公開日:2022/09/20
ベトナム移住は甘くない?!ビザの観点から解説【メリットやデメリットも】
コロナ禍で海外渡航や往来の自由が無くなり、改めて海外移住を検討している方もいらっしゃるかと思います。
日本からアクセスしやすい温暖な気候のタイやマレーシア・ベトナム等ASEAN移住については弊社のご登録者からも相談頂く場合もございます。
今回はベトナム移住についてメリットやデメリット、ビザなどを説明させて頂きます。
ベトナム移住の7つのメリット
①温暖な気候
ベトナムは南北で1650キロと細長い国土で、北部や南部とは気候はやや異なります。
北部の首都ハノイは亜熱帯気候で四季があり、冬には寒くもなります。
とは言え年間の平均での最高気温は27.7度、最低気温も21.3度と日本と比較すると温暖です。
南部のホーチミンは熱帯気候になり常夏で雨季と乾季があるぐらいです。
平均での最高気温が32.6度と最低気温は24.3度と夏服で一年間過ごせます。
②自然災害が少ない
ベトナムには火山は無く、地震や台風、津波など自然災害も日本と比較すると少ないです。
激しい暴風雨の際は洪水や冠水することはありますが、自然災害リスクは低いと言えます。
③治安が比較的良い
社会主義国家として政治体制が安定している為、公安権力は強いですが、デモやテロ、拳銃や麻薬など規制も厳しく、重犯罪は少ないです。
バイクを利用したひったくりなどの軽犯罪は多いとは言え、夜間外出などしても危険な目に合う機会は少ないため、治安は良い方です。
④親日国家
日本の外務省調査でも、ベトナム人の94%とは日本と友好的な関係であると認識しています。
移動手段で最もポピュラーなバイクはHONDAがトップシェアですし、カップ麺もエースコックもトップシェアなど、日系ブランドはベトナムの生活に根付いています。
生活実感としても日本人とわかると、フレンドリーに接してくれる人が多いです。
ちなみに日本に住んでいるベトナム人の方は45万人弱(国別で中国について2位)、ベトナムに住んでいる日本人は2万人弱存在しています。
行き交う交流も多いため、精神的距離も近くなっています。
⑤物価が安い
ベトナムも最近では経済発展に伴って、以前よりも物価が高くなりつつあります。特にホーチミンやハノイなど都市部では、家賃など日本の地方都市よりも高い場合もあります。
とは言え、食費や通信費含めて生活に必要な物価は、日本や他国と比較してもまだ安いです。
⑥日本との距離が近い
日本とベトナムは、直通便であれば5時間~6時間のフライトで移動できます。時差も2時間と少なく、いざとなればすぐに日本へ戻れる安心感があります。
マレーシアやタイよりも移動時間が少ないです。
⑦ベトナム料理は日本人に馴染みやすい
ベトナム料理はフォーや生春巻きなど、お米をベースにした料理が多いです。
味付けもタイ程辛くは無く、醤油風味で食べやすいです。
フランス統治時代の名残で、バインミーなどのパン料理も豊富です。
しかもベトナムご当地のB級グルメは様々な麺類等も多く、日本人の舌にも合っていると思います。地元のビールも一缶60円前後で購入出来ます。
ベトナム移住の3つのデメリット
①ベトナムの公用語はベトナム語
当たり前ですが、ベトナムの公用語はベトナム語になります。
都市部や観光エリアでは英語は通じますが、少しローカルエリアに入るとベトナム語しか対応できないです。6つの声調があり、発音は難しいです。
文字はアルファベットを使用し、その上下に「声調記号」や「母音記号」がついています。
もし長期移住するならば、ベトナム生活を楽しむためにもベトナム語を学習するとなお良いかと思います。
②医療施設が脆弱
ベトナムでは日本と比較すると医療レベルが低いです。
地元の病院やクリニックはベトナム語のみの対応が多いです。
都市部には日本人医師や外国人医師が在籍する外資系クリニックも増えてはいますが、チーム医療が確立されている訳では無く、先進医療を期待することは難しいです。
外資系医療機関の受診料は高額で、保険加入は必須な国と考えておいた方が良いです。
日本で、慢性疾患など持病をお持ちの方は難しい国かもしれません。東南アジアは日本よりは公衆衛生も良くなく、最近はハノイの大気汚染も問題になっています。
③移動手段が限られる
主なベトナム国内で主な移動手段はバイクです。
公共交通機関もバスぐらいしかないです。
バイクを乗らない場合の移動手段は徒歩、自転車、タクシー、Grab(配車アプリ)ぐらいになり、大手駐在員は通勤に社用車(ドライバー付き)を利用している場合も多いです。
日本よりはタクシ―代も初乗り60円ぐらいで安いですが、少し遠出をすると日本の電車料金よりも高くなります。
ベトナムに移住するためのビザについて(ベトナム移住を実現させるビザについて)
1年以上ベトナムに長期滞在できるビザは、おおむね4つのビザに限られています。
タイやマレーシア、フィリピンのようなリタイアメントビザの存在は無く、資産や収入があれば住めるという国ではありません。
わかりやすく説明すると、
• ベトナムで働いている
• 投資している
• 上記の方の配偶者や子供
• ベトナム国籍の方の配偶者
• ベトナムで留学している
方ぐらいしか長期滞在はできません。ベトナムには、リタイアして移住する為のビザは存在していないのが特徴です。
最近ではフリーランスのユーチューバー・ITエンジニア、FIREの方がベトナム移住を検討していますが、ビザ的にはおそらく不法滞在になりますし難しいです。
※別観点ですが、ベトナムで活躍されている日本人のユーチューバーの多くは、ベトナムでの個人所得税の納付もしておらず、結果的に税務リスクがある場合が多いです。
※ベトナム国内では、外国人の個人事業主は原則認めていません。
以下、ベトナムの4つの主なビザについて説明いたします。
①商用ビザ(DNビザ)で入国後に労働許可書を取得して、一時在留許可証(テンポラリーレジデンスカード=TRC)を取得(最長2年間)
商用ビザは、ベトナムで勤務することが前提になります。
その為には労働許可書の要件を満たして且つ企業に雇用される(現地採用又は本社採用でのベトナム出向)必要があります。
労働許可書の要件は、以下のリンクを参照ください。
②投資家ビザ(DTビザ)
投資家として事業を行う為のビザになり、以下金額によって期間も変わります。
・DT1 ビザ 5 年間(出資金は 1000 億 VND 以上)
・DT2 ビザ 5 年間(出資金は 500 億 VND 以上~1000 億 VND 未満)
・DT3 ビザ 3 年間(出資金は 30 億 VND 以上~500 億 VND 未満)
・DT4 ビザ 1 年間(出資金は 30 億 VND 未満)
また、DT1~3 のビザを有する者がレジデンスカードを申請する場合、有効期限は以下になります。
・DT1: 最長 10 年間
・DT2: 最長 5 年間
・DT3: 最長 3 年間
※長期滞在するには出資金30億VND以上が必要になり、日本円で約1500万円以上の出資が必要になります。
③家族帯同ビザ(TTビザ)
外国人のビザ保有者の配偶者や、18歳未満の子供又はベトナム人配偶者のビザになります。期間は最長2年間です。ベトナム人配偶者の場合は家族帯同ビザでは無く、入国後はビザ免除申請があり、その場合の期間は5年間になります。
④留学ビザ(DHビザ)
18歳以上が対象になり、留学先機関(大学)が入国管理局に申請する期間のビザが発行されます。
最長2年間ですが、一般的には6か月が認められて期間終了後はベトナム国内で延長する場合が多いです。
以上が、ベトナムにおいて代表的な長期滞在できるビザになります。
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