冬から春へのバトンタッチ
様々な方法で冬を越えた動植物たちが、春を謳歌し始めました。陽射しを待っていたかのように咲き始める花たち、去りゆく冬を追うように北へ帰って行く鳥たち。今日も屋敷森では、様々な生きものが季節を歌っています。
時に人の心を和ませ、時に虫たちの大切な食糧になり、冬の間目を惹いていた鮮やかな木の実たちも、そろそろ花たちに主役の座を渡す頃です。
上はモッコク、下はヤブランの実です。赤い実は食べられたくない害虫の目には目立たず、黒い実は食べて遠くに運んで欲しい鳥の目にはとても目立つように出来ているそうです。全く自然の生きものは上手に進化していますね。
モッコクの木は別名をアカミノキと言い、木の実だけでなく、幹などの切り口も他の植物に比べて赤みが強いそうです。建築材や寄木細工にも使われるモッコクですが、なんと、沖縄の首里城建築の際にも使われたそうです。
山野の林内や林縁部などに生えるセントウソウ。かわいらしい花をつける高さ20センチほどの小さな植物です。まだ春も浅い頃に、最初に春を知らせるように咲く花です。
こちらはシジミバナ。中国原産の植物ですが、日本にも古くから導入され、庭園などに植えられて親しまれてきました。遠くから見るとユキヤナギやコデマリにも似ていますが、こちらはなんと八重咲きです。白くて小さな花が集まって、木の上で溶け忘れた雪のようです。名前の由来は花がシジミの形に似ているからと言いますが…似ていますか?
黄色い花も見つけました。その名もズバリ「草の黄」。(クサノオウと読みます)薬草の王様、という意味を込めて「草の王」と呼ばれることもあるようです。鎮静や鎮痛の作用の他、湿疹やイボなどに塗布しても効薬があるのだとか。
が、実はとても強い毒性も持っているそうなので、むやみに口に入れたりするのは止めましょう。
たくさんの花たちに続き、そろそろトカゲたちも、日光浴をするために頻繁に姿を見せてくれる頃です。小さな生きものたちの暮らしを覗きにきませんか?
(生態工房しらべ)
時に人の心を和ませ、時に虫たちの大切な食糧になり、冬の間目を惹いていた鮮やかな木の実たちも、そろそろ花たちに主役の座を渡す頃です。
上はモッコク、下はヤブランの実です。赤い実は食べられたくない害虫の目には目立たず、黒い実は食べて遠くに運んで欲しい鳥の目にはとても目立つように出来ているそうです。全く自然の生きものは上手に進化していますね。
モッコクの木は別名をアカミノキと言い、木の実だけでなく、幹などの切り口も他の植物に比べて赤みが強いそうです。建築材や寄木細工にも使われるモッコクですが、なんと、沖縄の首里城建築の際にも使われたそうです。
山野の林内や林縁部などに生えるセントウソウ。かわいらしい花をつける高さ20センチほどの小さな植物です。まだ春も浅い頃に、最初に春を知らせるように咲く花です。
こちらはシジミバナ。中国原産の植物ですが、日本にも古くから導入され、庭園などに植えられて親しまれてきました。遠くから見るとユキヤナギやコデマリにも似ていますが、こちらはなんと八重咲きです。白くて小さな花が集まって、木の上で溶け忘れた雪のようです。名前の由来は花がシジミの形に似ているからと言いますが…似ていますか?
黄色い花も見つけました。その名もズバリ「草の黄」。(クサノオウと読みます)薬草の王様、という意味を込めて「草の王」と呼ばれることもあるようです。鎮静や鎮痛の作用の他、湿疹やイボなどに塗布しても効薬があるのだとか。
が、実はとても強い毒性も持っているそうなので、むやみに口に入れたりするのは止めましょう。
たくさんの花たちに続き、そろそろトカゲたちも、日光浴をするために頻繁に姿を見せてくれる頃です。小さな生きものたちの暮らしを覗きにきませんか?
(生態工房しらべ)
屋敷森の植物たちは、もう春です。
光が丘公園の屋敷森に入ると、冬でも花や実をつけるいくつもの植物に出会うことが出来ます。植物を見ているとつくづく思うのは、人間ほど季節の変化に鈍感な生きものもいないだろうなぁということ。さてさて、今日も植物たちに、春を教えてもらいに参りましょう。
迎えてくれたのはたくさんの花を咲かせたきれいなウメ。今でこそ「花見=サクラ」ですが、古い昔には花見というとこのウメを見ながら楽しんだそうです。梅干しになったり梅酒になったりお酢やジャムになったりと大活躍のウメですが、青いままの実や葉などをうっかり食べてしまったら大変です。痙攣(けいれん)などの症状も出るそうなので、くれぐれも気をつけましょう。ちなみに6月6日は「ウメの日」だそうです。なぜ??
ツバキは花を落とし始め、まるで地面に花を咲かせたようになっていました。花がポトリと落ちることから、かつては武士に嫌われる花だったそうですが、この花の美しさはやはり皆に愛され、古くから茶花として親しまれてきました。名前の由来は厚い葉の木、艶のある葉の木、がなまってツバキになったとか。確かに、花だけでなく光沢を帯びて光る葉も、ツバキの魅力の1つですね。ツバキの木炭で醸造した日本酒はとても美味しいのだとか。最近では手に入りづらくなっているそうです。
ジンチョウゲも少しづつかわいい花を咲かせ始めました。小さな花が集まって、かわいい毬のようになる姿が何とも愛らしい植物ですが、見た目だけでなく花の香りも人々に親しまれてきました。花を煎じて飲むと歯痛が治るらしいですが、実には毒があるそうです。2月23日の誕生花だそうです。どなたか2月23日生まれの方はいらっしゃいますか?
センリョウよりもよりきれいでたくさんの実をつけるので、ますます縁起が良いとされてきたマンリョウ。きれいなお花の少ない冬場には、縁起の良いお正月飾りとして人気があります。しかし、日本では穏やかに愛されてきたこの植物、アメリカのフロリダでは鳥が殆ど実を食べないので急激に増えてしまい、日本からの帰化植物として問題になっているそうです。緑被率の8割から9割がマンリョウで覆われてしまっている所もあるとか…。生態系を乱すって、本当に予測不能の怖いことなんですね。
今日はたくさんの子ども達が屋敷森を訪れて、楽しそうに井戸をこいでいました。井戸はどの年代の方の心もくすぐるようで、私も屋敷森を訪れる度に井戸の水を出して楽しんでいます。
(生態工房しらべ)
迎えてくれたのはたくさんの花を咲かせたきれいなウメ。今でこそ「花見=サクラ」ですが、古い昔には花見というとこのウメを見ながら楽しんだそうです。梅干しになったり梅酒になったりお酢やジャムになったりと大活躍のウメですが、青いままの実や葉などをうっかり食べてしまったら大変です。痙攣(けいれん)などの症状も出るそうなので、くれぐれも気をつけましょう。ちなみに6月6日は「ウメの日」だそうです。なぜ??
ツバキは花を落とし始め、まるで地面に花を咲かせたようになっていました。花がポトリと落ちることから、かつては武士に嫌われる花だったそうですが、この花の美しさはやはり皆に愛され、古くから茶花として親しまれてきました。名前の由来は厚い葉の木、艶のある葉の木、がなまってツバキになったとか。確かに、花だけでなく光沢を帯びて光る葉も、ツバキの魅力の1つですね。ツバキの木炭で醸造した日本酒はとても美味しいのだとか。最近では手に入りづらくなっているそうです。
ジンチョウゲも少しづつかわいい花を咲かせ始めました。小さな花が集まって、かわいい毬のようになる姿が何とも愛らしい植物ですが、見た目だけでなく花の香りも人々に親しまれてきました。花を煎じて飲むと歯痛が治るらしいですが、実には毒があるそうです。2月23日の誕生花だそうです。どなたか2月23日生まれの方はいらっしゃいますか?
センリョウよりもよりきれいでたくさんの実をつけるので、ますます縁起が良いとされてきたマンリョウ。きれいなお花の少ない冬場には、縁起の良いお正月飾りとして人気があります。しかし、日本では穏やかに愛されてきたこの植物、アメリカのフロリダでは鳥が殆ど実を食べないので急激に増えてしまい、日本からの帰化植物として問題になっているそうです。緑被率の8割から9割がマンリョウで覆われてしまっている所もあるとか…。生態系を乱すって、本当に予測不能の怖いことなんですね。
今日はたくさんの子ども達が屋敷森を訪れて、楽しそうに井戸をこいでいました。井戸はどの年代の方の心もくすぐるようで、私も屋敷森を訪れる度に井戸の水を出して楽しんでいます。
(生態工房しらべ)
屋敷森を彩る冬の植物たち
光が丘公園屋敷森も本格的な冬が訪れ、足元はケヤキやカエデなどの落ち葉に覆われています。ザクザクと心地よい音を楽しみながら屋敷森の中を散策するうちに、枯れ葉のあいだに冬を彩る植物たちを見つけることができました。
古い時代から日本人に愛されてきたスイセンですが、元々はヨーロッパの地中海沿岸が原産です。属名のNarcissus(ナルキッサス)が、ギリシャ神話の美少年ナルキッサスに由来していることは有名です。白い花びらと黄色の副花冠の組み合わせがきれいな花ですが、トゲならぬ毒を含んでいます。
美しい実と縁起のよい名前をもつセンリョウ(千両)は、正月の縁起物です。ヒトリシズカやフタリシズカと同じセンリョウ科の仲間です。センリョウ科の植物は、花がみんな変わっています。花びらが無く、雄しべと雌しべだけの単純な花をつけるので、原始的な植物なのではないかと考えられています。
葉や若枝は濃い緑色、花は小さく薄い緑色で余り目立ちません。しかし、果実は美しい赤色で鳥に「美味しいよ、食べて!」とアピールしています。冬はモチノキが一番華やかな季節なのです。
冬の青空を背景に、陽光を透かしたヤマブキの黄葉が鮮やかです。春の新葉から、花の時期、そして黄葉まで、年間を通して私たちの目を楽しませてくれます。
冬というと茶色や灰色のモノトーンをイメージしがちですが、意外と多くの色を見つけることができます。小春日和の中、冬の色を探しに、ぜひ屋敷森へお越しください。
(きたざわ)
古い時代から日本人に愛されてきたスイセンですが、元々はヨーロッパの地中海沿岸が原産です。属名のNarcissus(ナルキッサス)が、ギリシャ神話の美少年ナルキッサスに由来していることは有名です。白い花びらと黄色の副花冠の組み合わせがきれいな花ですが、トゲならぬ毒を含んでいます。
美しい実と縁起のよい名前をもつセンリョウ(千両)は、正月の縁起物です。ヒトリシズカやフタリシズカと同じセンリョウ科の仲間です。センリョウ科の植物は、花がみんな変わっています。花びらが無く、雄しべと雌しべだけの単純な花をつけるので、原始的な植物なのではないかと考えられています。
葉や若枝は濃い緑色、花は小さく薄い緑色で余り目立ちません。しかし、果実は美しい赤色で鳥に「美味しいよ、食べて!」とアピールしています。冬はモチノキが一番華やかな季節なのです。
冬の青空を背景に、陽光を透かしたヤマブキの黄葉が鮮やかです。春の新葉から、花の時期、そして黄葉まで、年間を通して私たちの目を楽しませてくれます。
冬というと茶色や灰色のモノトーンをイメージしがちですが、意外と多くの色を見つけることができます。小春日和の中、冬の色を探しに、ぜひ屋敷森へお越しください。
(きたざわ)