自問自答Q&A、続いては区長公選制です。



 Q1 区長公選制に賛成ですか、反対ですか?

  個人的に専門知識がないから何とも言いようがないが、でもわざわざする必要があるの?と思ってしまうんですが。


 Q2 区長に中核市並の権限を与えるそうです。

  中核市並じゃなくて、中核市以下の権限でしょ。いうならば各区の区長は千早赤阪村の村長より権限は下ってことじゃないのかなあ。


 Q3 人口30万人くらいの特別区を8つほど設置するそうですが

  ということは、今の区はどこかと一緒になるということですよね。
 じゃあ、地名変更はどうなるんでしょう。例えば天王寺区と阿倍野区が合併するとして、「天王寺区」になったら以前の阿倍野区に住んでいる人は乗っ取られた様な気分になると思うんですがねえ。
 地下鉄の西中島南方駅のように、「天王寺阿倍野区」の様な区名が増えるのでしょうかねえ。
 年配者にとっては、今ある地名は思い入れが強いから無用な軋轢を生むような気がしますけど・・・。


 Q4 区長に権限を与えたら区政がよくなると思うのですが。

  権限があっても、財源がなかったらどうしようもないと思いますけど・・・。

 そういう意味では区長だろうが総理大臣であろうが立場は同じだと思います。


 Q5 区長公選制こそが地方分権と言ってますが・・・。

  分権ではなくて、「分散権」じゃないですか。例えば教育委員会を各区ごとに作らないといけないし・・・。


 Q6 住民の要望が通る区役所になりまますよ。

  いくら住民の要望があっても、区議会で可決しなければ結局は実現しないんじゃないですか。


 Q7 じゃあ、住民の要望はどこに言えばいいの?

  市役所か区役所。あと地元の市議が市政相談という形で話を聞いてくれるんじゃないですか。


 Q8 でも、現在の区長も市議も権限がないじゃないですか。

  ですから、権限があるからといって、住民の要望が全て通るとは限らないということです。
 それは現行の区役所でも同じだと思いますけど。


 Q9 でも地元の要望は地元で決めたい。

  でもその結果、各区によって勝ち組の区と負け組みの区による格差が生じる可能性もありますよね。


 Q10 でも、税収格差の調整を行うとのことですよ。

  言い方を換えれば、各区は“大阪都様”のさじ加減で何とでもなると言っているようなものではないでしょうか。


 Q11 広域行政と住民サービスを明確に分けることによって、地元の要望に沿った区政になると思いますが。

  例えば成人病センターは地域のシンボルと地元住民が言ったところで、広域行政だからという名目で地元の意向を無視して都議会の意向で移転することも出来るわけですよね。
 地元の心情を考えたら明確に分けるなんて無理だと思いますけど。


 Q12 行政サービスは特別区になっても維持するそうですよ。

  その一方で、今後の区政次第ではサービスの見直しも考えると言ってます。それだったら最初から今後の区議会次第ですと言うべきではないでしょうか。
 金融商品のパンフレットでも「元本は下回る可能性があります」と明記しなければならないのにね。


 Q13 役人の区長ではなく、政治家の区長だと地元に対して断然やる気が変わってくるのではないですか?

  でも、東京都の区長も現職が当選する事が多い訳で、結局は住民側はたいした変革なんて望んでいる人は少ないんじゃないかなあと思うんですけど。



 Q14 住民に近い区役所になるそうですよ。

  でも合区するということは、肉体的に住民に遠い区役所になる人の方が多いんじゃないかなあ。
 あと、人口が増える分、手続きに際の待ち時間も長くなりそうな気がします。イラチで、ただでさえ並ぶのが面倒くさいと思っている大阪人にとっては余計な手間がかかりそうです。



 Q15 前杉並区長・山田宏氏の力量は全国的に有名です。

  山田宏氏以外で、声を挙げて特別区のメリットを叫んでいる人をあまり耳にしません(僕の勉強不足でしょうが・・・)。
 というか、「勝ち組の区長」だけを取り上げるのはいかがなものでしょうか。



 と、ここまで書いてみて、今のところ区割り案も財源の裏付けも、権限の中身もはっきりしないんですよねえ。
 要するに、旨みのあるところは都がやるから、面倒くさい事は区がやれ、というのが区長公選制の本音のところじゃないかなあと考えてしまうんですけど・・・。