赤穂民報2023年12月05日付記事

 

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今回の医療事故の記事を拝見して、ふと昨年のことを思い出したので記録に基づいて自分の経験として書かせていただきます。

 

昨年6月、母が市民病院入院中に尿路感染症に罹り、医師より「昏睡状態です。暫くは自分で食事をすることはできないと思うので点滴になります。意識が戻ったとしても誤嚥が怖いので、暫く点滴で栄養を補給することになります」という説明がありました。幸いすぐに意識は戻りましたが、昏睡状態からは脱したものの、血液検査の数値は異常が続いており、喘鳴も酷く、傾眠状態が続いていました。しかし、意識が戻った直後から固形食が提供され、八宝菜の具が喉に詰まり、たまたま居合わせた私が口に指を突っ込んで掻き出す、ということがありました。大事には至りませんでしたが、母一人だったらと想像すると怖くなり、暫く震えが止まりませんでした。

 

そのことを看護師さんにご報告した方が良いと思い、30分ほどお待ちしましたが詰所にはどなたも戻ってこられませんでした。土曜日だったこともあり、看護師さんの人数も少なく、食事の時間ということでお忙しいのだろうと思い諦めて帰宅しました。帰宅後、病院側に電話でお伝えした際、以下のように説明がありました。

 

(2022年06月11日の記録より)

・看護師が目を離した隙に高齢者が誤嚥で亡くなることはよくあること、ある意味仕方がないこと

・誤嚥は自宅でも起こる可能性がある、病院だから起こらないということはない

・看護師が目を離した隙に亡くなって退院された患者さんは最近でも何人も見ている、病院では日常茶飯事

・土曜日でも看護師は3人は居たはずだし、看護師の雇用形態については労働基準を守っていて問題ない

・複数の患者さんを看護師一人で見ているため、看護師が〇〇さん(母)の食事を見守ることは不可能

 

私は事実をお伝えしただけで、「看護師さんが忙しくても食事中は必ず見守ってください」等とお願いはしていませんし、特に土日は人も少なくて通常よりお忙しいこともよく理解しています。確かに高齢者が誤嚥しやすいこともよく理解していますし、自宅でも同じことが起きる可能性はあるでしょう。お伝えする前に、そういったことはよく理解していると申し上げた上でお伝えさせていただきました。しかし、医療従事者から責め立てるような口調で「誤嚥で亡くなることはよくあること、ある意味仕方がないこと」「病院では日常茶飯事」等と言われ、大変悲しく残念な気持ちになりました。

 

当時は既に係争中で、母はまだ入院中だったこともあり、不必要に市民病院と揉めたくないという気持ちが強く、翌朝とりあえず自分で病棟看護師さんに刻み食に変更していただくようお願いしました。そして、その時の気持ちは自分の中だけに留めることにしました。

 

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医療過誤の経緯に関する記事はこちら→ 医療過誤