学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地払い下げ問題をめぐり、民進党の辻元清美元国土交通副大臣に関する「3つの疑惑」が新たな争点に浮上し、日本維新の会などが追及姿勢を示している。学園の籠池泰典氏の妻、諄子氏が、安倍晋三首相の昭恵夫人とのメールのやりとりで、辻元氏に複数回言及したからだ。民進党は誤った内容だとメディアに情報を広めないよう「忖度(そんたく)」を求めるが、籠池氏の発言に依拠して首相らを追及しながら、都合の悪い妻の言葉は封じようとする矛盾に陥っている。(水内茂幸)
幼稚園侵入
「辻元清美議員のやらせ、を明らかにしていきます」。維新の足立康史衆院議員は25日、自身のツイッターでこう表明した。
1つ目の疑惑は、1日の諄子氏のメールにある辻元氏が「幼稚園に侵入しかけ 私(わたし)達(たち)を怒らせようとしました」(原文ママ)と記載された部分だ。
民進党役員室は24日発表の見解で「そのようなことは一切なく同議員は塚本幼稚園の敷地近くにも接近していない」と否定した。
辻元氏は2月28日、民進党視察団のメンバーとして豊中市の小学校建設予定地などを視察。辻元氏は21日の党視察団にも参加したが、同日の視察団は大阪市の塚本幼稚園を訪れ、籠池氏に面会を断られている。