即時退陣すべき「一定のメド」はこれで十分についた(中川秀直)
政府の東日本大震災復興構想会議の第1次提言骨子は、菅首相主導の限界を露呈している。
震災後3カ月もたって、肝心な特区構想について「検討」とはどういうことか。この段階で「検討」ということは、霞が関修辞学では特区をしないと同義ではないか。特区をやると骨子に明記できなかったのは霞が関の抵抗に屈したからであろう。
昨日、菅首相も、岩手県釜石市を視察し、復興のための規制緩和について「障害にならないように特区か、緊急の特別な法律を作るかを含めて対応を考えたい」と述べたが、昨日の段階で「対応を考えたい」とは何事か。
3・11から丸3カ月の昨日、復興ビジョンの第1次提言の骨子に特区をやると明記もできず、いまさら被災地で「対応を考える」ではあまりに遅すぎる。
即時退陣すべき「一定のメド」はこれで十分についたではないか。
(6月12日記)中川秀直