2027年までに日本に2兆2600億円を投資する
様々な業界で加速するデジタル活用。その重要な基盤として、業界各社のイノベーション創出と安定したサービス提供を支えているのがアマゾン ウェブ サービス(AWS)だ。金融業界においても、パーソナライズした金融サービスの提供や生成AIの活用、業界の枠を超えた連携など、先駆的なクラウド活用事例が次々登場している。その最新動向と今後の方向性について、AWSのキーパーソン3人が語った。
ハイミ バレス氏
AWSにとって日本は最重要マーケットの1つである。多様な顧客の要望に応え、イノベーション創出を支援するため、マネジメント層のコミットに基づく戦略を展開している。これについてAWSのハイミ バレス氏は次のように語る。
「先ごろ、私たちは『2027年までに2兆2600億円を日本国内のクラウドインフラに投資する』ことを発表しました。これは日本の国内総生産(GDP)に5兆5000億円規模のインパクトをもたらすものだと試算しています。また、人材に対する投資も継続的に拡大しています」
この流れのもと、日本では金融ビジネス戦略「Vision 2025」を軸とした様々な取り組みが進められている。根幹を成すのは「インフラプロバイダーから金融ビジネス変革の戦略パートナーへの転換」だ。国内の金融向けビジネスを統括するAWSの鶴田 規久氏は次のように語る。
鶴田 規久氏
「私が多くの金融機関のエグゼクティブと対話してきた中で、日本の金融機関は大きく4つの課題に直面していることが分かってきました。そこで当社は、それらの課題を解決するための施策を多面的に展開しています」