韓国の歴史捏造がまたまた中国で話題に(蚩尤天皇が中国黄帝を打ち破った?)
近年、古代歴史に関する韓国と中国の論争が絶え間ないが、最近、韓国で出版された小説「蚩尤天皇」の内容が中国に伝わると同時に、その歴史捏造のあまりのひどさから、中国のネット界などで物笑いの対象となっている。
この小説内では蚩尤を韓国の祖と主張し、さらには蚩尤が伝説上の中国開国の祖黄帝を打ち破ったと主張していることだ。
上は小説内の挿絵で、蚩尤が黄帝を打ち破ったとしている。
ちなみに《史記》の「五帝本紀」内に黄帝と蚩尤に関して以下のような記述がある。
“蚩尤作亂,不用帝命。於是黃帝乃征師諸侯,與蚩尤戰于涿鹿之野,遂禽殺蚩尤。而諸侯咸尊軒轅為天子,代神農氏,是為黃帝。”(蚩尤が乱を起こし、皇帝の命に従わなかった。そのため、黄帝は諸侯を率いて、涿鹿の地において蚩尤と会戦を行い、蚩尤を捕らえ、殺した。そのため諸侯は尊軒(黄帝の名称)を天子として、神農氏の変わりとして、黄帝とした。)
ようするに中国の史書では、中原を争う戦いで黄帝が蚩尤を打ち破り、天子となったと書かれている。
漢民族を炎黄子孫と表現するように黄帝は中華民族の祖として扱われ、古代から漢民族の敬意を受けていた伝説上の人物であり、中国の神話において、特別な人物である。
そもそも蚩尤が韓国人の祖であるという歴史的資料は一切存在しない。蚩尤は中国歴史内では、漢民族の祖のひとつして扱われている。
そもそも中国、台湾でも黄帝などの歴史は神話として扱っている。たとえ、それに近いグループがいたとしても、漢族のグループのひとつであろう。
問題はそれだけにとどまらない。「蚩尤天皇」が単純な架空戦記ならば、何も問題ない。しかし韓国では本書が《大韓民族通史》シリーズの一部として出版され、歴史を捏造した小説を大々的に通史だと、あたかも実際の歴史のように騙っているいることを知り、中国人を震撼させている。
事実、蚩尤が韓国の祖であるという俗説は、韓国内で広く広まっているようである。2002年、日韓ワールドカップの際では、韓国のサポーターは蚩尤を勝利のシンボルとして扱い、蚩尤が韓国の祖であるという通説が韓国内では深く浸透していることが中国に伝わり、中国人に吃驚と失笑を与えている。
最近、韓国が端午の節句を世界遺産として登録して以来、そもそも中国が発端の歴史を、韓国が勝手に始祖を騙っていることが相次いで発覚して、中国の反発を招いているが、今回の「蚩尤天皇」もそのひとつとして、中国人の失笑と反発を招いている。
参照元:
http://auto.chinanews.com.cn/cul/news/2007/07-06/973125.shtml
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コメント
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日本でも祭られる兵主神は、蚩尤ですヨ。つまり、長江流域文明の影響とか、信仰者集団とか、日本まで至ってます。詳しくは司馬遷の史記で、劉邦が八主を祭るシーンをどうぞ。
(ま、だからって、勝った負けたは別だけどね!)
投稿: 田仁 | 2007.07.11 15:57