スクリーンキャプチャの動画版、「スクリーンキャスト」をMac OS Xでするには色々な方法があります。はじめから入っているQuicktimeを使ってもいいですし、数あるサードパーティ製のアプリから選ぶのもありでしょう。

中でも一番おすすめしたいのが『Screenflow』(8500円)です。速くて、機能も豊富で、スクリーンキャストのはじめから終わりまで全てのプロセスをコントロールできる、使いやすいアプリです。

Screenflowの機能・特徴

  • パソコンの画面、ビデオカメラ、マイク、パソコンの音声を全て同時に録画・録音できる
  • そのままビデオ編集アプリとしても使えるくらい編集機能が優れている
  • 吹き出し、図形、文字テロップ、簡単なモーションエフェクトがとても簡単に追加できる
  • YouTube、Vimeoなど、Flashビデオに直接書き出しできる
  • Mac OS X Lionユーザーはレジューム、自動保存、資料の複数編集、フルスクリーンモードなど、さらにいくつかの機能を利用できる
  • リミッタやモノラル音声変換のようなビルトインの音声機能がある

これはScreenFlowの機能のほんの一部に過ぎません。全ての機能が載った一覧はこちらでどうぞ!

改善して欲しい点

ScreenFlowは8500円もします。おそらく、スクリーンキャストアプリの中で一番高いのではないかと思います。実際米Lifehackerでも、最初にスクリーンキャストのアプリとしてScreenFlowを使わなかったのはコストが原因でした。意を決して試しに使ってみたところ、それだけの金額を払うだけの価値があるというのがよく分かりました。

さらに、ユーザーインターフェイスに変わった点がいくつかあって、それで時々うんざりすることもあります。例えば編集タイムラインの終わりから左にクリップをドラッグする時に、タイムライン全体が縮んでしまので、正確にドラッグするのが難しかったりします。

ScreenFlowでは、ビデオ変換に関するデフォルト値を設定することができますが、「文字テロップのフォントやスタイル」など、全てを設定できる訳ではありません。

このような問題がちらほら見えますが、アプリを買うのをやめたくなるほど大きな問題ではありません。

競合アプリ

Quicktime Player:Mac OS X 10.6と10.7にビルトインされているバージョンには、スクリーンキャストの機能があります。機能は限られていますが、スクリーンキャストが必要でお金を払いたくない場合におすすめです。

ファイルはH.264フォーマットで保存されますので、スクリーンキャストをそのままビデオ共有サイトにアップロードできます。ビデオの画質はそこまでよくありませんし、コントロールできることも多くはありませんが、ちょっと試してみたい程度の時には、間違いなく事足ります。

Screenflick(29USドル)シンプルなアプリですが、注目すべき点があります。キーボードやマウスの操作も見られるようになっているのです。パソコンの音を録音したり、録画したビデオにウォーターマークを入れたり、休憩を挟みたい場合は一時停止できます。書き出しの設定も、簡単なものから自分でカスタマイズして一度に複数のフォーマットに書き出すようなこともできます。基本的にはビデオ編集機能のないScreenFlowという感じです。ただ、ビデオの書き出し機能はこちらの方が優れています。

Jing(無料):ソーシャルメディアに特化したスクリーンショットとスクリーンキャストのツールです。自分が見ているものを単純にキャプチャして、YouTubeやTwitter、FacebookなどのSNSで共有するというものです。機能が豊富というよりも、クイック&シンプルを重宝した作りです。

iShowU HD(29.95~59.95USドル):シンプルですが強力なスクリーンキャストツールです。簡単にスクリーンキャストを撮り、共有可能なフォーマットにできます。『Final Cut Studio』のようなプロ仕様のアプリと統合することもできます。

編集部注:記事内で掲載されているアプリの価格は2013年5月23日現在のものなります。

Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)