秋のアンダルシア　ロードトリップ　③カルモナ～カスティーヨ＝デ＝アルモドバル＝デル＝リオ（アルモドバル城/コルドバ）

カルモナ周辺は、見渡す限りのひまわり畑のイメージで有名なのだそうですが、季節がら私達が見たのは、見渡す限りの綿畑。その綿が風に吹かれて道路沿いにふわふわと積もっていて、なんならクッションがいくらでも作れそうなほどでした。そしてまた見渡す限りのオリーブ畑に、野菜畑と、豊かな農地を見るとなんだかとても安心します。

カルモナの歴史はとても古く、この城塞はなんと築3000年。

白くかわいらしいたたずまいのあちこちに、宝石のような教会がいくつかあります。

村の頂上辺りまで歩いて、ホテルスクールの学生たちのにぎやかな休憩時間に遭遇すると、「ケーキはいかがですか?」と声がかかり、なんと先生の誕生日のケーキのおすそ分けにあやかってしまいました。なんとも元気でかわいい学生たちで、ホテルスクールだけに礼儀正しく、英語がきれい。思いがけずこういうことがあると、あらためて人が、そして旅がまた好きになります。中年2人心洗われました。ありがとう若者たち。

暖かい国にはベンチのある広場がたくさんありますが、最も居心地の良い所には必ずごおじいさんたちが集まっていますね。あちこちで寸劇のような光景が観られて癒されます。通りすがりに「オラー」と言うと、人数倍になって「オラー」と元気に返って来るのが大好きで、あいさつはたくさんしました。

ピクニックに立ち寄ったエステパ。

素朴で美しい。

そして静か。

景色の良い所でタコにします。

さて、行く手の丘の上にものすごく分かりやすく見えて来た、あれがアルモドバル城ですね。

なんてことでしょう、子供の時におとぎ話を聞いて思い描いたお城そのものじゃないですか!

空想が現実となった瞬間、中年は子供にかえります(笑)。

そしてどうやらそれは万国共通の感覚らしく、訪れた人がみんなうれしそうで、なんだかお城中が楽しい雰囲気です。

このお城は、元はローマ帝国の砦であった所に、8世紀にムーア人によってべルベル様式で建てられ、中世には再びキリスト教徒により改築されて、20世紀初頭、廃墟となっていたところを、35年をかけて現在の状態に改修されました。またなんて長い歴史ロマン。

高い所から白い村を見下ろして天下を取ったような顔をしてみます。

360℃、どちらを見ても素晴らしい眺め。

「ははーっ」シーンの再現があったり。

お城には付き物の拷問部屋でクールダウン。

せっかくの顔出しはキャストが足りなくて寂しい感じに。

実は今ごろになって知ったのですが、なんと私たちがここを訪れた翌月に、映画「ゲーム＝オブ＝スローンズ⑦」の撮影があったそうなのです。でもなんだろう、しっくりきすぎて全く驚かない。(笑)とにかくそれはぜひ観なければ!しかしこれまで1話も観ていませんが大丈夫でしょうか!?(苦笑)
きっと今後、ファンタジックな人たちがわんさかこの地を訪れることになるのでしょうね。

アンダルシアには、ロンダの橋、セビリアのスペイン広場をはじめ、まさに映画のセットにふさわしい美しい場所がたくさんあるんですね。すごいなあ。

さて、タイムトリップから完全に覚めやらぬまま、コルドバへと向かいます。