February 11, 2013
WebSig24/7というグループがあります。僕が結構前から参加しているネットを生業にする人たちでイベントなどを企画しているグループで、大きめなイベントだと年に一回、WebSig一日学校とかやっています。もう8年ぐらい続いているグループです。
どういうイベントをやっているか?というと、インターネットの変化に対して起きる様々なことについて考え、先々に繋がる視点を仕入れられるイベントにしたいと思っています。
■WebSigとは?!を考える。
昨日、年に一回の今後のWebSigについて考える、産休を除く全員参加のスタッフミーティングがありました。
どうもWebSigの説明をするのがわかりにくいという話があり、一言で説明できる文章にまとめて、WebSigのサイトのタグラインに反映しましょう、という議題があがり、それのまとめ担当になったので、とりあえず自分で整理するために、この文章を書いています。
WebSigというグループは、代表のインテリジェントネットの和田さんという人を中心に、今は12〜3人ぐらいでイベントの企画をしていたり、他にもできることあるよねーといろいろやってたりします。
もう8年ぐらい続けていて、毎年イベントをやったり、本を出したこともあります。僕も参加して書いてました。
元々のボードメンバーが、和田さん以外だと、シナップの坂西さん、離れてしまったメンバーとしては、アークウエブの中野さんやキッズプレートの茂出木さん、ワンパクの阿部さんがいたりと、彼らは全員、経営者で、受託型の会社でのワークフローや働き方などのイベントが割と中心にあったように思えます。おそらく、一番、イベントで反応が良いのは、Webディレクター職向けの企画ではないかと思います。
IAやUXについて考えるイベントもだいぶ前にやっていて、先日、東大で行われたWorld IA Dayで基調講演をされていたネットイヤーの坂本さんと連続企画をやったり、smashmediaの河野さんと、、当時はSixApartの執行役員をされていたのかな、、、とマーケティングについての勉強会を開いたりと、なんというか、界隈で激しく有名になる前に、先物買いすることを好むイベント設計をしているような気はします。
ですが、このグループでは実装技術やテクニカルなことを追求しているわけではないので、HTML5やCSSなどの制作技術寄りでも、PerlやRubyなどの言語特化でもありません。
とりあえず、ベースにあるのは、
「インターネットが好き」
ということであり、仮にテクニカルなテーマでイベントをやっても、それが社会にどう影響を与えるとか、ハッピーになるのか?!という視点なくしては、触手が動くことはありません。だから技術ギークなトレンドについては他のイベントの方々にお任せして、自分たちで納得したいことについてだけイベントを開催して、参加者と共有したいと思っています。
大きめのイベントとしては、WebSig学校というのを年一でやっていますが、これもベースにあるのは、情報化社会が提唱されて、何十年も経って、インターネットでついに実現されたけど、僕らって幸せになったっけ?!というのを都度都度確認するためのイベントだったのではないかと思います。
昨年は佐々木俊尚さんや、中川淳一郎さん、東浩紀さんなどにしゃべっていただきました。従来WebSigではお願いしたことのないタイプの方々でした。それはトレンドの中心が、Webを作るところから、どう活用するかに主軸が移っているから、ではないかとも思います。
もっと言ってしまえば、インターネットはコモディティ化してしまっているので、ネットによる社会の変化というテーマではイベントの設計は結構難しくなっています。Web屋という言葉が、Webの制作屋を示す言葉じゃないよね、と言われるようになりましたが、まさしくそれはWebやインターネットの広がりであり、コモディティ化がもたらせた変化であって、様々な世界が分散しているが故に、全体論で語るのは不可能です。
結果的に、スタートアップ界隈、ニコ動界隈、2ちゃんねる界隈などと言った何かをテーマにクラスタ化した世界でしかネットを語ることは難しい。じゃぁWebSigは、Web制作界隈なのか?!というと、確かに人脈的にも集客的にもそっちに近いのかもしれないけど、本質的にはそれも違う。
わかりやすいアイデンティティではなくなっているのが現状でしょう。古くからのWebSigを知ってる人たちには、何を考えているのかが理解できない、と思われていた部分もあると思いますし、新しく見てくれた人たちにも、わかりにくいのが現状ではないでしょうか。
しかし同時に、それで運営グループが成り立っている事自体が、WebSigの魅力なのだと思います。そこは大事にしたいところ。
WebSig自身は、インターネットの状況変化の中で、素であるべき変化に適応していたように思えます。それはベースにあるのが「インターネットの変化に対して起こるモヤモヤすること」に適応しながらであり、それをベースにやりたいことをやっていたわけだから、何やらこの人たちは変容したと見られても仕方なかったのかもしれません。
その辺の、わかりにくさを一文のタグラインに整理して、この組織を改めて魅力的に表現し、新たに興味を持ってくれた人に是非、イベントに参加して欲しいと思っていますし、その先に、WebSigが担保するクオリティをベースに、様々なテーマに興味を持ってもらえると、結果的にブランドとして多くの人に認知されるといいなぁと思っています。
■ここまで読んでくれた方に、ついでに宣伝
なお直近においては、3/9(土)に渋谷で社内セキュリティについてのイベントをやります。個人所有のスマホで社内のメールを見る、とか、dropboxやgmailなどのクラウドサービスが僕らの中では常識化していく中で、会社では何は採用できて何は採用できないか、という2013年のスタンダードについて共有したいと思っています。
先日、社内LANを撤廃しながらもISMS(情報セキュリティの認証資格)を取ったという記事で話題になった、サーバーワークスの大石社長や、チームラボさんによる猛獣使いのお話や、広告代理店やエスタブリッシュな会社のお客さんとどう連携をしていくか?!という話や、ノマドワーキングなども視野にいれた、話をしたいと思っています。
WebSig代表の和田さんにイベント企画意図について書いてもらいましたのでそちらを是非御覧ください。以下は一部引用です。
第32回WebSig会議「便利さと、怖さと、心強さと〜戦う会社のための社内セキュリティ 2013年のスタンダードとは?!」 - WebSig24/7公式ブログ
今回のテーマ設定の背景と意図 インテリジェントネットの経営者として、モバイル、クラウド、SaaSなどの外部環境変化(主に可用性)に対して、社内での導入、運用でどこを落とし所にすればいいかを考えていました。例えば、
・個人所有のPC、モバイル端末での業務メール利用をどう扱っていくか。
・オンラインストレージの共有をどのように使っていくか(社内、社員の外部からの利用、クライアント、パートナー)
などなどです。いわゆるC.I.A(機密性(Confidential)、完全性(Integrity)、可用性(Availability))では可用性は高めたい。Webの仕事をしている以上、時代の流れにもついていかなければならないし、便利なものは便利に使いたい。便利なものを使った結果、楽になるものも多く、それは積極的に使いたい。一方で、社員を始めとした利用者のリテラシーに大部分を頼ることは良くない(と思っている)。
など、なかなか悩ましいところでした。
背景として、インテリジェントネットでは2011年にISMSを取得したこともあり、比較的セキュリティには意識が高いほうだと思っています。
こういったことをWebSigモデレーターのみんなで話していったところ、セキュリティに保守的ではなく、リスクを把握しながら、モバイル、クラウド、SaaSなどをうまく活用している企業の2013年の「落とし所」と「なぜその落とし所にしたのか」の意図を聞くこと、自分たちではどうなのかを考えることはなかなか表には出てこない話だし、今やる意味がある思い企画しました。
是非、よろしかったらご参加ください!!
イベント概要がもう少しで揃うので、もう少しで一斉に告知を出せると思いますが、僕が直接連絡していただいた、チームラボさんの概要が相当面白いので、早く出したいと思っています。