もしもフウゲツが亡くなっていた場合、カチョウは分身に気付けるのかな……?
そしてカチョウの分身は、自身を「〈守護霊獣〉の能力で生まれた」と知っているのか?
センリツは心音で「カチョウの分身」を見破れる(「聴き破る」)でしょう。彼女が分身に気付いたあと、どんな行動を取るか注文です。
ほかに見抜けそうな人物はクラピカでしょう。しかし、クラピカが「お前は本物のカチョウか?」なんて質問する(あるいはカメラ越しに探る)状況が考えられない。
新たな謎
フウゲツの〈秘密の扉〉は、解説が入ったことで能力が確定しました。
「復路を姉が操る
」と明確に示しています。このことで、重大な疑問がわいてくる。
- 帰りの扉を開けた「カーちん」は、何から何までカチョウ本人と同じなのか?
- それとも、フウゲツが「姉」と認識している存在であれば開ける?
- あるいは、復路を開いたのは(まだ存命の)カチョウで、そこから分身が出てきただけ?
また、第371話にて、モモゼの遺体をカプセル状の装置に入れていました。
- 「現在のカチョウ」が亡くなった場合、その遺体を装置に入れるとどうなるだろう?
- 全部で14体のカプセルがあったが、「二人のカチョウ」で数を満たすことは可能か?
おわりに
「数字の文節を拾え
」の符丁(暗号)に言葉を失いました。
詳しくは各自ググってもらうとして──、こんな謎解きが埋め込まれていたのか! それはそれとして、各国語版の翻訳は大丈夫なのかな。