クリスマスイヴにちなんだ映画をご紹介します。レオ・マッケリー監督脚本「めぐり逢い」(1957年)はケーリー・グラント&デボラ・カーで贈る名作恋愛映画です。
ケーリー・グラントとデボラ・カーが船内の階段でキスするシーンがあるのですが、画面に映るのは二人の脚だけ。
これがすごく印象深いですね。
トム・ハンクス&メグ・ライアン主演「めぐり逢えたら」(1993年)は本作にインスパイアされたそうです。
再会の約束は半年後、天国に一番近い場所・エンパイアステートビルで。・・・
ニューヨークに向かう豪華客船でニッキー(ケーリー・グラント)とテリー(デボラ・カー)は出会い、惹かれあう。
二人は半年後の7月1日にエンパイアステートビルの最上階で再会することを約束する。
しかし当日テリーは交通事故に遭ってしまう。
彼女の事故を知らないニッキーは約束の場所で待ち続ける。・・・
画家のニッキーは世界的に有名なプレイボーイで、莫大な遺産を相続した令嬢と婚約したばかり。
一方、歌手のテリーにも優しい富豪の恋人がいる。
船上で出会った二人は運命的に恋に落ちるんです。
婚約破棄をすれば何も無くなるニッキーは「今まで仕事をした経験がないから半年時間を欲しい」と言うのですね。
「この間にお互いそれぞれの関係を清算しましょうね」ということでもあります。
でも運命の悪戯か、不運にも7月1日に再会できず、その理由もわからないままのニッキーは悲嘆しますが、絵を描いて立ち直ってゆく。
そして半年後のクリスマスイヴにニッキーは偶然テリーと再会するわけです。この再会シーンが…。
こうやって書いているとまた観たくなります。
「もうだめか?」というすれ違いさえ超えてめぐり逢うのならそれは運命。
テクニックとかそういうことではありませんね。
それをクリスマスの奇跡と重ねて魅せたレオ・マッケリー監督は素晴らしい。
レオ・マッケリー監督が「邂逅」(1939年)を自身の手でリメイクしたのが本作です。
監督はこの物語を本当に愛しているのでしょう。
それを知りつつ「邂逅」を観て感動し、さらに本作を観てジーンときた僕もこの話が大好きなんですね。
この映画のセリフがすべてと言って良いくらい名台詞で、やりとりがとにかくオシャレなんですよ。
ぜひ観ていただきたいですね。
「めぐり逢い」は、ハッピーエンドのためには努力と相手への思いやりが必要ということも教えてくれます。
出会い、すれ違い、そしてハッピーエンド。
「めぐり逢い」はクリスマスにふさわしい恋物語の名作です。
(※今回は過去記事をリライトしました)