ついに、念願の Scrum Inc, Japan が設立しました。永和システムマネジメントからのニュースリリースはこちらです。
永和システムマネジメント、KDDIと共同でイノベーション組織に変革するアジャイル教育プログラムの提供を開始 ~不確実なビジネス開発を成功に導くスクラムの普及を目指す~
一昨年から、KDDI さん 米国 Scruminc社と組んでスクラムの日本での研修およびコーチングを提供し始めました。日本でも、イノベーションを企画する大企業からセミナー参加者が増え、コーチングにも声がかかるようになり、ビジネス側もアジャイルに注目する状況になってきました。
私の思いは、Scrum の Co-creator である Jeff Sutherland の会社と、永和でこれまで培ってきた現場のアジャイル導入実績、さらにKDDIさんがチャレンジしてきな内部変革の実績が合わさる形をビジネスとして作りたかったことです。
2009年にアジャイルジャパンを立ち上げ、エンジニア中心のアジャイルから一歩踏み出して、ジビネスを企画する方々も巻き込んで日本のアジャイルコミュニティを育てて行きました、2011年にイノベーションスプリントを川口さん前田さんと企画、野中郁次郎先生と Jeff を引き合わすことができました。
Scrum Gathering Tokyoの近年の盛り上がり、今年は大阪でも Scrum Fest Osaka2019 が大きく開催されました。現場でのスクラム熱がコミュニティベースで成長しています。
今年夏、アジャイルジャパン 2019 も 7/18 に開催が決まっています。これまでの SIに携わっていたエンジニアも、アジャイルに関心を持つようになり、ビジネス側も大きな期待を寄せるようになってきました。
私自身、SIビジネス出身です。納期に追われる大きな開発で苦しみ、顧客との交渉に腐心してきました。これが、顧客との共創、の形へ転化し、ビジネスとプログラマが直につながる開発のやり方に変化していくことを望んでいます。
日本の企業でのアジャイルを考えると、シリコンバレー的な資本とアントレプレナーによる「突発的な」イノベーションでなく、企業の中でどのように「持続的な」イノベーションをどう作っていくのか、がキーになると思っています。その辺りを野中郁次郎先生にエンドースメントを書いていただきました。
「Scrum Inc. Japanが提供するスクラムの理論と実践は、ビジネスの成長と人々の働きがいを両立させるものです。今後、日本企業が持続的イノベーションを生み出し、グローバル市場と社会変化を共創していく鍵となるでしょう。」
一橋大学名誉教授
野中郁次郎
先生は、日本の「働き方改革」という言葉には抵抗を持たれていたようです。「仕事に目的、社会的意味、そこに個人の思いとやりがいがなければならない」と。プロジェクトや企業の利益といった小さな目標ではなく、社会をどう変えたいか、そこに自分自身がどう参加していくのか。社会と個人の全人的な生きる意味が繋がる形で、それを経営、ビジネスとして作っていく必要があるのだと。
私自身、これから、新会社社長の荒本さんと共に、頑張っていきたいと思います。また、Sun Microsystems 時代からの友人として、今回のビジネスをKDDIで推進して頂いた、藤井さんにも大変感謝しています。エンジニアのやりがい、に最後までこだわってこれたのも藤井さんのおかげです。
永和システムマネジメントでも、福井の優秀なエンジニアの能力を、ビジネスの力に変えていける環境を作りたくて、アジャイルスタジオ福井を立ち上げたところです。Scrum Inc, Japanとも協力しながら地方エンジニアの時代へと狼煙(のろし)を福井からも上げたいと思います。
さあみんな、もう一踏ん張りしていこう!