10周年を迎える Agile Japan が開催されました。550名を超える方に来場いただき、本当にありがとうございました。初めて参加される方が400名という現象にもあらためてびっくりしています。
今回は、歴代の実行委員や参加者の方々をおよびしたり、ワークショップをたくさん入れたり、いろんなスポンサーを増やしたり、といろんな工夫をしています。私は初代実行委員長ですが、今回の運営にはあまりタッチしていませんでしたが、こんなにも成長したカンファレンスに嬉しい限りです。
基調講演1(Woodyさん)
Mob Programming の開祖である Woody Zuill さんです。実行委員の安藤さんが切望した招待に、川口さんに協力していただき、実現できたキーノートです。
内容については、こちらが詳しいです、@takaking22 さんありがとうございます。(takaking22さんのブログ )
当日、「会場に通訳できる方いませんか?」という問いかけがあり、急に通訳を担当することになりました(茶番wと言われましたが、その通りですw。実際には過去の彼のプレゼンビデオを見たり、当日朝に彼と一回通しで流して見たり、結構準備には時間がかかっています。)
毎年、逐次通訳を入れると情報量が下がるので、今回は初参加の方も多いと聞いて継続することにしました。(今回私の出番はほぼここしかないし!)
彼は、講演が始まる前に、こんなことを言っていました。
私は、何か正しいことを教えに来たのではない。私の経験からわかって来たことを話したい。それをやるもやらないも、みなさんの自由。新しい変化は内部から起きないといけない。組織で新しいことをやるとき、組織の今までのやり方と衝突が起きる。これは、組織の文化が持つ当然の反応で、ある種の免疫反応。もし、外から新しいものが入って来て、それが組織を塗り替えてしまうのであれば、その組織は、細菌に犯されて死ぬことになるだろう。アジャイルも細菌と同じ。変化は内部から、自然なモチベーションで起きないと、その組織のアイデンティティがなくなる。変化を拒むか、変化に順応して内部から変わるか、あるいはその変化自身に犯されて死んでしまうか。
私自身は、内部のモチベーションを持った人によって、組織が徐々に外界に適応していくのだと信じています。そのために、Agile Japan をやっています。
基調講演2(川鍋さん)
今回、私がもっとも感動した講演です。漆原さんに協力いただき、Japan Taxi のはじまり、ビジネスの考え方についての、パッションと愛に溢れたお話しでした。日本ではタクシードライバーの高齢化が進み、タクシー業界は本当に薄利で厳しい産業。職場のIT部門も本当に小さい。その中の一人のエンジニアからはじまった全国タクシーという Uber に対抗したサービス。会社を独立させ、トヨタから出資を受け、既存の文化と新しいITの文化の両方を「お互い大事」として経営されている。私も一経営者とても啓発されるセッションでした。漆原さんの話しの引き出し方もうまく、本音トークが存分に聞けました。
参加した木下さんもこんな感想をもったそうです(木下さんのブログ)。ぼくも途中、最前列で感極まって泣きそうでした。
講演
「ここは、あとでかく」。
懇親会
古くからこのコミュニティに参加されている方、紹介で来ていただいた方、ポジティブなフィードバックをたくさんありがとうございます。来年もまた来てください!
組織が、内部から変わっていくために、みなさんのエネルギーが必要です。来年はまた事例セッションの公募を復活されるかもしれません。そこでの発表をお待ちしています。
運営委員のみなさん、本当にお疲れ様でした!今年も楽しかったね。(写真は、いつものキメポーズ、A J です。)