自転車泥棒に対抗するには、しっかりとカギをかけるしかありません。自転車によく乗る人や、路上に自転車を停めることが多い人は、特に気をつけなければなりません。カギをかけていたとしても、かけ方が間違っていたら結局は盗まれてしまいます。盗まれる可能性はゼロにはなりませんが、少なくとも自転車には正しくカギをかけましょう!
最近、「Priceonomics」のブログに、自転車泥棒は全米のあらゆる都市にはびこっているというレポートがありました。自転車に乗る人は、常に盗まれる危険にさらされているのです。自転車を路上に停めるというのは、価値あるものが置き去りにされているということと同じです。これでは泥棒に盗んでくれと言わんばかりです。
そこで、今回は上記のPriceonomicsのRohin Dharさんが、自転車の正しいカギのかけ方を教えてくれました。まずは基本的なカギのかけ方を覚えていきます。そのあとで、自分の自転車や防犯ニーズに合わせたオプションを紹介します。■基本的なカギのかけ方
- 隣の自転車よりもしっかりとカギをかけるべし。
英語に「(熊に追われている時は)熊より速く走る必要はないが、ただ隣のヤツよりは速く走れ」という古いことわざがあります。これと同じく、完ぺきに自転車にカギをかけることは不可能ですが、せめて泥棒の標的を免れるために、隣の自転車よりもしっかりとカギをかけましょう。
- 自転車を盗まれたくないならワイヤーロック1つでは絶対にダメ。
ご存じの人も多いでしょうが、ワイヤーロックはいとも簡単に切られてしまいます。編み込みのワイヤーだから頑丈だと思うかもしれませんが、ロープで自転車を停めたりしないですよね。それと同じです。
- 小さなU字ロックがいい。
小さくて軽いU字ロックは持ち運びに便利なだけでなく、自転車泥棒がバールを使ってテコの原理でカギを開けようとするのを防ぎやすいです。
U字ロック1つだけでは、自転車のすべてのパーツにカギをかけることはほぼ不可能です。カギのかかってないものが泥棒に盗まれるかもしれません。U字ロックとワイヤーロックなど、別のカギを組み合わせましょう。
愛車をカッコ悪くするなんて耐えられない! という人もいるでしょうが、カッコいい自転車は泥棒の標的になりやすいのです。したがって、泥棒の標的にならない程度で、なおかつ愛車として我慢できる程度にカッコ悪くしましょう。例えば、サドルの部分に穴を開けてガムテープでふさげば、傷ついたサドルは売り物にならないので盗まれる可能性が低くなります。多少カッコ悪い自転車に乗るのと、カッコ良い自転車に乗って泥棒に盗まれるのはどちらがいいか、ひとしきり悩んだ後で自分なりの妥協点を見つけてください。
「Sheldon Brownさんによる自転車のカギのかけ方」をご紹介しましょう。Sheldon Brownさんは、自転車に関することならほぼ何でも知っているというような権威です。ラッキーなことに、自転車に関する知識はSheldonさんのウェブサイトで存分に得ることができます。Sheldonさん曰く「ほとんどの人が自転車のカギのかけ方を間違っている」のだそうです。
このカギのかけ方で一番重要なのは、小さなU字ロックです。このU字ロックで、下の写真のように後輪の前方で何か固定されているものと一緒にカギをかけます。このカギのかけ方の素晴らしいところは、技術的にフレームのロックができない人でも、後輪と自転車のフレームにカギがかけられるところでしょう。この方法で、車輪と固定物にまたがってカギをかけられていれば、車輪からフレームを外すことはできないとSheldonさんは言います。
では、このカギのかけ方に弱点はあるのでしょうか? 後輪を切られたら、自転車を持って行かれてしまいます。Sheldonさんは、後輪はとても固くて切るのが大変な上に、後輪を切ってしまったら自転車の大事なパーツを壊すことになるので、実際にはそんなことはめったにないと言っています。それでも、どうしてもこの点が心配な人は、少し大きめのU字ロックで、後輪とフレームの一部にもまたがってカギをかけましょう。
このカギのかけ方で次にポイントとなるのは、前輪にワイヤーロックや別のU字ロックなどでカギをかけるところです。これで前輪にもカギをかけます。残念ながら、前輪だけ壊す道具を使って泥棒に前輪だけ盗まれることもあるので、前輪にはそこまで重きを置いていません(どのみち前輪にカギをかけていなければ泥棒に盗まれます)。
さらに、もっとしっかりとカギをかけたい場合は、U字ロックをダブルで使うやり方もあります。
自転車泥棒が多発するようなエリアで、自転車を路上に長時間駐輪する時は、U字ロックを2つ使いましょう。2つもU字ロックを持ち歩くのは重いかもしれませんが、自転車に最大限のセキュリティを施したい人は試してみてください。最後に、自転車から離れる時はライトを取り外すのもお忘れなく。ついうっかり忘れてしまうこともありますが、そんな時に限って自転車に戻ったらライトが無い! なんてことはよくあります。
最近では自転車で通勤する人も増えています。愛好家の皆さん、どうか安全運転と正しいカギのかけ方を守って、ハッピーな自転車ライフを!
The Proper Way to Lock Your Bicycle | Priceonomics
Rohin Dhar(原文/訳:的野裕子)