年金で車乗ってられるか?の結論 ー収支バランスの見直し
- 2017/06/01
- 11:30
(1) 未来(年金生活推定)の支出内訳の交通費の修正
以前、第7話で「我が家の家計の未来の支出内訳」を紹介しましたが、そこに使用していた「交通費」の数値は家計簿に基づく支出から「通勤費」だけを減額する簡易な方法で算出したものでした。
しかし、ガソリン車の維持費の実績で見てきたように、「整備費」は2年または3年の周期で経費がかかり、さらに寿命末期に近づくほど経費がかかることから、近年の家計支出から単純に通勤費だけを除いても、正しい交通費にはならないことが明白になりました。
特に、2014年から2016年の家計支出を基にした計算では、エアウェーブの整備費は2013年が最大で翌年はあまり無かったこと、次のシャトルの整備費支出は新車なのでこの期間ほとんど支出が無かったことから、整備費が「過少」評価されていたことになります。
そこで、今回入手したハイブリッド車「シャトル」の年間維持費「348445円」をリタイヤ時の交通費として、未来(年金生活推定)の支出内訳表を修正してみました。
ここで、家計支出でいう「交通費」とは、自動車任意保険、自動車税、ガソリン代、高速代、駐車料金、整備費、その他の交通費で、今回は「その他の交通費」はゼロとしました。(理由は後で)。
なお、車両価格は、今後買い直すことがあっても、「特別会計」として年間支出には含めない想定とします。
表2 私の現在(2014年度〜2016年度実績)と未来(年金生活推定)の支出内訳[交通費修正]
結果、総計は277.4万円、私の年収は272万円なので、5万円ほどオーバーですが(年間5万円は月々4000円程度なので、誤差の範囲?)。ほぼ収支バランスは取れていると結論できる数値でした。
つまり、ハイブリッド車を乗り回しても「年金」だけで十分維持できるという結論です。ガソリン車は初期投資額が少ないだけで維持費はほぼ同じ(あるいは少なめ)ですから、ガソリン車も同じ結論です。
(2) その他の交通費
交通費は、自動車関係費だけか?という疑問に対して。家計簿支出の交通費に含まれる要素に挙げた「その他の交通費」を今回の見積もりでは無視しました。
この項目には、たまに自家用車でなく高速バスで東京に出るときの高速バス代1回往復4000円、東京に出た時に都内で利用するSUICA等の電車賃年間数1000円、年数回ある職場飲み会のときの代行運転代1回5000円などが含まれます。
代行運転代は確かに大きいのですが、現役時代には必要、しかしリタイヤ後は想定する必要はない項目と思います。一方、高速バス代や電車賃は自動車維持費に十分な余裕をもたせているので、吸収できてしまいます。
したがって、「その他の交通費」を特別計上せずとも、結論は変わらないことになります。
(3) 75歳からの収入減少に対応できるか?
なお、私の場合は収入のうち個人年金月1万円がありますが、60歳から75歳までの15年間限定です。つまり75歳過ぎると年収は260万円に減少します。一方、現在のハイブリッド車の想定使用期間は10年、73歳で終期を迎えます。
次回は、新たな車を購入するでしょう。このとき、必要なら、維持費を現在の350万円(年間35万円)から250万円(年間25万円)の車を選べば良いわけです。実際、走行距離が短くなればなるほど整備費が圧縮され、また高速代、任意保険代まで安くなります。
図1 リタイヤ後、車買い直し時の経費内訳
前回示したガソリン車(8.4万キロ)(ケースA2の図)は年間維持費がハイブリッド車とほぼ同じ年30.2万円でした。これは、23万kmの実績からガソリン代と車検・整備費を見直して得たものですが、実は年間走行距離が短くなればなるほど、任意保険も安くなります。
ここで、年間7000km以下に限定すると、半額程度まで圧縮できます。
そこで、70歳代のリタイヤ時の走行目標を7万kmとすると、タイヤ交換も2回で済みますし、高速代も75歳以降の生活を考えると半額として、車両価格を含めた総額は(ケースA2)より100万円以上安い444万円に抑えらます(ケースA3)。
年間維持費は23.2万円となり、十分乗れると算段しています。
奇遇にも、先に紹介したサイトの「普通車と軽自動車の所有・維持費」には軽自動車の費用が440万円でした。これは都会の人が、駐車料金を支払っているケース。つまり、田舎では駐車無料(自宅と出先ともに)なので、同じ維持費で2倍の走行距離を「普通乗用車」でばんばん乗れるということです。
ですから、75歳に収入が12万円減額されても、心配なしで車に乗れると思います。
(もちろん、新車の購入代金だけは別会計ですよ。)
一方、初期投資の資金が十分にあれば、次もハイブリッド車を選択すると思われるでしょう。ハイブリッド車であっても、年間7000km、10年で7万km程度なら維持費はあまり変わらないでしょう。
しかし、リタイヤ後期で体が動かなくなってくると近所のスーパーの買い物くらいしか自動車を運転しなくなるかもしれません。
ところが、極端に乗らなくなる、走行距離がほとんど無い場合は、バッテリーが充電できなくなるからガソリン車以上に問題が起きるようになり、整備費がかさむことになります。
短距離ばかり移動する生活を想定する場合には、リタイヤ後期には向かない車種と思います。
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