ライフハッカー編集部様

同じ日に体重計にのっているのに朝と夜の体重が明らかに違い、体重よりも体脂肪を知ることが重要だと聞きました。ダイエットの進行状況をわかりやすく把握するために正確に測定する方法はありますか?

Losing Track(ダイエットの成果がわからない)より

ダイエットの成果がわからないさん

体重と体脂肪率の記録にそこまで大変な思いをする必要はありません。体質、食べるもの、飲むもの、活動量により、体重は一日で何キロも大幅に変動するのです。だから、体重はあまり重要ではありません。むしろ、体重の増加は筋肉量が増えたことを示す良い知らせである可能性もあります。ただ、健康的なレベル(英文)までの減量が必要な場合、日々の体重測定は有益です。変動を把握する方法については、後ほど紹介します。

さて、たくさんの人が脂肪を落とすことを目的としているので、体重よりも体脂肪率の増減を調べる方が、コンディションを把握する上で役立つと考えられているでしょう。筋肉量や体脂肪率が測れる体重計も手に入りますが、それらにはいくつか問題があります。まず、特定の部位ではなく体全体の数値しか測定できない点。さらに5%以上の大きな誤差があり、正しい数値を得るにはあまり相応しくありません。

ほとんどの場合で、体脂肪率を正しく測るには専門的な手助けなどが必要です。後ほどお伝えしますが、中には手頃な価格で実践できるものや、反対にとても高価なものまでさまざまです。正確な計測をするために必要な時間やコスト、労力を考慮すると、体脂肪率にそこまで正確さを求めなくていいと思う人もいるでしょう。具体的な数字ではなく、体脂肪率が下がっているというポジティブな変化を確認したいだけであれば、コンスタントな測定はあまり必要ではないかもしれません。

体重を正確に把握する

計測する時間帯により体重が変わった経験がある人も少なくないかもしれませんが、それは体重計の問題だけとは限りません。水分、食物、衣類などのさまざまな要因により、体重は一日の中で常に変化しており、その変化には到底追いつけません。そこで平均体重を用いましょう。平均体重の計算方法は以下の通りです。

  1. 品質の良い体重計を準備する。
  2. 起床後、就寝前、昼間の中から最低2回体重を計測。衣類の重さが体重に含まれないよう裸になるのがベストですが、無理な時は衣類を身につけた状態と、そうでない状態の誤差をおおまかに調べ、服を着た状態で量った体重から引きます。
  3. 一日の平均体重を計算する。
  4. さらに(3)の一日の平均体重を使い、週ごとの平均体重を計算する。

平均体重は変動に左右されないため、一日ごとの体重の変化を把握することができます。1週間ほど頑張って運動したあとに体重が増えていれば落ち込んでしまうかもしれませんが、少しづつでも体重が減っていれば、モチベーションの維持にも繋がります(減量が目標の場合)。

少なくとも一日の中で何キロも体重が変わり、その数字に惑わされずに済み、長期的な変化を正確に把握できます。どうしても、コンスタントな測定が面倒な場合は、正確性は下がりますが1週間の平均を調べるだけでもOKです。

正確な体脂肪率の記録

正確な体脂肪率を記録するには、「誤差が少ない状態で」、「定期的に」測定することですが、二重エネルギーX線吸収法超音波水置換法などには高いコストがかかります。 もし、あなたの目標が「見た目」に関するものであれば、数値を記録しない方法でも問題ありません。

まずは自分に合った方法を見つけましょう。年齢が若くBMIが30未満の場合はキャリパーを使った測定方法の利用も可能です。どうしても正確に測定出来なければ、専門家を探す方法もあります。費用はかかりますが、それでも前述の方法に比べればコストは低めです。さらに詳しい情報を得るため、有資格トレーナーMariana Abeid-McDougall氏へ話を伺ったところ、そのほかの正確な測定方法を紹介してくれました。

全体的な数値の測定であればBMI、胴回り、皮膚の重さ(So5S)を用いた方法が一番優れており、体重と脂肪の分布に関する良い情報を得ることができます。

さらに減量と脂肪を減らすためには、「健康が一番、見た目は二番」であるべきとのこと。

普段から体重と向き合うアスリートでもない限り、ベストな体重を見極めるのは難しいでしょう。体脂肪率だけから導きだされた数字は誤差を生む原因ともなります。言い換えれば、減量や容姿を重視するより、健康面を考慮すべきなのです。たくさんの人(特に女性)が、減量の必要はないのに、美を追求する社会の流れに溶け込むためだけにダイエットに励んでおり、中には体調を悪くしたり、深刻な場合では摂食障害に陥ったりする人もいます。

このような結果を避けるためにも現実的なゴールを設定しなければなりません。健康的な体脂肪率を目指すのであれば、女性は18%以上25%未満、男性は12%以上20%未満が理想的です。なお、女性は必要な脂肪が男性より多いため、体脂肪率が高めです。それに加えて以下の内容も覚えておきましょう。

  1. 同じ人間なので、ほかの人の体質と相似する点がたくさんありますが、あくまでも人はそれぞれ違う体質を持っています。あなたに効き目のある方法が、ほかの人には全く作用しないこともあります。健康に関する情報を得る時(この記事も含みます)、皆が同じではないということを常に心に留めておいて下さい。

  2. 今日知っている自分の体に関する情報は、年齢と共に劇的に変化します。10歳の体は、20歳のものとはまったく異なります。目に見えてわかりやすい変化です。しかし、成長期を過ぎると、見た目は急激に変化しなくなるので、気が付きにくいでしょう。20歳の時に効果のある方法が30歳になってもそうであるとは限りません。体は生きている間ずっと変化しているのです。

  3. 我慢も必要です。減量の目標や達成のための計画を立てるときは、鏡や数字など気にせずに1カ月ほど過ごしましょう。細かい数字を観ているだけではあまり変化を感じられませんが、1カ月間のポジティブな行動で、何かを変えられるはずです。じっと耐えましょう。

さらに体脂肪率を詳細に記録するより、自分で体のサイズを測って、体調や食べたものを記録するほうが有効です。また、頑丈なジーンズをひとつの指標として利用するのも手軽でわかりやすい方法です。ジーンズを何本も持っていなくても、体に変化があればすぐに気が付くでしょう。

結果を出せても高慢にならず、健康かつ清々しい気分で、日々を過ごすことが何より大切です。

ライフハッカーより愛をこめて。

Adam Dachis(原文/Rhyeh)

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