①は全国霊感商法対策弁護士連絡会の声明とコメント
黙祷部分は省略
敬称略
恐らく誤字脱字誤変換あり
「あの」「えー」などは省略
司会進行、事務的な会話等は省略した部分もあり
聞き取れなかった部分は○○○で表記
発言者が不明の場合は???で表記
川井「最初に私の方から、本日の会見の趣旨が記載されている声明文の方読み上げさせていただきたいと思います。
声明1、山上被疑者が安倍晋三元首相を死に至らしめた今般の卑劣極まりない行為は、いかなる理由があろうとも決して許されないことです。当会は安倍元首相のご冥福を心からお祈り申し上げます。
2、山上被疑者の母親が統一教会に多額の献金をし、仮定を崩壊させたことへの恨みが、今回の事件の動機であるという報道が事実であるとすればですが、同被疑者母親の常軌を逸した統一教会への献金をはじめとした忠実過ぎる活動のために、どんなに苦しんできたことでしょうか。当会としてはかねてよりこのような実情について心から憂いていたことであり、その意味で山上容疑者の苦悩や、教会に対する憤りも理解できるところであります。家庭を崩壊させる統一教会の活動について、行政もあるいは政権を担う党の政治家の方々も、この30年間何も手を打ってきませんでした。今回の行為は決して許されることではありません。この点は重ねて強調したいと思いますが、ただ、こうした問題に対して、社会としてどう取り組むべきかが改めて今回問われているのであろうという風に考えます。
3、安倍元首相が、統一教会やそのダミー団体の一つであるUPF、天宙平和連合などのイベントにメッセージを発信することを繰り返し、特に昨年9月12日に行われました神統一韓国のためのシンクタンク2022希望前進大会でビデオメッセージを主催者に送り、その中で文鮮明教祖の後継の教祖である韓鶴子に対して、敬意を表しますと述べたこと、これは統一教会のために人生や家庭を崩壊、あるいは崩壊の危機に追い込まれた人々にとって大変な衝撃を与えるものでしたし、当会としても厳重な抗議をしてきたところでございます。政治家の皆さんが政治的信念に基づいて意見を述べあるいは行動をされることについて当会としてはもちろん異を挟むものではありません。しかし、その献金勧誘行為や信者獲得手法について繰り返し、違法である旨の判決がくだされている統一教会や、そのダミー組織の活動について政治家の方々が支持するような行動は現に謹んで頂きたいと改めて切実にお願いしたいと思います。
4、統一教会の霊感商法の手口による金銭収奪行為や正体を隠してビデオセンターに誘い込んで信者にしていく行為が、信者となったものやその家族の人生を狂わし、あるいは狂わしかねないものであることについて、今回この機会をきっかけに少しでも皆さんに理解していただけるようにお願いしたいと思います。
そして最後、5ですが、今回の事件や報道、SNSなどの投稿によって傷つき苦しむ統一教会の現役信者、特に二世の信者の方、あるいは三世の信者の方が存在することを念頭においていただきまして、取材投稿報道は非常にありがたいことでありますけども、慎重にされることを望みたいと思います。ありがとうございます。続きまして、代表世話人の山口先生の方から本件についてコメントさせていただきたいと思います。」
山口「今日の会見の設定を弁護団で決めた理由は、この声明に掲げています、2と3と4につきます。もちろん、安倍先生の殺害という許されない行為、これは本当に断じて許されない、そう思います。しかしながら、ご理解いただきたいのは、統一教会信者の親の理解を超えた献金行為や、あるいは統一教会の方針に従って、合同結婚式に参加してメシアが指名した、あるいは統一教会が選んだ異性との結婚、合同結婚式への参加を親から強いられて、拒否できずにしてしまったそういう二世の人達の苦しみが、どんなにつらいものかと。特に親がなぜそのようなことをしたかということについて、理解できないわけですよ家族は。その家族がどんなに苦しいのかと、言うことについて、是非ご理解いただきたい。しかし、許されないことです。許されないことですが、それはご理解いただきたい。従いまして、私どもとしては、安倍晋三先生にもあるいは他の政治家に対しても、何回も統一教会の社会悪を考えたならば、反社会的団体である統一教会にエールを送るようなそういう行為はやめていただきたい。どんなに被害者が悲しむのか苦しむのか絶望するのか、しかもあたらしい被害者がそれによってまた生み出されかねないということについて、政治家としては配慮していただきたいということを繰り返しお願いしてまいりました。しかしながら、残念ながら、反共ということに共感を持つ議員の方々、あるいは統一教会のお金が最初は目的だったかもしれませんが、この2005年から2010年にかけて警察が相次いで販売行為についてあるいは献金勧誘行為に絡む物品販売について、検挙して、13件、30人以上の信者が販売行為として、摘発されまして、逮捕勾留されました。東京の新世事件では、2人の社長とその部下の幹部2人が懲役刑の判決を受けております。そういうことがあって、資金的には統一教会にとって厳しい事態になっていますが、相変わらず伝道行為はやっておりますし、今回の選挙でもあるいはその前の選挙でも、特定の自民党の候補者を組織推薦候補として応援をしてきた。それに信者組織は、動員をかけてやってきたということを私どもは事実として認識しております。そういうことを考えますと、昨日の田中統一教会会長のコメントは、あまりにも事実に反すると言わざるを得ません。本当に統一教会としては反省して頂いて、こういう家族の悲劇について苦痛については配慮して頂きたい。一番私として許せないのは山上さんのお母さんが平成14年、2002年に奈良地裁で自己破産しています。その自己破産は明らかに統一教会に対する過度の献金のためですよ。それ以外考えられませんよ。それを昨日の記者会見では、あたかも他人事かのように言っただけで、『その後の献金はありません』(と言った)。恐らく献金させています。(統一教会は)借金させても献金させます。過度な借金をしたために自己破産した信者はたくさんいます。それを白々しく、ああいう形で証言するということは、人前で喋るということは許されない。私としては心からそう思います。そういう意味で今後政治家の皆さんもああいう社会的団体とのエールを交換することについては、本当に慎重に考えていただきたいと思います。しかしながら、繰り返し言いますが、ああいう凶行は許されない。それだけはここでも強調しておきたいと思います。私からは以上です。」
川井「はい、ありがとうございます。ここで動画の方をちょっと紹介させていただきたいと思います。すこし古い資料になりますが、1998年当時統一教会の方で献金に対して、どういった指示あるいはどういった実態があったのかが端的に現れたものだと思うので参考までに今日動画としてお送りしたいと思います。」
~動画~
ナレーター「1998年1月に埼玉県で行われた集会の模様だ」
宣教師「私が持っているこの所有が天のものであるかサタンのものであるか、それをはっきり知らなければなりません。天のものとして分別しておかなければなりません。ですから所有権を転換しなければなりません。所有観念をはっきりはっきりはっきり悟らなければなりません。天の側にたつことができないならば。私の先祖のすべてを殺す立場になる。私の後孫たちをすべてを殺してしまう立場になります。」
ナレーター「韓国経済が破綻した1997年、その翌年に行われたこの集会。教祖である文鮮明氏が、大きな危機に直面しているとして、信者1家族ごとにおよそ160万円の献金が求められた。」
~動画終~
川井「これはごくごく一部の資料で、我々の方には統一教会が組織的に多額の献金を強要していたということは証拠として何点も何点も把握している所であります。そのあたりについては、また後ほどコメントがあるかと思います。次に、渡辺弁護士の方からコメントお願いします。
(マイクトラブル)
渡辺「2点だけ、付け加えさせていただきます。東京の被害弁連の事務局長の渡辺博です。今見ていただいたビデオは、埼玉の教会での説教ですが、内部の信者の方が、あまりにも酷いということで隠し撮りをして、私のところに持ってきてくれたものです。現在でも同じようなかたちで、すべての財産は神様、今でいえば韓鶴子様の物、すべて捧げなさいというのが、残念ながら統一教会の教えですから、その結果、家庭崩壊になってしまうということです。ちょっと一つだけ持ってきたんですが(表紙に聖本と書かれた本を取り出す)、これが単なる本なんですが、これを統一教会はいくらで信者に買わせるかといったら、3000万円です。こんな普通の本が3000万円です。常識外れです。かつ、その信者1人に1冊というんじゃなくて、信者1人に4冊も5冊も売りつける場合があります。5冊といったら1億5000万円です。こんな非常識なことがずっと統一教会では行われているということを指摘しておきたいと思います。中身を開けるとビニールのカバーがあるだけのもので、後で見てください。」
???「聖書が入ってる」
渡辺「聖書じゃなくて、文鮮明の御言葉を印刷した本です。なんで3000万円になるかというと、文鮮明さんの署名があるからという風な理由が付け加えられています。もう一点、私の方で付け加えさせていただきたいのは、今、山口広から2009年の新世事件、新しい世の中、新世という会社が印鑑を売りつけたということで、東京の統一教会信者2名が懲役刑、11月10日東京地裁で(判決が)出ました。その後ですね、統一教会の責任者が自分達の機関紙の中で何といったかというと、今後違法な行為は行わないようにするということを言ったのではないんです。(統一教会が)私たちの反省として挙げたのは、政治家とのつながりが弱かったから、政治家との絆が弱かったから警察の摘発を受けたのだと。今後政治家と一生懸命繋がっていかなければならないというのが彼らの反省でした。私共がずっと先ほどから説明しているように、国会議員の方々に統一教会の応援をするようなことはやめてくださいよと呼びかけている理由もそこにあります。やっぱり統一教会の被害者にとっては、政治家とのつながりがあるから、警察がきちんとした捜査をしてくれないというような思いがずっとあると思います。私共にもあります。是非その点を国会議員の先生方は今回の事件を機にしてでも考えていただきたい。私の付け加えたい2点は以上です。」
川井「はい、ありがとうございます。今途中で言及がありました新世事件ですけれども、お手元に配布した資料の中で統一教会信者に対する刑事手続き事例と言うモノがあるかと思います。こちらのほうの26番の方に事件概要が書かれていますので合わせて参照いただければなと思います。すみません、配布資料の説明が抜けていましたので、ざっと資料の方を説明させていただきます。順不同だったらごめんなさい。1つ目は本日私が読み上げさせていただいた声明です。2つ目に声明とあるのは、これは平成30年に我々の方で政治家の方々が統一教会に対して支援をすることはしないでほしいという要望を出した声明になっています。その次、『国会議員の先生方へ』と書かれたものも同様の趣旨のものです。」
山口「この2枚は全国会議員に議員会館に行って配布させていただきました。」
川井「その次にある『衆議院議員安倍晋三先生』と書かれたものが公開抗議文、先ほど声明の方で触れさせていただいたビデオレターで出演したことに対しての公開抗議文です。これはちなみに、議員会館に送付したものは受け取り拒否、山口の方の事務所に届いたものは、届いたけれども、回答は無かったというのが客観的な事実でございます。その次が、我々が被害弁連の方で集計している商品別被害集計用アンケート、これは直近のものになります。その次が過去の被害集計、その次が1987年から2021年、昨年までの被害集計ですね。今の被害集計を見ると、トータルで言うと、1237億超の被害、これはあくまでも我々の方で把握できている被害ですから、これでさえも氷山の一角ということになりますけども、それでも莫大な金額の被害が生まれているということです。その次の資料は阿部弁護士、今日同席している阿部弁護士の方でまとめてくれた統一教会の問題についてコンパクトにまとめてもらったものです。こちらも参考資料として後で確認いただければと思います。」
(資料のタイトルの文字が間違えていたというやり取りは省略)
川井「その次の、全国弁連通信これも先ほど申し上げた昨年9月での安倍元首相の基調講演の抜粋が入ったものです。残りの2つは、1つは民事のこれまでの裁判例の判決概要をまとめたもの、もう1つが刑事ですね、刑事手続きについてこれまでの経緯をまとめたものとなっています。」
山口「今、川井弁護士が説明したこの全国弁連通信の表紙がある冊子なんですが、これの後ろの方を見ていただきますとですね、ページとして、6ページを見てください。6ページに天宙平和連合、この11月17日の集会を主催した方が、日曜礼拝、つまり統一教会の集会において、渋谷教会において、こんな講演をしていますということがビデオとして流れましたので、それを反訳したものをお配りしました。この中で、どういう風に努力して、天宙平和連合の議長の副島さんが安倍晋三さんのビデオメッセージを取りつけることになったのかということが自慢げに語られています。つまり、統一教会と天宙平和連合(UPF)は一体なんです。明らかに一体なんです。」
川井「続きまして、紀藤弁護士の方からコメントお願いできますでしょうか。」
紀藤「私は、2002年10月25日に殺害された当時衆議院議員だった石井紘基さんの事件で、その日刺された直後にご遺族からご連絡をいただいて、病院に駆けつけました。安倍首相と同じ失血死だったもんですから、目の前で石井紘基さん、手が付けられない状態で亡くなったんですけども、やはり数時間後ぐらいに亡くなったんですが、その体験を踏まえると、ご遺族がどれほど今つらいのかというのは、正直言ってつくづく思います。1人の政治家を失うというのはですね、政治家に関係している全員の多くの利害に関わります。ご遺族だけじゃなくて、自民党の政治家の皆さん、それから安倍元首相を支援していた人達、そういう人達の全人生を奪うことになります。石井紘基さんが亡くなったのも、私は相当な喪失感だったし、ご家族ともずっと以前からお付き合いしていましたので、政治家が1人亡くなるとこんなに大変なんだということまで思いました。その後、当然選挙もあるわけですよね、当然今度は補欠選挙という問題もあって、そういうことまでずっと関わっていく中で、1人の政治家を自分の意見と違うとか自分の立場と違うとか、あと怨恨とかそういうことで殺めると、人の命を殺めることがどれほど罪作りなのかというのは、もう正直言って、とても重いものだと思います。発言も非常に気を付けたいと思っていますし、安倍首相のご遺族が今如何ほどのものかと思うんですよね。でも、そのエネルギー、今自民党の政治家の人達も当然悲しみの中に憤りをお持ちだし、それはもう十分分かります。ですけど、この事件の背景に何があったのか。つまり、エネルギーを向けているのはむしろ巨悪なんです。石井紘基さんは犯人が24時間後に出頭して、捕まったんですけども、未だに犯人の動機とかがよく分かっていません。カバンの中の私有物というのが未だに手帳も含めて見当たりません。ですので、一体何のために殺害したのか未だに分かりませんけども、背後に何らかの組織があるのかもしれません。ですけども、そういう事件が度々起こるんですよね。今回の事件も、単純にその個人の怨恨なのか、個人の怨恨が引き金になったというのは、その背後には統一教会のかなり過酷な献金ノルマみたいなものがあって、そして家族が崩壊したと。それが怨恨に繋がった可能性もありますよね。そうするとですね、やっぱり、憤りの対象が個々の信者とかに向けられるものではなく、やっぱり、統一教会、巨悪に向けられるべきだと私は思います。ですので、誤解なきようにお話し差し上げますが、私はずっと統一教会の問題と関わっているんですけども、本当に彼らは反省と言いながら相変わらず同じことを続けるんですね。それから、反省と言いながら過去の罪は清算しないんですよ。清算しないんです。あとからも報告があると思いますが、霊感商法とか違法な献金と言われるものは、未だに続いているんですね。未だに続いているんですけども、彼らが何をやっているかというと、お金を少し返して、他は請求しませんという念書までとるようなことをしているんですね。それをコンプライアンスと言えますかね。コンプライアンスというなら、過去の問題を全て清算して、被害を回復してあげて、そして、罪作りなことをやったことを全て詳らかに明らかにして、そして出直すということなら兎も角ですね、それをやらない。そして今回の事件の遠因を作りだしたという意味では非常に問題点が大きいと。ですので、政治家の皆さんも是非この問題に、今回(の事件)をきっかけに、この問題、つまり巨悪に目を向けていただいて、日本に巨悪を残してはいけないんだと。やはり巨悪は、きちんと罪を清算してもらわないといけないということも含めて、統一教会の問題にもっと目を向けてもらいたいなという風に思いますので、ぜひその点を自民党の政治家もその他の政治家の皆さんも、与野党を問わず、今回の問題というのは他人事ではありませんので、統一教会の問題性に目を向けていただきたいと思っております。私からは以上です。」
川井「続きまして、画面の方に映っていますのが、我々全国弁連の代表世話人の一人である札幌の郷路弁護士になります。郷路先生聞こえていますでしょうか。」
郷路「聞こえています。」
川井「先生の方からコメントお願いできますでしょうか。」
郷路「では一言だけ。私たちは山上容疑者のお母さんが脱会してきた場合に、そのお母さんの依頼を受けて、お母さんを被害者として、加害者である統一教会に対して損害賠償請求訴訟を提起し、統一教会から献金として取られたお金を回収してそれをお母さんにお渡しして、それをもとに出来れば、失われた、傷ついた家族の絆を回復していただきたい。失われた人生のいくらかでも取り戻していただきたい。そういった気持ちで仕事をさせていただいています。その限りでは、私たちがやっている仕事の限りでは、統一教会は100%の悪であり、山上容疑者のお母さんも、それに派生して山上容疑者自身も、その限りでは、統一教会との関係に限定すれば、100%の被害者です。被害者救済に我々の力がまことに小さいがゆえに、他の社会的諸勢力がそのことに目を向けてくれないがために、政治家の中には返って現実的な力を有している強大な教団に与する、よって利益を得ようとしている人がいるために、救済の手が、被害者を助けることが出来なかった。その結果、暴発した感情の結果なのかなという風に考えています。その点では、我々自身は手一杯必死になってやっているつもりではありますけども、やはり残念だという、我々の努力の不足を自覚しないわけにはいかないという点があります。以上です。」
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