この記事を含め、Second Lifeの活動を綴ったBlogは沢山あります。
その中でも私が注目してるBlogが


「Scripter Syndrome」


http://asuka-n.blogspot.com/

Blogの内容もスクリプトについての記述が非常に濃く勉強になります。


またそのBlogにはSecond Lifeの世界を独特の視点で捉えており
記事としても大変興味深い内容でもあります。

本日はその「Scripter Syndrome」の作者Asuka Neelyさんにお話をお伺いしました。


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emo8889 Xeno: まずはSL内での活動内容をおしえてください。


Asuka Neely: 現在は、アクセサリなどを作成して売ったり、諸外国プレイヤーのSIMとかを見てまわって、
色々とブログにのせたりとか、ですね。
あとは、初心者の人相手にアドバイスいれたり、とか。


emo8889 Xeno: Second Life Wki JPでよくお名前を見受けますが


Asuka Neely: 自分でなにか役に立てないかなーとおもって、答えられる範囲で答えたりしてます。
ただ、あくまでゲストなので、名前を手作業で署名するのが割りと面倒だったりしますw


emo8889 Xeno: w
感覚的にはスクリプト関係のアドバイスが多そうですがどうでしょう?


Asuka Neely: 実際には、スクリプト関係の質問はあまりないんですよ。
殆どの人が、youさんを頼って質問してるみたいなので
ただ、自分に質問されてなくても、ちょくちょくちょっかい出す感じでアドバイスとか入れたりしますね。


「公式サイトのフォーラムは宝の山」

emo8889 Xeno: Asukaさんの得意分野って何になるんですか?


Asuka Neely: いまのところスクリプトなんですが、楽しみを感じるという点では小さいプリムを弄ることですね。
スクリプトって、毎回ある程度ルーチンワークとか考えてつくらないと、
後々頭抱えることになるので、その意味ではプリム弄りは気楽でいいです。


emo8889 Xeno: ピアス拝見しましたが凄く精密ですよねー。



Asuka Neely: SLを始めてから、即小さいプリム加工を行ったことがあるんですが、
そのころは知識とか全然なかったので、標準の最小サイズ程度で今みたいなのは作れませんでした。
ただ、NAGAYAが立ち上がったころくらいに、先輩プレイヤーから小型プリムの作り方を教えてもらったので、
その作り方参考で今やってますね。


emo8889 Xeno: 標準の最小サイズ以下?


Asuka Neely: 通常、0.01x0.01x0.01が最小じゃないですか
そこからカットとかねじれとか穴をあけて、それ以下のサイズにするんです。
他にも、あまり日本人間では知られてない方法があるので、それとか使ってます。


emo8889 Xeno: 職人技ですねー。
そういった情報はどこから仕入れるんですか?


Asuka Neely: 大概は、先輩プレイヤーに聞き込みまくったり、あとは公式サイトのフォーラムですか
あのフォーラムは英語だらけですけど宝の山ですよ。


emo8889 Xeno: Asukaさんのブログを毎日チェックさせてもらってます。
スプリクトを詳しく説明されてますがプログラマーさん?


Asuka Neely: んー、現在SEやってます。
プログラム自体は、元々はやるつもりなかったんですよ
ただ、職探しの関係と、色々とスクリプトを弄ってるうちに今の状態まできた、というか
最初はHTMLのオマケ程度にjavascript弄ってたくらいですよw


emo8889 Xeno: 素人の私からみるとAsukaさんってなんでも出来るんじゃ!?って思っちゃうんですけど
実際今まで作ったスクリプトで 一番凄い(?)のってどんなのでしょうか?


Asuka Neely: SLurlを加工して、望むならばスポット名をメモしてメールで送る、とか、
日本語チャットフォントってあるじゃないですか、
あれのダウンロードアドレスをノートカードに書いておいて、スクリプトのあるプリムに同梱すると、
アドレスが生きているか確認して、生きているものの中から一つピックアップした後、
そのアドレスでブラウザを開かせて、直接ダウンロードさせる、ってやつです。
ただ、実際に使ってもらうと、確認してる間に「できないー」ていわれて諦められたこと多数w


emo8889 Xeno: あはwでもそんなも事できるんですねー。


Asuka Neely: LSLの関数さえ理解すれば具体的にどんなことができるか、っていうのも自ずと判ると思いますよ
あとのスクリプトの文法とかは、他のスクリプトと変わらないので。


emo8889 Xeno: Asukaさんが今後作りたいスクリプトってありますか?


Asuka Neely: 今のところ、AOですか。
ZHAOっていうアニメーションオーバーライダってのがあって、
歩きモーションとかを制御して、自分の好きなアニメと変えられるんですが、
それのスクリプトがフリーで配布されてるんですよ。
でも、逆にフリーだから、なおさら自分で作ってみたくなる感じです。


emo8889 Xeno: 作ることに価値がある?


Asuka Neely: 個人的に、操作関係のインターフェイスとかに違和感もってるので、
それを自分なりにアレンジ加えたもの作りたい、ってのもありますね
作ることに価値を抱くてのもありますw


emo8889 Xeno: 作るのが好きなんですね。


Asuka Neely: AOは、ZHAO以外は確か有料なんですよ
で、それゆえにZHAOと同じようなものをつくってみたくなる、というか
なんか勉強みたいな感じです。



「私の遊び場ぶっこわすなーw」

emo8889 Xeno: AsukaさんってブログではSLのビジネス論的な社会風刺の記事もよくみかけます。
ただの職人さんとは違う面もあって凄く多面的な感じがしますよね。


Asuka Neely: ビジネス論とか、あまりかたっくるしい感じで書いてるつもりはそこまでないです。
ただ、遊び人の観点からして広告とかにばっかりこだわってる企業の人とか多いので、
楽しめるコンテンツがあれば、自ずと人とかは集まる、てことを言いたいと思って書いてる感じです
あとは、楽しめるコンテンツのようでも、思いつきを考えなしに実行しても実らないぞーとか
あとは企業メインで扇動とかしても、船頭だらけの船になる、と思ってるので。
一番言いたいのは、なんだかんだで、私の遊び場ぶっこわすなー、てことですかw


emo8889 Xeno: 私の周りでもSLでビジネスって聞くと嫌な顔する人多いんですけど
ビジネス参入の方向性が間違ってる感じですかね?


Asuka Neely: んー、anshe chungが稼いだ 、てことが
大概のビジネス話の切り口になってる感じがするので、
なんだかんだで一般の人を楽しませる、というよりも、
企業がとにかく「銭ほしい」てことを優先で参入してるって感じですね。
企業としてはとくに間違ってない方針ではありますけど、
一般の人に、思いっきりその姿勢が見えるようなやり方というか、
ちょっとあざとすぎて嫌気がさすときありますね。


emo8889 Xeno: そもそもSLで不動産以外で儲かるものなんでしょうか?


Asuka Neely: 企業単位だと、まず儲からないと思いますよ
企業の有利な点というのは財政的なものが多いので、それを有効利用するとしたら、
土地か、マンパワーを銭で買う、てことくらい。
ただ、オブジェクトの製作を、一般から募ってやることを普通にするとしたら、
それはもはやある意味雇用関係と同じ様なもんだと思いますから
その意味で、不動産くらいだと思います。


emo8889 Xeno: なるほど。


anshe chungが、人件費が安いところで人を大量雇用して、
inworld内で商品作成を大量に行う、ていう記事をみたことあるんですが、
そもそも、そんなことを参入したばかりの企業ができると思えませんし。
でも、不動産業も、色々身につける知識が多いから、
それらをどうやって学習するかにもよりますね。


emo8889 Xeno: こういった流れって日本SL社会独特なんでしょうか?
それとも「世界中がそうなんですか?


Asuka Neely: 世界では、土地をSIM単位で買うのは勿論ながら、
予め個人単位で参加していた人が、in world内で需要があると思われるものを絞って企画して、
それらを会社レベルで実行してる、てとこが結構多いですね。
あと、製作を自分達では行わずに手馴れた人を探して依頼する、というか
日本だとまだまだですけど、そういったエスコートとか、製作とか、かなり計画的にしてたりする人はいますね。


emo8889 Xeno: こうゆうインタビューをしてると
今日本でもAsukaさんを含め活躍されてらっしゃる方は
「好きだからやった。結果仕事になった」こうゆう方が多いと思うんです。


Asuka Neely: そうですね。ただ、世界の人は、それほどビジネスて側面は強くないですよ
あくまで自分の作ったものとかを使ってもらって、気にいってくれるかどうか、とかその傾向が強いです。
いくつか好きな店とかあるんですが、それらの中にも多分企業レベルのがあるんでしょうけど、
仕事レベルにいく前に、個人レベルで十分に楽しんでから、て人多いと思います。


「SLはこれ以上にない新しい遊び場」

emo8889 Xeno: Asukaさんも個人レベルで十分楽しめてますか?


Asuka Neely: 楽しめてますよ。
SLを触る以前は、こういった3Dの世界とか全然未知というか、
絶対触れることとか関わることがないだろうなー、とか思ってたんですが、
予想外に色々できて楽しいです。
MMORPGて意味での3Dは十二分に遊んで、もう飽きたw


emo8889 Xeno: そうゆう意味でのSLの可能性って凄いと感じますか?


Asuka Neely: 凄いと思いますね。普通こういったポリゴンとかに絵を貼り付ける作業なんて、
一般の人とか絶対触れること自体ないじゃないですか。
でも、そういったことがお手軽にできた上に、第三者の人に同じように使ってもらえたり、
いくばくかのお金、という形で評価してもらえたりできるし
ゲームでいえば、自分の想像した武器を自分のキャラクターに装備させることができる、てことですからね
RPG作成のゲームでもできますけど、ここまで垣根低いのは早々ないと思います。


emo8889 Xeno: なるほど
ゲーム感覚で言えば究極のシミュレーションですよね。


Asuka Neely: ですねー。ただ、Lindenはゲームじゃねーぞ、とか言い張って、
ジャンルが実際どうなってるのか分からない感じでw


emo8889 Xeno: Asukaさん的にはゲーム?それとも?


Asuka Neely: 私は、ゲーム感覚で触れることができる簡易3Dモデリングツールというか、
その3Dオブジェクトとかに特別な価値感をもたせることができる空間、というか
これ以上にない新しい遊び場、ては思うので、
ただ、InternetExplorerのようなブラウザ、というにはちょっと遠いので、
ウェブサイトのような感覚じゃなく、特別な3D空間で作業を行えるツール、て感じで捉えてます。


emo8889 Xeno: Asukaさんが予想するSLの将来像は?


Asuka Neely: 今のlslとかだと、Webのように扱うにはちょっとムリがあるので、
それらが成熟して、容易に扱えるようになった、とすれば、Webとの並行世界というか
Webサイトよりも少し垣根はあるけど、その分立体的に、感覚的に色々楽しめる世界になると思います。


emo8889 Xeno: ユーザーはもっともっと増えそう?


Asuka Neely: 現状は辛いでしょう。
クライアントのインターフェイスとか、本当に物好きじゃないと触らないような作りだし、
なにより「システムとかプログラムをいじってる」という感じが強いので、
あまりそういった面を意識させない作りにしたり、
特に作業感を感じさせないようにしないと増えないと思いますね。


mixiとかあるでしょう、アレと比べるとするならば、
mixi = Mac、SL = windowsですね。


emo8889 Xeno: といいますと?


Asuka Neely: Macユーザの人って、割とデザインとかの方面が強くて、
その分、普通に触ってても作業してる感じがないみたいですね。


emo8889 Xeno: OSのGUIからしてそうですよね。


Asuka Neely: windowsはシステム系おおいから、逆にそれなりに普通に色々できないとだめ、というか
それらからしても、SLがある程度人口増えるには、グラフィカルな面を強くしないと苦しいと思います。
アバタとかはスキンとかの問題なので、インターフェイスですね。
最初ふれたとき、絶対にこれツールだとしか思えませんでしたしw


emo8889 Xeno: 早く良いクライアントを作ってくれる人が待ち遠しいですね。


Asuka Neely: 現状、クライアントをつくる、という段階になるには、
SLで楽しんだ、という前提が必要だと思ってます。
楽しくもないもののために、色々つくるなんて仕事でしかありませんし


emo8889 Xeno: じゃあAsukaさんいかがでしょう?w


Asuka Neely: 遠慮しておきますw



「楽しむことを重心において過ごしてほしい」

emo8889 Xeno: w
ではSL初心者の方やSLを始めようと思っている方にアドバイスをお願いします。


Asuka Neely: ビジネスでひたすら金稼ぎのために参加したい、とか言う人も、そうでない人も、
とりあえずは数ヶ月間は色々試して、触って、遊んで、
この世界の仕組みを色々と覚えることからオススメします。

国境にとらわれると、それだけで色々触れることが制限されてしまうので、
現実世界の国を意識せずに、必要に応じて他国語を使うくらいで、
あくまで楽しむことを重心において過ごしてほしいですね。


それから、物を売るにしても、ビジネスレベルにもっていくにしても、
遅すぎる、てことはないと思います。
行動したもの勝ち、結果にしたもの勝ちの世界なので、
とりあえず、L$を買って洋服屋で買い物でもどうでしょうか?


emo8889 Xeno: ありがとうございます。
他に私が聞き洩れていた事などありますでしょうか?


Asuka Neely: ああー、今更ながら、ですが、
公式サイトのルールとかだけは守ってください。
正直、赤信号、皆でわたれば怖くない、て雰囲気が最近強くなってる気がするので。


emo8889 Xeno: 冷静に考えたらみんなでわたっても怖いですよね。


Asuka Neely: ですねw
あと、18才未満でこちらのグリッドに来ていた人がいた場合、
もしLinden側が知ったら、その時点でアカウントが抹消されます
ティーン用に別途用意されてるので、そちらで楽しんでくださいね。


emo8889 Xeno: ありがとうございます。

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Asukaさんにはプリム製作、スクリプト、SL論など沢山のお話をいただけました。
そのお話の中から一番伝わってきたことはAsukaさんもSeconde Lifeが大好きだという事で、
好きだからこれだけ詳しくなれるんだなーっとしみじみ思いました。


また取材内に出てきませんでしたがAsukaさんのアバターSkinは非常に洗練されてリアル。
微笑みかけてくれるスクリプトまで使っていてアバターに関しても物凄く手がかかっています。

http://slurl.com/secondlife/Osaka/59/117/23
osakaにも「Asuka-N Shop」展開中ですので是非Bolgやお店を覗いてみてはいかがでしょうか?

もしAsukaさんがお店にいたら色々アドバイスがもらえるかもしれませんよ♪