FAMES:FAME+Swfmillとは、Flashout+ASDT(ActionScript Development Tool)+MTASC+Eclipse+Swfmillの頭文字をとったオープンソース(仮)のFlash開発環境です。
ばく自身、このブログのActionScript 2.0で書くデザインパターン入門のコーナーではMTASC+mi+FlashMXmodeでのんきにコーディングしてたのですけど、そろそろ限界になって来ました。ということで、思い切って開発環境を構築してみることにしました。
日本語で読める、まとまった構築方法(OSX Tiger版)を検索しても出てこなかったので、では、僭越ながらまとめておきますかというとで。今更ながらですが。
ちなみに、うちの環境はこんな感じです。
PowerMac G5 Dual 2 GHz
OSX10.4.2
1.5 GB DDR SDRAM
(うは、なんかちょと気恥ずかしい。うちの子紹介。)
■■ インストール編 ■■
1)Java 2 SE 5.0をインストール
FlashoutがJava 2 SE 5.0必須らしいので、J2SE 1.4.2からアップデートしときます。下のAppleのサイトからダウンロードできます。インストーラーが用意されているので、インストール自体は特に問題ないです。
http://www.apple.com/support/downloads/java2se50release1.html
2)MTASC1.1.0をインストール
オープンソースでコマンドラインからswfをパブリッシュするコンパイラです。下のサイトからダウンロードできます。こちらもインストーラーが用意されているので問題なし。
http://www.mtasc.org/#download
インストール後のパスは僕の環境では、以下の通りになってました。
/opt/matasc/mtasc
3)Eclipse3.1をインストール
統合開発環境のEclipseをインストールします。下のサイトからファイルをダウンロードします。日本語のパッチは私家版は出てるそうですが、オフィシャルの方はまだらしいです。ファイルを解凍したら「アプリケーションフォルダ」にコピーします。
http://www.eclipse.org/downloads/index.php
4)ASDT (0.08)をインストール
ASDTはActionScript Development Toolの略でEclipseでActionScriptを開発するためのプラグインです。
現在バージョンの0.07が下のサイトからダウンロードできます。0.08は開発途中みたいでEclipseのSoftwareアップデートからインストールできます。
http://sourceforge.net/projects/aseclipseplugin/
Eclipseに組み込むにはターミナルをたちあげて
cd /Applications/eclipse/
Eclipseをインストールしたフォルダに移動し
unzip /Users/tSato/Desktop/asplugin.zip
デスクトップにダウンロードしていたらこんな感じにコマンドを打つとインストールできます。
次にEclipseを立ち上げてHelp > Softaware Updates > Find and Installで、Search for new Features to ins...にチェックを入れnextボタンを押します。
New Remote Siteボタンを押し、URLにhttp://aseclipseplugin.sourceforge.net/updates/ NameにASDTと入れOKをおします。ASDTにチェックを入れたらアップデートを確認しにいくので0.08 Build5が出て来たらそれをインストールしておきます。
5)Flashout(0.2.1.6)のインストール
http://www.potapenko.com/flashout/のインストールもだいたいASDTと同じです。デスクトップにダウンロードしたら、
unzip /Users/tSato/Desktop/flashout_0.2.1.6.zip
とすればいけます。Flashoutのバージョン0.2.1.6は、ASDT(0.08)が必須のようです。
6)swfmillのインストール
swfmillはコマンドラインからXML to SWFを実現するツールです。画像ファイルのリンケージを作ったりするのに使います。
以下のページにファイルがあります。
ダウンロードしたものを解凍すると実行ファイルが出てきます。適当なフォルダに置いて使います。
■■ 設定編 ■■
1)JavaのCurrentJDK書き換え
J2SE5をインストールしてもそのままでは、Eclipse側はJava 1.4.2 を現在使用しているJDKと見なしてしまいます。なのでJ2SE5必須のFlashoutが起動しません。以下がこの問題を回避する方法です。
※注意
Mac版J2SE5は今現在、正式版じゃないようですので、自己責任で行ってください。いまあげているツール類は安定していないのも多いように思えるので今更という気はしますが。念のため。
まず、ターミナルからスーパーユーザーになって以下のディレクトリに移動します。
su- cd /System/Library/Frameworks/JavaVM.framework/Versions
ディレクトリの中にCurrentJDKというアライアスがあるので、削除します。
rm CurrentJDK
1.5.0のアライアスに書き換えます。
ln -s 1.5.0 CurrentJDK
でログアウトして終わり。
exit
これで、Eclipseの環境設定画面にFlashoutが表示されるようになります。
参考:FAME on Mac
2)FlashoutのFlashout.asのコピー
FlashoutをインストールするとeclipseのフォルダにFlashout.asができるので、コピーして先ほど指定したcore class があるフォルダに入れておきます。
3)Eclipseの設定
ASDTとFlashoutにMTASCとMacromediaのcore classのパスを指定する必要があります。
Ecliseの環境設定から左ペインのActionScriptとFlashoutの項目でそれぞれ、MTASCとMacromediaのcore classのパスを指定します。
うちの環境ではmtascは/opt/mtasc/mtascにあって、core classは/Users/ユーザー名/Library/Application Support/Macromedia/Flash MX 2004/ja「ローケール」/Configuration/Classesの下にありました。
Flashoutの項目が見あたらない場合は-clearオプションでEclipseを再起動するとみえるかも。
/Applications/eclipse/eclipse -clear
4)SwfmillのGUI化
今のところOSXではできないみたいです。.NETアプリのASAlterというのを使うとwindows環境ではできるみたいです。
Swfmill GUI : ASAlter(windowsのみ)
ついでに。
・Swfmill使い方(文法)
・Swfmillチュートリアル
以上、といった感じで、環境構築は終わり。
Flashoutの使い方はプロジェクト上にhoge.flashoutというファイルを作ってそれをEclipse上で編集します。Compilation Statusタブのswfペインに-swfのパスと-mainのパスをAdditionalペインに-header 200:200:30みたいにMTASCの-headerオプションを書きます。で、「Try Compile」でコンパイル。
使った感じですが、やはり、Flashoutまわりの安定感がいまいちです。GUIも使い勝手はあまりよくないです。うちの環境ではcomplieボタンをおしても、上書きでパブリッシュができませんでした。statusテキストにでてきたコマンドをコピってターミナルから実行してます。まるで無意味です。
このあたり、バージョンがあがるにつれ改善されていくようにも思えますが、 Open Source Flashによると、Flashoutは今現在オープンソース化されてないので、(有料化するため?) Flames IDEなるものを開発中だそうです。オープンソース化しないんだったら俺ら作っちゃうぜ、ってのりなのか。かっこよすぎ。逆に言えばそれが自由を守るためのスタンスなのでしょうね。
えーとFAME環境は期待してたほどじゃなかったし、(コード書くのはそりゃ、Eclipseがいいけど。)Flames IDEはまだなんで、次はXcodeのActionscript Plug-In-を試してみようかな。