新年はApple M4 Mac mini で気持ちを新たに!

2022年6月に購入したM1 iMacは現在もトラブルなく日々活躍しているが、今年4月に登場するという日本語化Apple Intelligence に備える為もあるもののそもそもユニファイドメモリとはいえ現行の16GBではメモリ不足による不都合が目立ち始めたので思い切って新製品M4 Mac miniの構成に切り換えることにした…。
とはいえ予算という高くて頑丈な壁もあり、理想とは言えないが、以下のようなハードウェアで新年の机上を飾れることになった。

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※机上を新システムに!


① Apple M4 Mac mini
10コアCPU、10コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M4チップ、24GBユニファイドメモリ、ギガビットEthernet、1TB SSDストレージ。
 別途外付けSSDをTimeMachineを含め3基用意することになる予定。

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※化粧箱もメチャ小さい


②27インチ・ディスプレイ
BenQ PD2705U AQCOLORシリーズ・デザイナー向け・4Kモニター (27型/IPS/sRGB・Rec.709 99%/HDR10/USB-C/65W給電/スピーカー付(2.5W×2)/高さ調整・回転可能)

③RayCue Docking Station
10-in-1 -NVMe SSD拡張機能搭載 HDMI 4K 60Hz USB-Cデータポート Micro/SDカードスロット USB-A(10/5Gbps) ヘッドホンジャックポートを拡張

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※前後に多くの拡張ポートが備わっている


④Apple Magic Keyboard
Appleシリコン搭載Macモデル用Touch ID搭載Magic Keyboard(USB-C)- 日本語

⑤マウス
 昨年末に購入しておいたスマートAI磁気スプリットエアマウスCheerdots2

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 今回の買い換えで大きな特徴と言えば申し上げるまでもなくMacのチップがM1から最新のM4になったことだが、これは今年4月からサポートするというApple Intelligence日本語版を考慮してのことだ。無論アップルのアナウンスによればApple IntelligenceはM1マシンをもサポートしているとのことだがなるべく最良の環境で使いたいと考えた次第。
そしてメモリが16GBから24GBになったこと…。昨年から再びAdobe PhotoshopやAcrobatなどAdobe製品を使う機会が増えたがメモリ食いのAdobe製品だと16GBメモリではキツイのである。
そしてディスプレイが24インチから27インチと広くなったことも期待するところだ。かつてのiMacは27インチ型を使っていたがM1 iMacは24インチのみとなっていたからだ。

とはいえ不安材料がないわけではない。まずは久しぶりにディスプレイがサードパーティー製の外付けになったことだ。またBenQ製品は初めてだったことでもありM4 Mac miniとの相性などに多少の懸念があったが、今のところは問題なく動作しているしモニターの色再現性も良いしまずは推奨解像度3840╳2160で使い始めたが、メニューバーも含めてかなり小さくなるため視力の弱い私には問題があり今のところは3008╳1692で使っている。

さてM4 Mac miniはiMacと違い購入時にキーボードとマウスが附属していない。無論これまでの長い活用の中でキーボードやマウスは購入しなくても済む状況だが、M1 iMacのキーボードは本体カラーと一緒でイエローだし、そもそもM1 iMacがどのような処分となるかは未定にしてもキーボードも含めて一式揃えて保管しておきたいと別途Touch ID搭載Apple Magic Keyboardを入手した。

また今回M4 Mac mini用のSSD拡張機能搭載Docking Stationを購入した。これはMac miniの下に重ねて設置するものだが、Mac miniのファン効率を落とさないようにと隙間がある。
勿論主な目的はポート類の拡張だが、SDカードやmicroSDカードがフロント側で使えるのもありがたいし、底面にはSSDを拡張することもできる空間がある。Docking Stationは多くの製品があるがこれならアルミ製だしデザイン的にも統一感があってなかなかに素敵である。

まあ、一番の問題はこれまでの環境をトラブルなく移行できるかにある。新しいMacにした場合、これまでほとんどの例で問題を生じてきたからだが、急がずゆるりと新しい環境構築を楽しみたいと思う。
ということで幸い致命的な問題は生じずにシステム環境の移動もできたし、新年を新しいMac環境で過ごしている。


2024年度、Macテクノロジー研究所的ベストプロダクト10発表

2024年は緊縮財政の一年だった。昨年および一昨年に大物はほとんど買いそろえたことでもあり今年は金額の張る買い物は少なかった。したがってご覧いただくにしても面白味がないかも知れないが、現実は現実として本年度も2024年度Macテクノロジー研究所的ベストプロダクトをご紹介したい。

2024ベストプロダクト賞ロゴ

ただし、年が明けたらApple Mac mini M4など机上のMac環境を刷新するするつもりなので、これまたご報告するつもりである👍

①多色造形対応なBambu Lab A1 Combo 3D プリンター、AMS lite付
 今年は何と言ってもこの3Dプリンターがベストワンに違いない。
 これまで幾多の機種を使ってきたがテクノロジーの進歩は実にめざましく、使い勝手が大きく向上し精度も高い造形が可能になった。なによりもこのBambu Lab A1 Comboは外付けのAMS liteにフィラメントリールを4本セットし本体と接続連携することで最大4色のマルチカラー造形が可能になる!

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そして全自動キャリプレーション&流量補正、自動レベリング、メンテンナス簡単、静音造形(<48dB)といった特徴を持ち、造形スピードも最大500mm/sと高速である。
使い勝手も良くCreality K1のメインマシンの座を奪いかねない…(笑)。
https://appletechlab.jp/blog-entry-3094.html

②ドゥッファ(DUFA)腕時計エレメンツシリーズ / DF-9021-0F
 久しぶりにアナログの腕時計を買った。最近は歳を食ったからか、二日に1度にしろ充電するのが面倒になってきたし、時計好きの虫がいささか騒ぎだし、別途アナログ腕時計も身に着けてみたいと考えるようになってきた。
そんなとき、SNSの広告で目に付いたのが「DUFA(ドゥッファ)のエレメンツシリーズ / DF-9021-0F」という製品だった。それは、なにか…まるで私が特注したかのように自分の性向・趣向にドはまりのデザインで、かつシンプルな装いに一目惚れしてしまった次第。その上に期間限定のセールをやっていた!

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DUFA(ドゥッファ)というメーカーはあまり知られていないかも知れないが、ドイツ時計史を代表する歴史ある時計ブランドで150年の歴史をもつ…。
正直この時計に惚れたのはブランドでも伝統でもなく、ただただそのデザイン性にあった(笑)。それはバウハウスが提唱した三原色「黄・青・赤」とデザインの基本▲●■の幾何学パターンをデザインに取り入れていて、アラン・シルベスタインの時計や私の会社のロゴに通じるものであったからだ。正しくバウハウスが提唱した三原色の概念に即し、インダイヤルの針は勿論、ベルト、リューズ、プッシュボタンもデザインされ、時計背面には “BAUHAUS” と刻印されている !
なお商品にはカーフレザーとナイロンの2つの素材が楽しめる2WAYベルトセットが附属していた。
https://appletechlab.jp/blog-entry-3088.html

③デュアルバンドでメッシュテクノロジーを搭載したtp-link AX1800 Deco X20
 Wi-Fiルーターは私にとってデザイン云々以前に実用品であり、そのスペックが全てである。というわけでこれまで数種のWi-Fiルーターを使ってきたが、このWi-Fiの死角を無くすというデュアルバンドでメッシュテクノロジーを搭載したtp-link AX1800 Deco X20を二基入れてみた。広い家ではないが間取りや構造上Wi-Fiの電波が弱い部屋がありがちだったが、どうやらこれで解決しそうだ。

WIFIルーター

④ビデオドアホン(tp-link tapoD230S1)
 前記Wi-Fiルーターを入れ替えると同時にビデオドアホン(tp-link tapoD230S1)を導入した。我が家はマンション住まいだが、部屋の位置がエントランスから一番近いこともあってセールスや怪しい勧誘が非常に多い。インターホンはあるが古くて映りも悪く子機もない。したがって一人の時には対応が面倒なので常に携帯しているiPhoneから確認応答ができる本製品はなかなか便利。

玄関カメラ

人物感知をONにしておけば前を通る人物の挙動を数秒~十数秒動画で記録しクラウドやmicroSDカードに記録してくれる。
ということで例えばAmazonなどの置き配にしても防犯カメラの役目も果たし、トラブル抑止にも役立っていると思われる。

⑤SYALENスタイリッシュなデスクチェアSLCH-01GY
 デスクチェアを変えた…。いままで使っていたのはいわゆるゲーミングチェアでリクライニングはもとよりオットマンを引き出せたりとこの椅子で仮眠ができるといった足先から頭まで包み込んでくれる製品だった。
そのゲーミングチェアを丸3年使ってきたが知らないうちにいくつかのネジが取れただけでなくノイズも多くなり、だからだろうか…座り心地がしっくりしない。
最大の欠点はデカいこと(笑)。ゲーミングチェアだからして当然だが、狭い空間にそぐわなかったし少しの移動をするにも重くて邪魔だし、そもそもこの椅子で仮眠したことはなかった(笑)。

椅子

ということでAmazonのタイムセールで新しいデスクチェアを25%引きで買った。高いものではないが「SYALENスタイリッシュなデスクチェアSLCH-01GY椅子」という製品。ロッキング機能、昇降機能、ファブリックは麻がメインで肌触りおよび通気性も良い。また腰クッション付きだ。
一日の大半を椅子に座っている身としてはなかなか重要なアイテムなのである👍 さて長期使用となるかどうか…😊

⑥スマートAI磁気スプリットエアマウスCheerdots2
 今年最後に買ったガジェットがこの「Cheerdots2エアマウス」。インスタの広告だったので些か怪しいかな…と思いつつデザイン及び機能的に魅力を感じたので注文してみた。
一番の特徴はマウスらしいデザインながらデスクトップで使う場合に手を置く部位と指先操作する部位がマグネットで分離でき、分離した部分はエアマウス/ワイヤレスタッチパッド/プレゼンテーションペン/ボイスレコーダー機能を持っていることだ。
一見スリッパのようにも見えるが(笑)あくまで本体は先端部位にあって取外しが出来る小さな四角いデバイスだ。

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まずは専用のドライバーをダウンロードしインストールする必要があるが、デスクトップマウスとしてM1 iMacとBluetoothでペアリングして使う分にはとまどう点はなく一般的なマウスとして使えるし操作感も悪くない。無論左クリックおよび右クリックも使える。
その際に便利なのはデバイス表面が簡易トラックパッドとしても使えることだ。
そして先端部位を外せばAirモードとなり、例えばプレゼン時に手のひらに乗せたこのデバイスでカーソル操作は勿論、Macの画面に目立つポインタを表示させたり、回りを暗くし強調したい場所だけ円形に囲んで表示させることもできるし,レーザーポインタの代わりにもなるという製品である。
フル十分で20日間ほど使えるらしいが、細かな評価はこれからである。

⑦Bluetoothワイヤレス・ペン型マウス
 腱鞘炎の負担軽減になるかな…とサンワサプライのBluetoothワイヤレスペン型マウスを買ってみた。手にしたばかりなのでとまどいはあるが、これは使えるかも知れませんな…👍

ペンマウス

取り急ぎメインマシンの iMacと接続しているがMacBook Airなどとも相性が良さそうだ。接続にはType-Aのレシーバーが付いているが、Type-C変換アダプタも附属している。
とにかく反応は良いし狭い場所でも使える。また画面になにかを描く際には当然のことながらマウスよりペン型の方が自然です👍

⑧HOHNER ホーナー ブルースハープ C調 532/20MSX
 ブルース・ハープ(10穴ハーモニカ)だが、掌に乗る小型な楽器にもかかわらず上手に吹けば豊かな表現力を醸し出してくれる。それにしても楽器には限らないができうる限り良いものを選ぶべきだということを痛感した。何故なら好奇心で超安価(1,000円程度)のものとプロも愛用しているというドイツHOHNER製(7,040円)を吹き比べたが、想像以上にHOHNER製の方が音を出しやすいのに驚いた次第。

ハーモニカ

というわけで左手指が思うように動かなくなったのでギターやリュートといった弦楽器は諦めざるを得なくなった。しかし私にとって音楽は聴くだけのものではなく楽器に触れるものだという信念があるので現在はピアノとこのハーモニカを楽しんでいる。

⑨NEWYES 電卓付き電子メモパッド
 先日手に入れたNEWYES電卓付き電子メモパッド 。同種の製品を手にしていないので具体的には比較できないが、今回手にした製品の利点、よき所を列記してみる。

電卓

・開け閉めは軽い磁石が内蔵されているからきちんと、しっかり開け閉めでき、ガタつきも無く不用意にメモ側が開かない。
・ボタン電池不要。ソーラー充電だけでなくType-Cの充電コネクタもある。
・スタイラスペンがマグネット吸着ではなく本体内にきちんと収納できる。
・メモパッドエリアの凹みにレシートの二三枚は挟むことが出来る。
・全体的に思ったより安っぽさがない。
本体も軽いし実用品として日々役に立っている。

⑩Apple Watch用 充電器 2000mAh内蔵バッテリー
iPhoneなどのガジェットの充電はケーブル一本で済むので何かしらのモバイルバッテリーを持参すれば本体のバッテリー切れも安心だがApple Watchは磁気誘導充電式なので何かしらの専用充電器が必要だ。これまで数種の製品を使ってきたが、旅行や外出時に最適なものは見つからなかった…。
今年の3月にこのJOYROOM最新設計 Apple Watch用 充電器 2000mAh内蔵バッテリーを知り柵外してみたがとても具合がよい。

AWバッテリー2

AWバッテリー1

小型で軽量だが、例えばApple Watch 2-10/SEをわずか1.5~2時間(Ultraは2.5-3時間)でフル充電できUltraでも2.5-3時間でフル充電できるし、 2000mAh内蔵バッテリーはUltraを2度充電可能だ。
無くてはならないガジェットになっている。

【番外編】
・自著出版
 今年…2024年を一言で言うなら「出版に明け暮れた年」といっても過言ではない。それも実質5月末あたりから準備を始めて12月までの間にオリジナル時代小説「首巻き春貞」シリーズを17巻、スティーブ・ジョブズ関連本を3冊、Appleや実体験した黎明期の記録をまとめた実録本および愛犬との15年3ヶ月を大型本4冊などなど全部で32冊をインプレス刊およびパブファンセルフ刊ペーパーバックで出版できた。
そして特筆すべきはその内の1冊は「Macintosh思い出のソフトウェア図鑑」の英訳版「Macintosh® Software Picture Book of Memories」として日本のAmazonは勿論、米国や英国およびEUのAmazonで販売が実現したことだ。

出版

ラテ本

要は半年の間に32冊の本を世に送り出したことになる。無論中には時代小説のように原稿があったケースもあるが、それにしても半年間に28冊の本を出版とは…ギネスに認定されないかなあ(笑)。
というわけで今年も何とか年を越せそうだが、当ブログにお付き合いいただき改めて御礼申し上げると共によき新年をお迎えになられますように !
そしてまた来年もよろしくお願いいたします。


多色造形対応なBambu Lab A1 Combo 3D プリンターレポート

久しぶりに3Dプリンターを手に入れた。ブログに情報を上げるのが些か遅くなったが、それだけ活用に夢中になっていたということなのでお許し願いたい…。


その3Dプリンターとは多色造形対応なBambu Lab A1 Combo 3D プリンター、AMS lite付である。Bambu Labの製品は今回初めてなのだが、現在メイン機種として愛用しているCreality K1が飽きたということではなく多色プリントを試してみたかったからだ。

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※本体とAMS liteの基本組立を終えたところ


そういえぱ過去にXYZ社のフルカラー3Dプリンターを謳った製品を手にしたことがあったが、これは大変厄介で使い勝手も悪い製品だった(笑)。とにかく造形一層単位ごとに内蔵されているインクジェットブリンタ機能によりフィラメントに着色するという機構だったわけで、造形と着色の切替・交換にメチャ時間がかかるだけでなく結果も満足できるものではなかった。さらにプリンタ部のメンテも大変で故障も多く高価だったにもかかわらずすぐに埃をかぶってしまった…。

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※AMS liteに4色のフィラメントをセット


ただしBambu Lab A1 Comboはそうしたシステムでは無く、物理的に多色のフィラメントを切り換えて造形するタイプであり、いわゆるフルカラーはできないものの専用周辺機器AMS liteにセットした複数フィラメントを自動で切り換えるマルチカラー方式だ。
ただしAMS liteは1台の接続に限られるため最大4色プリントになる。

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※製品に同梱されていたツールキットとフィラメントのカラーサンプル集


カラープリントは魅力的だが、プリント時間が長くなるのが最大の欠点だがこのBambu Lab A1は最大10,000 mm/s²の加速度および最高500 mm/sの移動速度が可能なため、実用レベルではないかと考えたが、カラーの切替が頻繁なモデルではそれだけ時間がかかるのと同時にフィラメント切替時のフィラメントのゴミ(POOP)も多くなるので注意が必要。

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※多色プリントはこうしたフィラメント交換時のゴミがかなり多く出る


さてAMS liteによる多色プリントは文字通りの多色(4色)プリントの魅力に終始するわけではない。今回私がBambu Lab A1を手に入れたもう1つの理由は、水溶性PVAフィラメントを併用することができるからだ。
どういうことかといえば、FDM方式の3Dプリンターの宿命としてどうしてもサポートが綺麗に剥がせないというケースがあり得る。しかしAMS liteを使いそのひとつを水溶性PVAフィラメントにしてサポード部位に指定できれば造形後に水で綺麗に溶かすことができる理屈だ…。

これまでにもWノズルの3Dプリンターで水溶性PVAフィラメントを使ったこともあったが2つのノズルの微妙な精度の違いでサポート材の密着具合が悪かったり、オーバーラップしたりと仕上がりがイマイチだったがBambu Lab A1 ComboのAMS liteでは当然なことにノズルは1つなのでズレが起きないから安心のはず…。

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※Bambu Lab A1 Comboならではの作品例


すでにFDMの3Dプリンターは2018年購入の BIQU-Magicianから数えて確か9台目になるが、テクノロジーの進歩を身をもって感じている。
なにしろBambu Lab A1はいわばフルオートのキャリプレーション機能を持っており、ほとんど手がかからない。そしてそのPEIビルドプレートは一層目の掴みが良く剥がれにくく糊など使わなくても綺麗なプリントができる。
とにかくアクティブ流量補正機能により、よりよい仕上がりに不可欠な安定的なフィラメントの押出が可能なこと。そしてアクティブモーターノイズキャンセリング機能で、とても静かなプリントができるのも嬉しい。

プリントといえばこのBambu Lab A1は小型ながらその造形も大変綺麗で造形サイズも256╳256╳256mmとCreality K1のそれより大きいので助かる…。そしてそのクオリティも場合によってはCreality K1より綺麗であることも大きな魅力になっている。
というわけで現在標準で附属のホットエンドをPLAカーボンフィラメントも使用可能なBambu Lab 純正の焼き入れしたホットエンドに替えて使っている。

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※PLA-CFあるいはPETG-CFといったカーボン入りフィラメントを使うにはホットエンドノズルをそれに対応したものと交換が必要


対応フィラメントはPLAをはじめ、PETG、TPU、PVAと発表されているが私の造形には十分なスペックであり近年で一番安定しトラブルもない優秀な3Dプリンターだといえよう。

そのBambu Lab A1 Comboだが、最大の欠点は4つものフィラメントを裸で放置することだ。高湿度に弱いフィラメントだからしてそのまま一週間も経てば造形にトラブルを生じてもおかしくない。
ということで現在はWebで知ったAMS liteをそのままにフィラメント部位をカバーして湿度から守るシステムを造形して内部に乾燥剤も入れて使っている。無論その造形もBambu Lab A1 Comboでプリントした…。

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※フィラメントの防湿目的のためAMS liteの機能性を保ったまま使えるフルカバーを造作た。

というわけでこのBambu Lab A1 Comboは3Dプリンター初心者はもとより、3Dプリンターの弱点を知るユーザーにとってもお勧めである。



絶滅メディア博物館にてトークイベント顛末記

2024年11月8日(金曜日)、私は珍しく遠出を決意していた。遠出といっても神田駅を目指したわけでサラリーマンやOLなら日々通う程度の距離なのだが、現在の私の体力ではまさしく決意に値する距離なのである。
現役時代はそれこそ北は北海道から南は広島・山口あたりまでを飛び回ってセミナーやプレゼンの日々が続いたが、足腰の弱体化はいかんともしがたくその手のお話しをいただいてもお断りするしかなかった。

しかしX(Twitter)で絶滅メディア博物館の館長川井さんにお声をかけていただいたとき珍しく「行ってみたい」と心が騒いだ。
絶滅メディア博物館についてはここで詳しくは記さないが、進化の過程で滅んだ、もしくは滅びつつあるメディアとメディア機器を収集展示する私設博物館である。「動画カメラ」「写真カメラ」「タイプライター」「パソコン」「記録メディア」「音楽プレーヤー」「ケータイ電話」「PDA」「キーボード付きモバイル端末」などを収蔵・展示しているというから聞いただけで心躍ったわけだ…。

そこでトークイベントを…と川井さんに勧められて快諾させていただいたわけだが、難問は行き帰りの問題に尽きた。
私は多摩市に住んでいるのでまずは新宿に出て中央線に乗り換えて神田まで行き、そこから徒歩15分程度を見込んでいたが、新宿に出るのも…ましてや神田に行くのも実に久しぶりなのだ。

トークイベントの開始は19時〜21時だったので遅くなってからの帰宅は電車も混むと言うし近隣のビジネスホテルに一泊し翌日に帰ろうかと画策したが、金曜日だということもあってかホテルはどこも満室。
それに実に久しぶりにホテル探しなどしたわけだが,価格が暴騰しているのには驚いた。
というわけでノーマルに電車で向かう覚悟をしたわけだが、リュックを背負いステッキを突いたジイサンは早めに家をでることにした。

ただし有り難いことにその事を知った近所の奥さまが近隣の駅まで車で送ってくださったので初動はいささか楽が出来た。
新宿行きの電車は時間帯だからか比較的空いていて座れたのは幸い…。そして中央線に乗り換えて神田をめざしたが、すでに立っているのが辛い。

神田駅に到着し、まずは簡単に腹を満たしておこうと駅構内にあった蕎麦屋に飛び込んだが正直あまり美味くはなかった(笑)。
あらかじめ,駅からの道筋を確認しておいたのでそれに乗っ取ってゆっくりと歩く。幸い迷うことなく目的の絶滅メディア博物館に到着し一安心。

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※絶滅メディア博物館に到着


トークイベントの場所は13人ほどで満席になるエリアであり,普段は対談やらの撮影スタジオとしても利用されているというだけあって設備も万全で持参したMacBook Airと複数の大型モニターとの接続は難なく完了。

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※トークイベントのエリアは普段貸しスタジオとしても利用されているそうだ


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※セットアップも問題なく完了


さて、スタートの時間まで館長の川井さんに館内を案内していただいたが、本来ならゆっくりと見ていきたいところだが時間となったのでスタンバイとなる…。

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※今回絶滅メディア博物館に伺うにあたり手元にあった古いメディアなどを寄贈目的で持参させていただいた。


■トークイベント開始
当日の参加者は結局7名であり初対面の方々だったが内2名の方はXでのやりとりがあった方々だった。

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※イベント終了後記念撮影。顔出しは許可をいただいています。


当日のテーマは館長からの願いで「スティーブ・ジョブズとパソコン・ルネサンス」という壮大なテーマだったが「パソコン・ルネサンス」とは私の近著のタイトルでもあり、ここでも川井さんがお気を使っていただいたに違いない。

私はこうした人前でのお喋りには僭越ながら慣れているし,事前にKeynoteで簡単なレジュメを用意してきたこともあって戸惑うことも無ければ上がることもなくお話しが出来た。

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※セミナー中の筆者


そして途中途中で参加者の方々のお話も聞け、私にとって暫くぶりに刺激に満ちたひとときを過ごさせていただいた。
それにしても咳喘息の薬(吸引型)の副作用だというが、自分の声がしゃがれているのが喋っていると気になってならない(笑)。話しの途中に数年前に撮ったYouTube動画をお見せしたが、その際に解説している自分の声とまったく違うのにあらためて愕然とする。

ともあれ、館長・川井さんのリードもあってトークイベントは無事に和気藹々に終了することができたのはよかった!

■問題の帰宅時のエピソード
本来なら今少し館内を見て回りたかったが、暗くなると視力にも難がある私としては辛いので早々にお邪魔して帰宅を急いだ。
神田駅までは参加者の方と一緒に向かい、そこから新宿まで中央線に乗ったが、覚悟はしていたものの曜日や時間帯にもよるのだろうがいわゆるぎゅうぎゅう詰め状態を暫くぶりに体験することになった。つり革にも思うようにつかまることが出来ないので足腰が弱い者にとっては実に難儀な時間だった。

新宿に到着して京王線に乗り換えるが、その課程は周知しているものの歩く距離がかなりあるので文字通り一歩ずつ踏みしめるように混雑の中を進む。
実は京王新宿駅からは座席指定の京王ライナーという電車が出ていると事前に教えていただいたので初めての経験ながら22時20分発の京王ライナー4号車の席をとった。後からのアナウンスに寄れば10両編成の当該電車は満席とのことだった。

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※はじめて利用した京王ライナーの座席指定券


これでしばし居眠りでもするか…と思っていたが発車間際に酔っているらしくヨタヨタと入って来た若い男がどうやら無賃乗車(座席指定券を持っていない)らしく係りに詰め寄られるが、分かっているのかフリをしているのかは不明ながら要領を得ないし金を払う気配も無い。
そのうち鉄道警察というのだろうか、警察官も駆けつけてきて最初にドアが開く駅で降ろされて行った。
そんな出来事を目の前で展開されていては眠ることはできなかったが座れたのには安堵した。

近隣の駅に着くと…なんと女房がこの時間帯だというのに迎えに来てくれていた!
私のヨタヨタ感を熟知しているからか「心配だったので…」とのことだったが、正直女房の顔を見てホッとした。有り難いことでした。

■よい刺激剤でもありました
外に出ないということは、あらためて人との出会いが無くなるということでもある。
私は41歳で起業し,会社を2003年に解散させるまで約14年間アップルジャパンのデベロッパーとして仕事を続けてきた。
その感は前記した「パソコン・ルネサンス」の中にも書いたが、実に特異な時代を満喫したし特別な体験も多々したが反面個人を殺してきた14年間だったともいえる。

良かったのか悪かったのかはともかく、その14年間は文字通り仕事優先の生活であり,女房にも幾多の迷惑と心配をかけが、仕事に関係する友人以外のいわゆる高校時代からの友達も時が経つにつれ疎遠となってしまったし、リタイヤ後は文字通り常にひとりで動いていたわけで大げさに言うなら外界の刺激というものを体験する機会がほとんど無くなった。
いや、弁解で無く歳を取ってからは大勢でつるむというよりは孤独が精神安定上よいことも体験上知ったが、私にとって新しい刺激は残念ながらネットから得られるものは薄く、やはり生身の人間と対峙してはじめて得られるものだと考えている。

そうした意味においても大げさに聞こえるだろうが、足越しをギシギシ言わせながら出向いた絶滅メディア博物館でのトークショーは参加者の方々より私自身に大いなる益をもたらしてくれたと考えている。
体力が許せばまた絶滅メディア博物館に足を向けたいと思うし館長の川井さんにはあらためてよき機会を作っていただいたことを感謝申し上げたい。


新刊:小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ
新刊:私のMacとパソコン黎明期の体験史
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プロフィール

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員