Python の Windows へのインストールと pip の使い方



今回は Python の Windows 環境におけるインストールと、 そのパッケージ管理プログラムである pip の使い方についてです。

Python Logo

Python とは

Python はスクリプト言語の中ではトップクラスでメジャーな言語です。

ただ、特徴として際立って良いと感じるところはありません。 速度と C の親和性では Lua の方が上ですし、 書きやすさやオブジェクト指向言語としての質は Ruby に劣ります。 科学技術計算の分野でも Julia や R 言語ほどの専門性はありません。
しかし、ダメな部分もほとんどなく、ハイレベルでバランスのとれた言語だと思います。 また、シェアが広いというのはそれだけで大きな利点といえます。

文法としてオフセットルールと呼ばれるインデントによるブロックを採用していて、 大きな特徴ですが賛否が分かれるところです。 個人的にはかなり「否」ですが、キライでも抑えておいた方がいいかなと思えるほどにメジャーな言語です。

Python のインストール

Python のサイトのダウンロードページからダウンロードします。 ページの先頭で最新版のリンクが 2.X 系、 3.X 系それぞれで出ています。 Python ではバージョンの 2 と 3 では違いが大きく、 ツールなどで 3 系に対応していないものなどが多く残っています。 そのため、 2 系もまだ使われており、それなりにメンテもされているようです
基本は 3 系をダウンロードすればいいのですが、 2 系が要求されるようなツールを使いたいという場合はそちらを選択します。

python_dl.png

3.X 系

3.X 系を選択すると、そのバージョンのダウンロードページになるので、その下の方にでている Windows 用のインストーラーを選択します。
自分の PC に合わせて 32 ビットか 64 ビットか、 また Web インストーラーか通常のインストーラーかを選びます。 ネットにつながらない PC に持って行ってインストールするということでもなければ、 Web かどうかはあまり気にする必要ありません。。

python_dl3.png


ダウンロードしたインストーラー(python-3.X.X[-amd64][-webinstall].exe) を実行するとインストールが始ります。

python_ints3.png

インストーラーの最初の画面で、 [Add Python to 3.X to Path] の項目にチェックを入れるとインストーラーで環境変数 PATH に追加するようにできます。 手動で設定する手間が減るため、はじめてのインストールの場合は設定した方がよいです。

インストール先を変更したり、インストール構成を変更したりする場合は [Customize install] を選択し、細かく指定していきます。 デフォルトのままでよければ、 [Install Now] を選択するとインストールが完了します。

2.X 系

2 系では次のようなダウンロードページになりますので、 そこで 32 ビットか 64 ビットの Windows 用のインストーラー(python-2.X.X.[amd64.]msi) をダウンロードします。

python_dl2.png


ダウンロードしたインストーラーを実行すれば、 Python はインストールが開始されます。

ウィザードの次のページでインストール先を変更することができます。

python_inst.png


その後、インストールするものをカスタマイズする画面が出てきます。
デフォルトではチェックが入ってませんが、ここにインストーラーで環境変数 PATH に追加するようにできます。 手動で設定する手間が減るため、はじめてのインストールの場合は設定した方がよいです。

python_ints2.png

Python の使い方

インストールが完了したら、動くか確認してみます。
Python の実行ファイルは python.exe です。

とりあえず動くことを確認するには -V (--version)オプションでバージョンが表示します。
> python -V
Python 2.7.12
また、 -h (--help) でヘルプが表示されます。
> python.exe -h

スクリプトファイルの実行

python の基本的な使い方としては、スクリプトファイルを渡して実行します。

hello.py :
   print("Hello world!");
> python.exe hellol.py 
 Hello world!

対話モード

python の後にスクリプトファイルを指定しないと対話モードで起動します。 ただ、環境によっては標準入力待ちの状態になるので、-i をつけると明示的に対話モードとなります。
> python -i
Python 2.7.12 (v2.7.12:d33e0cf91556, Jun 27 2016, 15:19:22) [MSC v.1500 32 bit (Intel)] on win32
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> print("Hello world!")
Hello world!
>>> quit()

pip とは

アプリケーションやライブラリーなどのインストールする際の集まりをパッケージと呼び、 Python では PyPI のサイトに登録されています。 パッケージはパッケージ管理プログラムをを使って、ネットから取得してインストールしたり、インストール済みパッケージの管理をしたりすることが出来ます。 パッケージ管理プログラムではインストールする場合にその依存ライブラリーも一緒にインストールしてくれます。

Python ではパッケージ管理プログラムの種類がいろいろあってごちゃごちゃしていたのですが、最近 pip に落ち着いたようです。
2, 3 系ともに今のバージョンでは Python と一緒にインストールされるようになっています。 インストーラーで PATH の設定をしていれば、 pip(.exe) のあるフォルダーも一緒に登録されます。

pip の使い方

pip は最初の引数をコマンドとして種々の操作を行います。取り得るオプションや引数はそのコマンドによって変わってきます。
> pip コマンド [オプション] [引数]

パッケージのインストール (install)

パッケージのインストールは install コマンドを使用します。
> pip install パッケージ名
パッケージ名でインストールするパッケージを指定します。
> pip install jupyter
パッケージは最新版がインストールされますが パッケージ名=バージョン(foo=1.2.3) とするとバージョンを指定することができます。 = だけでなく、 < > といった不等号も使えます。

パッケージのアップグレード(install -U)

パッケージのアップグレードは install コマンドで -U(--upgrade) オプションを付けて実行します。
> pip install -U パッケージ名
なお pip(.exe) 自体をアップグレードする場合、実行プログラム自体の上書きができないため、 python から pip を呼び出してアップグレードします。
> python -m pip install -U pip

その他のコマンド

その他のよく使いそうなコマンドもいくつかあげておきます。

コマンドの書式 説明
pip -h
pip コマンド名 -h pip help [コマンド名]
ヘルプの表示。
コマンド名を指定すると、そのコマンドのヘルプを表示。
pip uninstall パッケージ名 パッケージのアンインストール
pip list インストールしたパッケージのリストの表示。



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