赤外線撮影が可能
一般的なデジタルカメラは、撮像センサー前面にIRカットフィルターを装備し、可視光線域だけを受光するよう設計されています。それに対してPENTAX KP IRは、このIRカットフィルターを赤外線を透過するガラスに置き換えることで、赤外線域にまで感度を広げた特別仕様のカメラです。またレンズ前面に可視光カットフィルターを装着することで、赤外線域だけを使った特殊撮影が可能です。赤外線は、例えば絵画の絵の具や壁画等の顔料、資料表面の汚れを透過し、その下層にある下絵などの像をとらえます。特に墨や炭素成分の観察に適し、すすけて判読が困難な木簡から文字を鮮明に浮かび上がらせるなど、さまざまな資料の解析に有効です。なお、このPENTAX KP IRは可視領域約1100nmまでカバーする広帯域赤外感度特性を有しています。
ライブビュー撮影による赤外光のピント合わせが実現
赤外光は可視光とピント位置が異なるため、可視光しか確認できないファインダーを使っての赤外光撮影は大変技術を要しました。PENTAX KP IRはライブビュー機能を利用して、赤外光でのピントを確認しながらの撮影が可能です。さらに、拡大表示(最大16倍)で厳密にピントを確認できます。またハイ/ローアングル時も撮影を容易にする3.0型、約92.1万ドット(アスペクト比3:2)の高精細大型液晶モニターを搭載しています。加えて、保護カバー部は耐久性の高い強化ガラスを採用し液晶面との間の空気層を無くしたエアギャップレス構造とすることで光の反射を効果的に抑制しており、屋外での調査撮影にも最適です。