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戦局が悪化する東部戦線での戦車戦を描く。小林源文『黒騎士物語』
「黒騎士中隊の戦士達に休息はない。あるのは鉄の棺桶だけだ」

黒騎士物語_小林源文

『黒騎士物語』

(小林源文。日本出版社。アップルコミックス。1986年。850円。164ページ)
「1943年の秋。ロシアへと侵攻したドイツ軍はツィタデレ作戦後は防戦に回り、ロシア南部にいた第8中隊もこの悪化する戦局に翻弄されていた。バウアー中尉率いる第8中隊は多数の戦車を擁する部隊だが、ある日、補充兵のウェーバーがやってくる。彼らは困難な局面にあいながらも、数多の戦いをくぐり抜けていく・・・」

小林源文(こばやしもとふみ)先生の代表作ともいえる第二次世界大戦の独ソ戦を描いた作品。数台の戦車を擁し活躍する「黒騎士」と呼ばれる部隊。それ率いるバウアー中尉とその部下たちが、ソ連軍相手に東部戦線を転戦するのですが、敵戦車部隊との戦闘、敵部隊の集結地への奇襲、包囲からの脱出、不名誉な転属、第八中隊の再生、そして激戦につぐ激戦と、さまざまな戦いを見ることができます。バウアー中尉もこれらの戦いを経て、ついに騎士十字章を貰うまでに。
非常に味のある作品で戦争漫画として楽しませてくれるのですが、いろんな所で使われているギャグの元ネタが出てくることでも楽しめます。ああ、これが元ネタか〜、というのがいくつも登場します。
ちなみに『黒騎士物語』には外伝があるみたいなんですが未読です。



で、この『黒騎士物語』のパロディの同人誌をこの前買いました。

縞騎士物語_EXCEL

『妄想版 縞騎士物語』
作者はサークルGewaltのEXCEL氏。『どくそせん』の漫画担当をした人ですね。この同人誌では『どくそせん』に登場した女の子になったバウアーとシュガポフがメインで戦車戦を見せてくれます。だから『どくそせん』の同人誌ともいえるのかな。
内容はギャグだけかと思ったら、しっかり話作ってあってちゃんと戦ってるし、シリアスなとことか締めるとこは締めてて、非常によい同人誌です。
巻末に速水螺旋人さんたちのゲストイラストがありますよ。
この「縞騎士物語」は、2006年に出たのもあるみたいです。





『MCあくしず』vol.10

(イカロス出版。2008年。1400円。174ページ)
速水さんがロシア妄想主義概論の中で小林源文漫画での言い回しについて書いてましたが、「ゲルマンスキー」とか「魔女のバアサン」とかはロシアでは実際には使ってないのです。そういや、このことがさっそくwikipediaに書かれてました。対応早いな(笑。「T-34」のwikipedia記事で、昔は「ロジーナと呼ばれてた」って書いてあったんですが、これも直ってる。速水さんや奥野さんや晴天さんの記事のおかげでしょうか。だれだろ、直したのは。
あと、wikipediaによると「教育してやる」はドイツの有名な戦車乗りたちの会話が元だとか。しかし、ほんと印象的な台詞が多い作品です。




参照サイト
GENBUN WORLD(源文氏公式)
http://www.genbun.net/
CG LAB(Excel氏公式)
http://zuya.jp/usr/excel/
日本出版社
http://www.nihonshuppansha.net/

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