仮想通貨技術で「楽天コイン」 三木谷浩史氏、バルセロナで新構想

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は2月27日、スペイン・バルセロナで開催中の世界最大級の携帯端末見本市「モバイル・ワールド・コングレス」で講演し、楽天のインターネット通信販売などで得られるポイントに、仮想通貨の基幹技術「ブロックチェーン」を組み合わせ、「楽天コイン」をつくる構想を明らかにした。

 楽天は、通販やクレジットカードなど各種サービスの利用者にポイントを与える「顧客の囲い込み戦略」が奏功し業績を伸ばしているが、ポイントは基本的には各国別のサービスで共通利用できない。三木谷氏は「日本だけでなく、グローバルで付加価値の高い会員プログラムを提供する」と語り、楽天コインを各国で共通利用できる仕組みにすることを示唆した。

 具体的な導入時期は明らかにしなかったが、三木谷氏は「平成28年に『楽天ブロックチェーンラボ』を設立し、さまざまな研究を始めている」と強調した。

 一方、26日に総務省に第4世代(4G)移動通信方式の電波割り当てを申請し、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクに次ぐ第4の携帯電話事業者を目指していることについては、「携帯電話事業者のビジネスモデルのゲームチェンジャー(変革者)になる」と豪語した。さまざまなサービスで国内首位の実績を強調した上で、各サービスの会員データを活用することで「競争力を持って戦うことができる」と強調した。

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