iPhone用のドッキングスピーカーは数え切れないほど販売されているが、Androidスマートフォン用は今までほとんど見たことがない。
考えれば当然のことで、iPhoneと違って機種によって形状がまちまちのAndroidスマホでは、USBポートの位置も機種によって異なる。この状態でAndroidスマホ汎用のドッキングスピーカーを作れ、というのも無理な話だと思う。
……なのだが、なんとフィリップスからAndroidスマホ汎用のドッキングスピーカーが発売された。
用途に合わせて3タイプを用意
今回取り上げる「Fidelio for Android」は、「AS111」(実売価格1万3000円前後)、「AS351」(同1万7000円前後)、「AS140」(同1万5000円前後)の3モデルが用意される。一番コンパクトなAS111は円形スピーカーの上にクレードルが載ったような形状をしており、中型のAS351はやや横長の深皿状、大型のAS140は幅広のスピーカーが外見的な特徴だ。
いずれのモデルもフィリップス自体が“ドッキングスピーカー”と呼んでいるように、基本はあくまでAndroid用スピーカーである。ただし、実のところスピーカーとしてはBluetoothで無線接続されるため、ドッキングする必要はなく、Bluetoothで音楽を送信できるデバイスなら利用可能だ。
ドッキングするメリットはというと、充電ができる点。スピーカー兼充電クレードルとして利用できるわけだ。
Fidelioは本体中央部に上向きに設置されたmicroUSB端子にスマホを挿し込むわけだが、Androidとしては珍しい“汎用クレードル”を目指した凝ったしくみを採用している。この「フレキシドック」はプラグ部が前後8~10mm程度、左右にAS111は約2cm、AS351とAS140は7~8cm程度スライドし、USB端子が下部中央にある機種でも、下部左右どちらかに寄った機種でも、または側面にある機種でも対応できるわけだ。
さらにプラグの両脇にあるガイドも高さ調整が可能で、プラグ自体も180度回転して前後を入れ替えることが可能となっている。おそらく、これ以上汎用性を高めるならケーブルを使うか、無線給電を採用することになるだろう。
ただし、これでも残念ながら万全ではないようだ。筆者は「REGZA Phone IS11T」を使っているのだが、このIS11Tは端子カバー付きで、microUSBはカバーを開けたへこみの奥に位置するため、USBケーブルを差す場合でも、やや深く押し込まなくてはならない。
このためFidelioに装着してみたのだが、どうしてもIS11T側の端子周囲にある出っ張りが邪魔して深く差すことができず、充電することができなかった。
スライド式のキーボードを備えているIS11Tがやや特別ということもあるのだが、防水/耐水スマホなどは端子カバーを大きく取るためにUSB端子が奥まっている製品も見受けられる。できれば購入前に店舗などで自分のスマホがしっかり挿ささるかどうかをチェックしてみたほうがいいだろう。
また、「ARROWS X LTE」などmicroUSB端子が上にある機種の場合、スマホを上下逆に差すことになる。このあたりも考慮しておきたいところだ。
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