GSR&Studie with TeamUKYOエントラント代表の鈴木でございます。
今回は折角皆様に喜んで頂いた2位表彰だったにも関わらず、「失格」という最悪の結果で皆さんの期待を裏切ってしまい申し訳ありませんでした。
色々と情報が交錯しておりますが、我々とGTAさんしか知らない内容になりますので、包み隠さずそのままご報告させて頂きます。
2位表彰台GET! そして表彰式終了後、車検場で車検を受けました。
そこではレギュレーション通りの車重や車高になってるのか、ホモロゲーションに記載されていないPARTSは使われていないか等のチェックを受けるのですが、その中にエンジンストップと言う項目がございます。
いつもよく話題に出るリストリクター(吸気口)を棒の先が球体になっている工具を押し付け、エンジン内に一切空気が入らない状態にしてエンジンが、ちゃんとストップするかどうかのチェックです。
これでエンジンストップしない場合はルールで定められたリストリクター以外の場所から空気を吸入しているという判断で失格になってしまうのです。
勿論、我々は一切不正なこともルール違反もおこしておりません!
では何故こうなったのかと申しますと、我々のエアリストリクターのファンネル(空気を吸気する本体)はアルミニウム製で(BOPが変わってもすぐ変えられる様に)、その土台が軽量かつ高剛性なドライカーボン製になっております。
そして、その二つを二液混合の接着剤で接着してある構造なのですが、今回この接着剤がレース後に剥がれておりました。
画像を公開致しますが、右側から左側に向けて空気が入ります。板状のカーボンの裏側(左側)とアルミ製ファンネルを接着しておるのですが、ほんのちょっと指で押しただけで浮いてしまっている様子がよくお判りになると思います。これが今回の失格になった理由です。
「通常の走行では(玉付き棒で押すような)そんな力はかからない」
「通常の走行では(玉付き棒で押すような)そんな力はかからない」
「理論上ここが剥がれているからと言って全く速さには伝わらない」
我々も色んな抗議をしました。
でもGTAさんでは一切その意見は聞く耳すら持たれず「失格」となってしまいました。勿論FIA承認のこのPARTSの接着がもう少し強かったらとは少し思います。でもこのリストリクターって前戦の菅生から使い始めたもので、まだ一ヶ月弱しか経っておりません。
ですから交換サイクル以上使っているワケでは無くまだまだこれからって言うパーツでした。なのにこれが剥離してしまい今回の失格に繋がりました。理由は四つ考えられます。
ですから交換サイクル以上使っているワケでは無くまだまだこれからって言うパーツでした。なのにこれが剥離してしまい今回の失格に繋がりました。理由は四つ考えられます。
1、うちに来たこのパーツがたまたまた接着力が不足していた。
2、このパーツ自体の設計・構造が弱すぎる。
3、今や世界一暑いと言われる鈴鹿1000kmの熱で接着剤が溶けた。
4、運搬中等にこのパーツに想定外の力が加わった。
僕個人の意見としては3か4があやしいかなと思っています。
クルマのパーツって想定している方向以外から掛かる力に対しては想像以上に弱いんです。薄っぺらなダンボールでヨーロッパから我らが日本まで運ばれている途中で、この荷物の上に大型のアタッシュケースが重ねられたか、はたまた誰も見ていない所で投げ込まれたり踏んづけられたりする事って多いそうですよね。
いずれにしろ、このパーツのアルミとカーボンの接着が溶けてそこからエアーが侵入してしまい(車検時)本来ストップするはずのエンジンが止まらなかったのが失格になった原因です。
このパーツはシッカリとF-1も管理しているFIAの公認パーツです。それがこんな形で簡単に剥がれ、あんなに苦労してみんなで努力して。最後にはドイツから強力なDrivere&Enginnerまで巻き込んでの失格理由がコレです。わかるヒトが見れば、ここが剥がれても1mmたりとも速さには繋がらない事は明らかです。でもこれで失格となったのが真実です。
ご理解いただけましたでしょうか?
納得のいかない、もしくはもっともっとちゃんと細かい説明を聞きたい方は
までメール下さい。我々は胸を張って不正な事は致しておりません。
理由はどうあれ今回のレースで皆様のお気持ちに傷を付けてしまい誠に申し訳ありませんでした。今回、前回とノーポイントに終わってしまいましたがまだまだ“Never Give Up,Tohhoku”のスローガンのとおり、諦めずにチャンピオンを狙っていきたいと思います。
熱い応援有難うございました。