Windowsサーチは、XPでは拡張機能として「デスクトップサーチ」が配布されていたが、Vistaでシステムの正式な機能として統合された。
Windows 7、8、8.1と徐々に統合されていった
Windowsの検索機能
前回解説した(関連記事)インデックスサーチはもともとは、サーバー用のインデックス作成システムとして登場したが、グーグルなどへの対抗から、デスクトップ用にも展開された。その後VistaのWinFS搭載が取りやめになった際に、代替の機能としてインデックスを使う検索機能が組み込まれることになった。
Windows 7では、スタートメニューに検索機能が組み込まれ、アプリや設定項目の検索も可能になった。Windows 8では、インターネット検索を含めた検索機能となったが、Windows 8.1 Updateでは、Bing検索機能と統合される形でWindowsに組み込まれることになった。
しかし、ローカルの検索機能では、過去に作られた「デスクトップサーチ」やVista、7の検索機能が残っており、この機能で利用できるプロパティ情報を指定しての検索機能などは依然として有効のままだ。旧Windowsデスクトップサーチで使われる検索条件指定は「Advanced Query Syntax」(AQS)と呼ばれている。
Windows 7までは、スタートメニューにある検索ボックスから、システム全体の検索が可能で、ここから検索すれば、たとえばOneNoteのページの検索も可能だった。また、エクスプローラーやコントロールパネルなどの特定の種類のデータを扱うウィンドウの検索欄では、対象が特定の種類に限定される。
一例を挙げると、エクスプローラーなら対象はファイルやフォルダのみが検索対象となる。このとき、前述のOneNoteのページなどは検索の対象にならない。なぜならOneNoteの検索は、データファイルに対するものではなくて、データファイルの中に格納されているページが対象となるため、サーチ機能からみると、検索対象の置かれている場所が違っているからだ。
逆にスタートメニューからの検索では対象をファイルやフォルダに限定しておらず、OneNoteなどのアプリケーションのデータを検索し、アプリケーションを起動して該当のページを表示できるようになっている。ただし、その対応は、アプリケーションに依存する。たとえば、Outlook 2013は、インデックス対象となるものの、Windows 7のスタートメニューからの検索では、対象とならない。
Windows 8.0では、当初、検索機能に対して、アプリケーションが検索機能を提供する「検索コントラクト」を利用することが推奨されていたが、8.1で検索コントラクトが廃止され、Bing検索と統合されたファイル検索のみが標準の検索機能になった。個々のアプリケーションの検索機能は、個々のアプリケーションで解決しろということらしい。
このため、マイクロソフトが提供するWindowsストアアプリやメール、カレンダーといったアプリケーションはアプリ画面内に検索ボックスが設置された。なお、8.1登場前に作られ、検索コントラクトを前提にしたアプリに関しては、該当のアプリを起動しているときに検索チャームを開くと、検索先としてアプリが表示されるようになる。たとえば、ストアアプリ版のOneNoteがこうしたアプリの1つだ。
ただし、Windows 8.1 Updateでも、検索フォルダは残っていて、エクスプローラーなどで行った検索条件の保存が可能なほか、アプリケーションが検索コネクタを登録できるようになっている。
検索コネクタは、特定のアプリなどの検索を行うための定義ファイル(実体はXMLファイル)で、アプリケーションなどに対して検索を行わせるためのやり方が定義されている。検索フォルダから検索コネクタを開くと、特定のアプリに対する検索がエクスプローラー内で可能になる。
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