GoogleがJavascriptを認識し始めたことによる弊害 | CyberAgent SEO Information  (サイバーエージェントSEO情報ブログ)

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サイバーエージェントSEOラボです。当ブログでは、皆様がウェブサイトを運営するにあたって必要となるSEOに関する情報をご提供して参ります。

サイト運営者の皆様はお気づきかと思いますが、
最近、GoogleがJavascriptを認識できるようになり始めています。

ただ、その精度はまだまだ低く、幾つか弊害と思われる事象が
確認できております。

現在我々で確認出来ている現象は2点

  1. Javascriptのリンクを辿れることによる404エラーが多発
  2. Javascriptで呼び出すFlashが認識されることで、ユニバーサルサーチに予期せぬ動画が出現

順に何故これが起こっているかを説明させていただきます。


1. Javascriptのリンクを辿れることによる404エラーが多発

結論から言うと、Javascriptの関数などで、動的に埋め込まれている変数を
クローラーがまだ追うことが出来ないことが問題のようです。

例えば、http://example.com/page/というURLに

<a href="javascript:jump();">リンク</a>

のようなリンクがあったとし、ここで呼び出されるjump()関数が、

function jump(){
var param = kansu();
var link_url = "./next/" + param + ".html";
location.href = link_url;
}


であるとします。
# 技術者向けでスミマセン。。。

このとき、kansu()の返り値を読み込めない場合があるようで、
遷移先を格納する変数「link_url」に「"./next/"」までしか入っていません。

そのため、上記のリンクをクリックした遷移先が、

http://example.com/page/next/

となってしまい、ここにページが無い場合には404エラーが返ってしまう
という現象となっています。

解決策としては、

・URLを実体のあるものに変える
・Javascriptを見直し、パラメータを無くす
・nofollowを記述する

などが考えられますが、まずはGoogleウェブマスターツールなどで、
404エラー発生状況を確認し、早期にこのような現象を
キャッチアップすることが必要ですね。


2. Javascriptで呼び出すFlashが認識されることで、ユニバーサルサーチに予期せぬ動画が出現

Javascriptを使用してスライドショーなどを呼び出すページが存在する
サイトで確認できている現象です。

今まではクローラーはJavascriptを読み込めなかったので
通常の検索結果として表示されていたページが、
最近突然ユニバーサルサーチに出現するようになりました。

さらに、動画ページとして認識されてしまい、ユニバーサルサーチに置き換えられたため、
通常の検索結果に該当ページが出現しなくなってしまっています。

「動画を見たい」というニーズがありそうなクエリに対する検索結果であれば良いのですが、
そうではないクエリの場合、CTRが大きく下がってしまう恐れがあるので注意が必要です。

この解決策としては、
・該当スクリプトを外部JS化し、クローラーが読み込めないようにする
・Googleに連絡する


などが挙げられます。
(なんとなく自然にGoogle側で解消されていく気もしますが。。。)

また、外部JSをパラメータ付きで呼び出す時、
①同様にパラメータがうまく読み込まれずに予期せぬ動画が
出現してしまっている現象も確認できています。

「動画が表示されてもいい」というサイト運営者も、
上記には注意が必要です。


今回は少し難しい話になったかもしれませんが、
この2点以外にもJavascriptによる予想できなかった現象が
今後含め起こる(起こっている)可能性は十分あります。

我々も早期に把握し、みなさんにフィードバックできるよう努めますが、
Javascriptを多用しているサイト運営者はウェブサイトエクスプローラーなど、
注意深く見ておく必要がありそうです。


(坪 昌史)