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2012年12月11日 19:06
80-90年代のデトロイトの低予算ダンス番組「The New Dance Show」の映像がすごい
モーター・シティ。
シカゴハウスの大御所のCajmereとCajual recordsの総括的な2枚組ベスト盤が出るということで、YouTubeでCajmere関連の曲を聴き漁っていたところ、古いテレビ番組の一場面のような動画に出くわしました。それが下の動画。
Cajmereの大名曲「Percolator」流れる中、ネオンで彩られたストリップクラブらしき場所のステージを練り踊る黒人の若者達、という強烈な映像で、あまりにも曲のイメージと映像がマッチし過ぎているので、どこかから取ってきた別の映像を曲と重ねたファン制作のビデオなのかなと思いましたが、動画の最後に出てくるテロップ文字「THE NEW DANCE SHOW WILL BE RIGHT BACK」でYouTube検索すると、まぁ出てくるわ出てくるわの物凄い映像の数々。
そして思い出したのは、デトロイトのミュージシャン、Mayer Hawthorneの「A Long Time」という曲のビデオクリップ。よく見たらThe New Dance Showの映像のつぎはぎで作られています。
調べたところによると、The New Dance Showというのは、デトロイトのテレビ局WGPR-TV(アメリカ初の黒人オーナーによるTV局)で1988年から96年まで放送されたダンス番組だそうです。番組では当時のブラック系のヒット曲も使われてますが、デトロイトテクノやシカゴハウス、アシッドハウス、エレクトロヒップホップ、マイアミベースなど、当時のアンダーグラウンドなクラブヒットが多く使われていて、その場面の動画が大量にYouTubeにアップされています。アップしているのはCaprice87とaseagrisの、2つのアカウントの人物。大感謝です。
■ Electric Shock - DBX
■ Yo Yo Get Funky - Fast Eddie
■ I Wanna Rock - Luke
■ Good Life - Inner City
■ Do Da Doo - Robotman
■ Numbers - Kraftwerk
■ No Way Back - Adonis
■ 番組専属DJのJesse The BodyによるMix
■ 番組内で流れたコマーシャル
The New Dance Showは「デトロイト版のソウル・トレイン」と言われる番組「The Scean」(1975年〜1987年)の後番組なんだそうで、The SceanのほうはThe Sceanのほうで、番組の司会者のNat Morrisという人がYouTubeにチャンネルを作って、番組の動画を大量にアップしています。こちらはThe New Dance Showよりも予算が多かったのかな、というステージセットですが、基本的にやってることは同じで、最新のダンスミュージック流して皆でワーワー踊って騒ごう騒ごう、そこを撮影して放送しよう、という内容。
Mayer HawthorneがビデオでThe New Dance Showを取り上げているのも番組を見ていたからでしょうし、Richie Hawtinはインタビューで「The Sceneを見ていた」という発言をしていて、まぁデトロイトってのはつくづく凄まじい場所だな、という思いを新たにしました。
かく言う自分の住んでる関西では90年代中頃に「ファンキートレイン」というThe New Dance Showと同じ匂いのする深夜番組が存在していました。どこかに映像が転がっていないものかと朝昼晩と毎日YouTubeで検索しています。
Text : 2012年12月11日 19:06
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