先日のDQ10TVで、稲垣理一郎さんが錬金の成功シュートについて「何回使ったら割がいいかをエクセルで計算している」とおっしゃっていました。
この計算シートは以前自分でもつくっていたので、そのうちの一例をツイッターに流したところ、何のことかわからないとの反応をけっこう受けたので、解説記事を書いてみようと思います。
この成功シュートという技ですが、予知系の特技を使用したあとに使うことができ、消費集中力27で好きなところに成功マスを増やせるという技です。
成功プラスの消費集中力は12なので、成功プラス2回分強の消費となります。
そのため、例えば成功プラスが有効な位置に増える確率がちょうど半々のときに使うのは損、と思っている人も多いようなのですが、この技の真価は1マス増えることそのものではありません。
まずはそのことについて解説します。
わかっている方は途中まで読み飛ばして下さい。
錬金は、予知系の特技と成功プラスを組み合わせてできるだけ失敗を避けることが基本のプレイとなります。
このとき、たいていの場合は、成功プラスの増加箇所(成功ブロックの端)のうち予知エリア内に収まる箇所とはずれている箇所があり、有効な場所に増えるかどうかは運しだいです。
例えば上の写真の例では増加箇所が4ヶ所あって、予知エリア内に収まっている箇所が2ヶ所なので、成功プラスが有効な位置に増える確率は2/4です。
成功プラスを使う前に、上の写真のように予知エリア内の失敗部分の中ほどに成功シュートを使います。
すると1マス増えると同時に、この1マスが新たな成功ブロックとなり、予知エリア内に成功プラスの増加箇所を2ヶ所増やすことができます。
残り集中力126・有効確率2/4で成功プラスを重ねるのと、1マス増えた上で残り集中力99だけど有効確率4/6という状況では、後者の方が優秀であることは直観的にもわかると思います。
このように、成功プラスの有効確率を上げることができることが、成功シュートの真の効力です。
さて、リーチロー先生も言っていた「成功シュートを何回使うのが割がいいか」といのは、このことについてさらにつっこんだ話です。
上の例に、同じ要領でもう1回成功シュートを使ってみます。
予知内の増加箇所がさらに2増えて、有効確率は6/8となりました。
しかし、成功プラスをするための残り集中力も72まで減っています。
ではこの成功シュート1回の場合と2回の場合で、予知内に増える期待値が高いのはどちらでしょうか?
このあたりの差は微妙で、今までこのシュートの使い方をしていた人もおそらくは迷っていたことと思います。
この各シュート回数ごとの期待値は、予知を使い終わった時点での
①盤面全体の増加箇所数
②有効増加箇所数
③残り集中力
によって計算できるので、それをちゃんと計算しようということです。
①盤面全体の増加箇所数
②有効増加箇所数
③残り集中力
によって計算できるので、それをちゃんと計算しようということです。
ではいよいよ本題の計算シートです。
上の例と同じ、「盤面全体が4・有効箇所が2」(以下「2/4」と表記します)の条件のときの、残り集中力・シュート回数ごとの期待値は次のようになります。
今回の残り集中力は126なので、赤く枠をつけたところを読み取ります。
この条件ではシュート2回のときが最大で、予知内の増加期待値は6.5マスであるとわかります。
シュート回数0、つまりシュートを使わず成功プラスのみの期待値は5なので、平均で1.5マスの差です。
予知で2倍前後に濃縮されて、1回の錬金あたりおよそ3%成功率が違うということになります。
大きいですね。
同じ「2/4」の表で他の残り集中力のときを見渡してみると、全体的な傾向としては残り集中力が多い方が最適なシュート回数も多いものの、消費集中力の27と12の組み合わせににより、最適なシュート回数が残り集中力12周期で変動していることが興味深いです。
これは「2/4」以外の場合も同じで、最適解を簡単に推測できない要因となっています。
しかし毎回シートで調べていたら大変なので、どうにか公式のようなものをつくれないか調べてみした。
以下、全体の増加箇所数が6か8の場合の表をいくつか並べてみます。
だだだっと表が続くので、こんな細かい表みてらんないよって人はその下の結論まで読み飛ばしちゃって下さい。
はい、99%の人が飛ばしましたね!
ざっくり読み取れば、有効確率が5割をきっているときはシュートを多くいれる必要がり、逆にはじめから5割を越えているときはシュートを使わないことが最善なことも多いことがわかるかと思います。
ではそこそこの精度で最適な回数がわかる自作チャートをご紹介します。
チャートA
①:有効確率が75%以上 → シュートを使わず成功プラスのみ。
②:有効確率が50%超75%未満 → チャートBへ
③:有効確率が50%以下 → 有効確率が50%を超えるまでシュートをしてからチャートBへ。(初めて50%を超えたところで)
チャートB
①:この時点での残り集中力が62以下 → あとは成功プラスのみ。
②:同63以上 → チャートCへ
チャートC
①:この時点での残り集中力が12の倍数+0、1、2のいずれか → あとは成功プラスのみ
②:①以外 → あと1回だけシュートを使ってから成功プラス
以上。
厳密にはこれに当てはまらない場合もありますが、だいたい正解を突けます。
え?これでもめんどくさいって?
そういう人は、有効確率が50%を超えるまでシュートして、その時点での残り集中力が99以上ならもう1回シュート、あとは成功プラスで。
これでもまあまあの精度です。
※斜字体1/26追記
なお、成功シュートを打つ位置について補足ですが、必殺が来たときに備えて、できるだけ片方の予知エリアに成功ゾーンがまとまるように打った方がいいです。
上の例で片方によせて2回打っているのはそのためです。
さらに、集中力が40以上残った時点で必殺がきたときに予知の重ねがけが有効そうな場合には、できるだけ1箇所にコンパクトにまとまるようにした方がベターでもあります。
ただし、既存の成功ブロックにあまり近づけすぎると、成功プラスを重ねる過程でくっついて有効箇所がつぶれてしまいますので、2~3マス程度は間を開けるようにしています。
それができない場合は無理せず反対側に打った方が無難です。
最後に、このエクセルファイルを公開しておきます。
マクロの技術とかないので拙いものですが、勝負どころで確実に最善を選びたいときなどに使ってください。
左上に全体の増加箇所数と有効箇所数を入力すれば表ができあがります。
さて本題はここまでなんですが、ちょっとだけ余談を。
錬金ももっと手順が話題になってもいいと思うんですよね。
たしかに錬金は勝敗のほとんどが商材選びで決まっていて、株をやってるようなものなんですけど(某リアル投資家の某セナルさんも以前似たようなもんだと言ってました)、錬金作業を少しでも突き詰めることで長期的には差がでてくるはずだと思うんです。
他にみんながどうしてるのか気になっている点といえば、例えば普通の結果予知と超結果予知の使い方です。
個人的には超結果予知ってあまり使っていません。
たいていは普通の結果予知を2~4回重ねがけしています。
経験上、重ねがけを狙う場合は、超結果予知を2回使うより、同じ消費120でも普通の結果予知を3回重ねた方がうまくすぼまる確率高いです。
重ねがけが有効でない場合のみ、普通結果予知か超結果予知のどちらかを1回使っています。
(後日追記:この点は現在では少し考え方が変わっていて、重ねがけをすることが減っています。
普通予知2回重ねたときの平均と超予知1回のマス数が同じなようなので、平均すれば消費が少ないぶん超予知1回の方が優秀な場合が多いことがわかったからです。
ただし、重ねがけで予知エリアをすぼめることが期待値を大きく高める局面はあるので、そのようなときには重ねがけをしています。)
このあたりも、重ねがけしたときの重なり方を精査すれば、重ねがけを狙うべきか成功プラスにするべきかを計算できたりするんでしょうね。
リーチロー先生はそこまでやってたりするのかなあ。
やってるなら教えていただきたいなあ。
さて長くなりましたがここまでにします。
参考にして頂けたら幸いです!