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    【イラスト】見た儘アタ君

    2023/ 12/ 21
    　　　　　　　　 　　　　　　　　
    ssn綺麗なアタ君

    　僕はアタ君の事綺麗に描けないなあ。でも僕に見える綺麗なアタ君と、たくさんの、手？が有るよ。君が好きな色を塗ってみたんだ、普段は秘密だけど色位良いよ、君が好きな子が持つ色。千切れそうな首なんか気にしない君は強いね、うん…。



    　今日、彼が頼んで来たから夕方に起きて割烹着の袖を直して上げた。其の時は凄く元気そうだったのに、さっき深夜に呼ばれた時は凄く元気が無かった。何処かに行きたい、今はそっとしておいてって。2人で行っちゃったねえ。僕も君も、ね、よく見えるだろう互いに。君は何が見えてるのか知らないが僕には君以外の物が多く見えて居る気がするんだ。君だけが見える筈だけどそんな日は余り無い、笑ってるけど違う物が見える。怖いね、ロシン。

    　あの子の心が死んだら僕はきっと元には戻せない。心は一番修繕が難しい。来年なんて大丈夫なのかな、其れでも上手く遣って行くのかな、予想が付かないよ。自分の事を考える？うーん。あの子の事心配じゃない？最近も凄く頑張ってるのに心が落ち着かない、あの子は忙しい。忙しい、忙しい、忙しい、とても忙しい。聞こえるんだよ、偶に死を望んでる、そう言うんだ。寝てても聞こえる。

    　心配し過ぎかなあ、そうかなあ。長い間彼を見てると後何年で限界が来るのかよく心配になるよ、凄く頑張って漸く僕等は人みたく見えるだけで、頑張らないと仲良くしても居られない。本当だよ、なんて知ってるか。僕が怠惰な所為で死ぬも生きるも決められない、アタ君は死なない様にする、僕は殺そうとしか思わない。
    　先に死んで居たら僕等は逢わなかったろうがね、ロシンも、アタカイカも、そして僕は創斃と言う名も無い。キリハさんもアタ君が居なければ存在しない子だ。あの日言われたって何度も言ってるね、あはは。

    『未だ死なないで』

    　こう言われた、家族に。だから首を吊るのも止めた、僕は、家族の柱として役割が有る。だから今は自殺が駄目なんだ、でも辛いよね、彼は時折死にたがってる。其れを叶えて遣れないのが辛い、君をもっと倖せにしたい。余りにも空疎だから倖せにして温かさで包んであげたい、実際温かいのは僕よりアタ君の方なんだけどね…。

    『体が冷たくても良いから心だけは温かくしなさい！』

    　って最近アタ君が言ってた、僕も不調で眠くてね。今日は大丈夫だけど。一緒にお風呂入った時にそう言われた、あんなに優しい子が苦痛を抱えて人生の荊全てにぶつかってる様な非情さと言うか、度重なる苦労に当たって凍てついて行く笑顔ともう一つの何かが怖い、不安定だ。
    　でも手は未だ触れて無い、ふふ。君の笑顔は僕の記憶から描き出してる、君の笑顔は何故か僕が何処に行っても付いて来てくれそうな気がした、連れて行かなくても。白い子、画用紙と同じで此れから君はどんどん変質して行くのかもしれないな、生長を見守るのと同じ、意外と其れは創作より遅く感じるのかもしれない。誰かに出逢う事は偶然の恵み、其れ以上の事は偶然だけじゃない。
    　逆に君が僕等と同じ様に、馴染んで来たから其の苦しさが有るのかなあ。少なくとも僕に似たりしたらかなり苦しむしか無い。いや、同一化は不可能なので似るだけだ、じゃあそんなに関係無いのかなあ。


    　ふふ、やっぱり綺麗だねアタ君は、ねえロシン。アタ君は綺麗な子だ、家族にそうじゃない子はいないけれど何時も優しいんだ。そう、楽しんで、此処は広い。何時でも帰ってお出で、何時でも、何をしてる時でも。

    　きっと君がどうなっても大丈夫、どうなっても助けるよ。
    あの日僕が縁を失って倒れる時ロシンが言ったんだ、
    『貴方が倒れても私達は居るもの。』
    其の次の日からアタカイカとロシンと、もっと居るけれど家族が増えて助けてくれて今に至る。其れでも君には倖せになって欲しいけれど、何時か倖せにして見せよう。僕の夢が、必ず君を報う。どんな呪いに掛かってても絶対に良くなるよ、何かが壊れてても大丈夫。
    　もう眠いや。明日も元気だったら良いな、アタ君が最近かなり絵を描き進めてるし僕はちゃんと間に合わせないと。起きれるかなじゃなくて起きると思う？ううん…明日は、起きるぞー。で良いのかな。起きれると良いなあ。
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