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PHP開発手法 |
第4回:Wikiによる情報共有
著者:ウノウ 新井 啓太 2007/1/19
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PukiWikiで情報共有
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半年後には情報どころかライブラリさえ時代遅れになってしまうようなWeb系の企業では、社員の技術レベルの向上や「共通認識」を持つことが非常に大切です。社員の技術レベルは教育などを通して向上することが可能です。では共通認識を持つにはどのようにしたらよいでしょうか。
一般的に従業員同士などの共通認識を作るには「コミュニケーション」や「情報共有」が非常に重要となります。その手法として、社内メーリングリストやグループウェア、時にはバグトラッキングシステムなどが共通認識を作る場として利用されることもあります。それらのツール中でも、最もよく利用されているものが「Wiki」です。
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Wikiとは何か |
そもそもWikiとは、Web上で誰でも編集できるという特長を持つCMSです。インターネット上に誰でも編集できるWebサイトを作り、テーマにそった情報を書き込んでいくというのが一般的な利用方法です。また自分以外の人が編集できないように設定し、CMSとして利用することもできます。
これを使って作られたWebサイトで有名なのが「WikiPedia」です。WikiPediaはWikiを使ったフリーな百科事典プロジェクトです。日本語版のメインページによると30万以上の記事(本連載執筆時点)があり、その情報量は膨大で、現在も増え続けています。
編集権限があるWikiのソフトウェア(Wikiクローン)もありますが、基本的に内容の改ざんなどを行った場合、誰かがログを見て直すというスタイルで運用されています。
Wikiは、信頼できるユーザの比率があがればあがるほど、その能力を発揮する傾向にあります。そうであるならばイントラネット内にWikiを配置し、従業員全員の力を借りてしまおうというのが今回の主旨です。筆者も「Wikiを情報共有ツールとして使おう」と考え、採用を検討したのが発端でした。
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PukiWikiを使う理由 |
WikiにはWikiクローンと呼ばれる様々な実装があります。今回はウノウで使っているPukiWikiというWikiクローンを紹介していきます。
PukiWikiは和製のWikiクローンで、非常に高機能かつ安定しており、社内の従業員が使い慣れていることなどの理由から採用に至りました。PHPに触れたことがある方なら、かなりの確率でPukiWikiをインストールしたり、使ってみたことがあるのではないでしょうか。
PukiWikiは情報共有の専用ツールではないため、使い勝手は完璧とはいえないものの、掲示板やBTSなどの機能によって、「準備できるまで」や「すぐ消すけど」といった「とりあえず」使える機能が数多く存在しています。またプラグインも豊富で、比較的容易に作ることもできるため、非常に広範囲の業務で使える点が特長です。
執筆時点での、最新版は、1.4.7_notbで、PHP4でもPHP5でも動作します。
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著者プロフィール
ウノウ株式会社 新井 啓太
1978年3月生まれ。速記会社のシステム部門に入社。DelphiにてWindowsプログラムを行ったり、Webシステムの開発に携わる。気がつくと、Webサービスを作りたい男になっていて、いろいろ転々としたあと、2006年9月にウノウへ入社。伝説の男(いい意味での)となるべく日々システム構築をしている。
個々一番 - Blog:
http://diary.sa-ga.jp/
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