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Windows用:『urlEncoderdecorder』はクリップボードを監視して、URLエンコードしたURLがあると、それをデコードして元の文字列を表示するソフトです。URLエンコード/デコードは、Webでは頻出する技術です。その内容を可視化して、Webを理解するのに役立ちます。開発のアイデア

AmazonやGoogleなど、Web上の情報を表現したり取得したりするのに、日本語(漢字やかな)を直接使えることは稀です。日本語は、「%31」などの英数記号に変換して利用します。

具体的には、たとえば、

130215ss01.jpg

という文字があったとすると、このなかの

130215ss02.jpg

の部分が、URLエンコードした文字になります。

これはまあ、すぐには読めないです。かといって、最新の『Sleipnir4 for Mac』のように、アドレスバーがないのも困ります。URLを確認できないと、フィッシングサイトかどうか判断できないからです。

(過去記事)アドレスバーの時代は終わった! 最新版「Sleipnir 4 for Mac」リリース

さて、この文字列の中身を知りたいというときに、問題となるのが、日本語の文字コードが複数あることです。この文字列は、「残り全部バケーション-伊坂-幸太郎」をエンコードしたものですが、エンコードの文字コードには、UTF8を使用しています。

これをシフトJISでエンコードすると、

130215ss03.jpg

となり、EUC-JPでエンコードすると、

130215ss04.jpg

となり、JISでエンコードすると、

130215ss05.jpg

となるのです。これはすなわち、エンコード済みの文字列を見ても、容易にはそれを文字コードを特定してデコードすることはできない、ということを意味しています。

可視化することで分かること

これまでURLエンコード/デコード作業には、こちらのウェブサービスを使用していました。

しかしながらこのサイト、手軽なのはいいのですが、デコード時には文字コードを指定する必要があり、特定するまでの試行錯誤が必要になります。文字コードは4種類。とすると、最大で4回のトライ&エラーが必要です。こういう類のトライ&エラーは、本当に必要なんでしょうか。

...と疑問を抱いたときには、ソフトを作ってました。つまり、文字コードが複数あるのなら、同時にデコードしてしまって、並列で結果を可視化すればよいのではないかと考えたわけです。

携帯電話などの小さな画面で利用するWebサービスなら、逐次的に結果を表示する方法もありますが、リソースの豊富なPCならば、全部一度に表示するので足りてしまうのではないか、ぜんぶデコードして、デコードできた文字列を見ればどの文字コードでエンコードしているかは一目瞭然ではないか、それを可視化というじゃないか、と考えました。

じっさいにクリップボードを監視して使ってみて、何度もフォームにコピー&ペーストを繰り返すよりも、はるかに使い勝手がよいことを確認しました。

それはもちろん、Webサービスとローカルアプリケーションという違いがあるので、どちらがよい/悪いという問題ではありませんが、少なくともこれはこれでアリ、でしょう。

どうやって使うのか

特別な使い方は必要ありません。起動するだけです。あとはクリップボードにURLエンコードしたテキストが入ると、自動的にデコードした結果を表示します。

check clipboardのチェックをはずすと、クリップボードの監視を停止します。代わりに、URLをドラッグすると、ドラッグ&ドロップを受け付けたときに、デコードしたテキストを表示します。

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urlEncoderdecorder

(美崎薫)

Photo by Thinkstock/Getty Images.