fc2ブログ

やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

1作目を愛した人に向けた大傑作。『ラビラビ外伝 Witch's Cat』紹介

『ラビラビ外伝 Witch's Cat』
 ニンテンドー3DS用/迷宮脱出アクションパズル
 シルバースタージャパン
 2011年6月29日発売
 700円(税込)※3DS eShop専売
 セーブデータ数:1
 公式サイト

ニンテンドー3DS LL ブラック (SPR-S-KKAA)ニンテンドー3DS LL ブラック (SPR-S-KKAA)

任天堂 2012-11-01
売り上げランキング : 67

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

※ このソフトはニンテンドー3DSの立体視機能に対応していますが、自分は視力の問題で立体視が出来ません。なので、この紹介記事内では立体視機能については言及しないことを御了承ください。

 『ラビ×ラビ』シリーズの歴史から説明します。読み飛ばし可。
 『ラビ×ラビ』シリーズは、携帯アプリiOSアプリで発売されていた『ラビット★ラビリンス』が元になっています。

 『ラビット★ラビリンス』の不満点を見事に解消し、ステージ数を増やし、ステージも改良して、操作性も良くしたDSiウェア版として2010年9月1日に発売されたのが第1作『アクションパズル ラビ×ラビ』です。
 グラフィックなどを携帯アプリ版・iOSアプリ版から流用できたからなのか200円という低価格で販売されたことで、『スカイジャンパーソル』や『大籠城』シリーズなどと並んで「安価で楽しめる傑作DSiウェアの代表作」として各地で紹介されるソフトとなりました。

 自分も第1作を遊んだ当時はとてつもない衝撃を覚えました。
 「今までの人生で遊んだ全てのゲームの中でもTOP10に入る傑作だった」と紹介記事に書いたくらい、すっげー楽しみました。あまりに好きすぎて「このシリーズは続けてやるのが勿体ないので、1年に1本のペースで遊ぶことにしよう」と決めたくらいです。

(関連記事:アクションもパズルも好きな人は是非!『アクションパズル ラビ×ラビ』紹介



 続いて発売されたのが、第1作から半年後の2011年2月23日に200円のDSiウェアで発売された第2作目『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』――――正直、私は2作目はあんまり好きじゃないです。ヒント機能を入れたからなのか、それとも「1作目と同じ主人公の能力」ではステージのアイディアがネタ切れだったのか、パズル要素はイマイチでアクションゲームとしての難易度を上げていて、「これは俺の大好きだったラビ×ラビではない」と思ったものでした。

(関連記事:アクションが物足りなかった人へ『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』紹介



 その後、ハードはニンテンドーDSからニンテンドー3DSへと移ります。
 2作目から4ヵ月後の2011年6月29日に700円の3DSダウンロードソフトとして発売されたのが、この記事で紹介する『ラビラビ外伝 Witch's Cat』で。
 まだ自分は未プレイですが、その半年後の2012年1月11日に600円の3DSダウンロードソフトとして発売されたのが『ラビ×ラビ えぴそーど3』となります。


 DSiウェア時代は200円だったこともあって色んな人がプレイしていて、色んなところで話題になっていたのですが……3DSになってからは解像度が上がってグラフィックを一から作らなければならなかったからか、700円や600円と価格が3倍以上に跳ね上がってしまい。話題にする人もあまり見かけなくなってしまいました。

 自分も、「グラフィックが出来ていない3DSの1本目はいきなり『ラビ×ラビ3』を出すんじゃなくて、『外伝』でお茶を濁しつつグラフィックを作って『ラビ×ラビ3』に備えているのかな……」と当時思っていました。



 ところがどっこい。

 『外伝』をプレイしてビックリしました。


 「これこそが俺が遊びたかった『ラビ×ラビ』の続編だ」と。

 単なるアクションゲームになってしまった『ラビ×ラビ2』をプレイした時、「俺の大好きだった『ラビ×ラビ』じゃなくなっちゃったなぁ……」と哀しくなりました。『ラビ×ラビ1』が大好きでしたから、あの路線のゲームはもう作られないのかと暗くなりました。

 作られていました。
 それが今作『ラビラビ外伝 Witch's Cat』です。


 『ラビ×ラビ1』が大好きだった人に向けた、新しい『ラビラビ』。
 700円だからと尻込みしている人――――『ラビ×ラビ1』と同じような大傑作に仕上がっていますよ。


↓ 以下、感想はクリックで。




○ 変わらない「プレイ感覚」
 『ラビ×ラビ』の主人公と言えばアリスとリリですが、今作『ラビラビ外伝』の主人公はアリシアという新しいキャラになっています。

 なので、私はプレイ前は不安でした。
 主人公が変わっているということは、プレイ感覚も別物になっているんだろうなぁ……と。


 しかし、蓋を開けてみたらビックリ。
 アリシアというキャラは「人間の少女」と「猫」の姿を変身で切り替えられるキャラなのですが……「人間の少女」形態だとジャンプ力が1マス分しかないけど帽子を頭に被れて、「猫」形態だとジャンプ力が2マス分になるけど帽子を被れません。

 そう。前者はアリスと同じ能力で、後者はリリと同じ能力なんです。
 つまり、『ラビ×ラビ』本編は「アリス」と「リリ」の二人のキャラクターを操って扉までアリスを進めるゲームだったのですが、『ラビラビ外伝』は「アリスの能力」と「リリの能力」を一人のキャラクターで切り替えながら扉までアリシアを進めるゲームになっているのです。



 操作している感覚は『ラビ×ラビ』本編と全く変わりません。
 自分は故あって、今回『ラビ×ラビ2』の再プレイと『ラビラビ外伝』を同時並行で進めていたのですが。同時に進めても操作に違和感が全くなかったくらい、今まで通りにプレイできました。



 「ん?じゃあ、すげー簡単なゲームなんじゃない?」と思われるかも知れませんが、ここからが今作の「新要素」を説明するところです。アリシアは「人間の少女」形態になると、アリスには使えない技が使えます。それが“魔法”です。
 つまり、アリシアというキャラは「アリスの能力」と「リリの能力」と「魔法」を持ったキャラクターで、この3つを全部使ってステージをクリアしていくんですね。


 使える「魔法」は4種類
・ファイア(消費MP1):ロウソクに火をつけたり、氷のブロックを溶かしたり
・アイス(消費MP1):敵などを氷のブロックに変えてしまう
・サンダー(消費MP2):遠くのブロックを引き寄せる。帽子を引き寄せた場合は被ることも出来る。
・メテオ(消費MP4):ブロックを破壊する。隣り合わせたブロックも誘爆で破壊される。


 「なんだよー、こんな便利な能力があったら楽勝なんじゃないの?」と思った人、大間違いです。このゲームにはステージごとにMPが設定されているので、魔法を無駄撃ちした時点でクリア不能になってしまいます。
 アクションパズルゲームの難易度は「どの手を使うのか」の選択肢が多ければ多いほど上がりますから、今までの『ラビ×ラビ』本編より打てる手が増えたけど間違えた時点で即終わりという今まで以上の鬼畜難易度になっているのです。あくまでパズル面だけで言えばの話で、アクション面では『2』よりは簡単になっているとは思いますけどね。



○ 『ラビ×ラビ1』以上を求める人達へ
 前述したように、こちらの使える手が増えたのに1手間違えると即リトライの鬼畜難易度になったというのに……このゲームには『ラビ×ラビ2』にあったような「解法を教えてくれるヒント機能」はありませんし、『ラビ×ラビ3』にあるらしい「ステージをスキップできる機能」もありません。下画面の雑談も、相変わらず何のヒントにもなっていないことがほとんどです。

 分からなければ悩め!
 悩んで悩んで悩みまくって、己の頭で解法を導け!!

 というゲームなので、「解法が分からなくて悩み続けているのが楽しい!」って人以外にはなかなか薦めづらいんですが……そういうゲームが好きな人にはコレ以上ないゲームだと思うのですよ!




 rabilabigaiden.png

 画面写真を見てもらえば分かるように、ステージのギミックはかなり『ラビ×ラビ』本編と共通しています。ブロック、帽子屋、チェシャ猫、グリフォン、ウミガメ、針の山、ギロチン……

 アリシアも“魔法”が使える以外は、『ラビ×ラビ』本編のアリスとリリと同じ能力なので―――『ラビラビ外伝』のステージを見ると「えっ!?」とまず驚きます。「こんなのクリア出来るの!?」と。アリスとリリの二人だったら絶対にクリア出来ないような面ばかりなのです。


 でも、アリシアの“魔法”を使うとクリア出来るのです。
 前作までのキャラではクリア出来なかったステージを次々とクリアしていくと、何だか自分がとても大きくなったような気分がしてきて、終盤は脳汁出まくりでトリップ状態でプレイしていました(笑)。


 今回動かせるキャラクターが一人になったので、『ラビ×ラビ2』に多かった「とにかく長くて手順が面倒なステージ」はほとんどなく、終盤でも「解法が分かればすぐにクリア出来るステージ」が多かったように思えます。
 1ステージが長くなくてリトライも容易なので、パズル面の難易度は上がっているけど、今まで以上に気軽にプレイ出来るゲームに私は感じました。




 主人公キャラが一緒だった『ラビ×ラビ2』よりも、
 主人公キャラが変わった『ラビラビ外伝』の方が『ラビ×ラビ1』の続編っぽいというのは―――ちょっと考えこんでしまいました。自分は結構『ラビ×ラビ2』に対して批判的なことを書いてきましたから。

 アクションパズルゲームは、「主人公キャラの能力」が一緒ならば予想外の解法があるステージを量産するのにも無理があって……続編になればなるほどネタギレ感が出てしまうのも仕方ないのかなーと思いました。『ラビ×ラビ2』が普通のアクションゲームになってしまったのも、ヒント機能よりもそっちが問題だったんじゃないかなと。


 そういう意味で『ラビラビ外伝』は、主人公キャラが変わったことで「予想外の解法があるステージ」を一から用意出来たんじゃないかと思います。だから、『ラビ×ラビ』1作目と同じようにパズル部分に重視が置かれているのかなと。



○ 総評
 「解けないヤツは悩め!」と救済措置も全くないゲームですし、帽子屋の活用方法などは『ラビ×ラビ』本編をやっていないとなかなか分からないだろうし、今までと違って700円だし……なかなか薦めづらいゲームではあるんですが。

 私は大好きなゲームです。
 3DSで遊んできたこれまでの全てのゲームの中で、1位を決めるとしたら、この『ラビラビ外伝 Witch's Cat』を選びますっていうくらい大好きなゲームです。こんなゲームを今の御時世で作ってくれてありがとう。


 『ラビ×ラビ』シリーズ知らないから買うか迷っているーという人がいましたら、1作目のDSiウェア『ラビ×ラビ』が200円で3DSでも遊べるんでまずはそっちをやってみて。ちゃんとクリアできて気に入られましたら、この700円の『ラビラビ外伝』を手にとってもらえたらなと思います。




 シルバースタージャパンは2012年の初めに『ラビ×ラビ3』を出してから、アクションパズルゲームを出していません。私としては『ラビ×ラビ』シリーズにこだわることなく、このスタッフで新しいアクションパズルゲームを出してくれないかなーと妄想しています。
 “魔法”を使えるアリシアを主人公にしたことで今回こんなにもバラエティ豊かなステージが続くようになったのですもの。また、新しい主人公を作ればイイと思うんです。


 大傑作でした。
 『ラビ×ラビ』1作目が好きだった人は間違いなく気に入るゲームだと思いますし、『ラビラビ』シリーズをやったことがないという人はコレを機に『ラビ×ラビ1』と『ラビラビ外伝』をどうぞ。


不思議の国のアリス (角川文庫)不思議の国のアリス (角川文庫)
ルイス・キャロル 河合 祥一郎

角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-02-25
売り上げランキング : 17868

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム紹介 | 18:02 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

記事を読んで初代ラビラビダウンロードしました。
とても面白いです!そして難しい、、、
ありがとうございました。

| ああああ | 2013/10/30 01:08 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

https://yamanashirei.blog.fc2.com/tb.php/1657-3f9a3d4c

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT