Windows / Mac / Linux:バックアップは必ず取るべき...何度そう耳にしていても、つい怠ってしまう人は多いと思います。
そこで今回は、「家の中と家の外」両方にデータをバックアップするのに最適なアプリ、『CrashPlan』を紹介します。
サービスの特徴
オンラインバックアップサービスは現状でも複数あり、ほぼ似たような特徴を持っています。通常、安価なお試し版(各種制限付き)と若干の追加コストで手に入る製品版(各種制限なし)があります。CrashPlan も同様ですが、製品版ではデータの暗号化などにも対応しています。CrashPlan の基本的な特徴は以下の通りです。
- 自動バックアップ:周期(毎晩・毎週・毎分など)を設定するだけで、あとは CrashPlan に任せておくだけです。これでバックアップをし忘れることはありません
- ローカルバックアップ:オンライン上ではなく、ネットワーク上にある他の PC や外付けハードディスクにもバックアップが可能です。火事や盗難に遭わない限り、まず重要なのはローカルに保存されたデータを持っておくことです
- 無制限のバックアップデータサイズ
- 増分バックアップ:増分バックアップとは、データの変更された部分だけを保存することです。データが変更される度にファイル全体をバックアップしなくて済むので、限られた回線速度しかない場合は特に大きな違いが出ます
- ファイルの永久保存:もしローカルでファイルを削除してしまっても、オンラインバックアップをしておけばいつでもデータを復元できます(復元させないように設定することも可能です)
- バックアップデータの復元:バックアップデータは、専用のCrashPlanクライアントやウェブアプリからいつでも復元することができます
CrashPlanの長所
どのようなオンラインバックアップサービスも基本的には同じ特徴を持っていますが、CrashPlan が他のサービスと違う点について2点ご紹介します。
- 無料版でのローカルバックアップ:CrashPlan は PC 内のフォルダや外付けハードディスクにバックアップするだけでなく、インターネット経由で友達の PC に保存することも可能です。無料にこだわりつつ、リスク管理のために家の外でもデータを残しておきたい場合、CrashPlan は最適といえるでしょう
- 低価格の有料版:もしお金を払ってもいいと思えるなら、CrashPlan は最もお得です。「CrashPlan+」というプレミアム有料アカウントを使えば、データサイズ無制限のオンラインバックアップが可能です。PC 1台あたり月3ドル(約240円)、ファミリープラン(2〜10台までの PC)は月6ドル(約480円)からと、安価に設定されています
CrashPlanの短所
CrashPlan には便利な特徴がありコストパフォーマンスが高い選択肢ですが、設定方法が比較的分かりにくいといえます。その設定方法については、以前こちら(英文記事)でもご説明しました。もちろん理解が不可能なほど難しいわけではありませんが、慣れるまで少し時間がかかるでしょう。
競合のサービス
CrashPlan のライバルといえるサービスに『Backblaze』があります。データサイズ無制限のバックアップは PC 1台あたり月約4ドル(約320円)ですから、CrashPlan よりコストはかかります。しかし、BlackBlaze は CashPlan より使いやすく、「Locate My Computer」という PC 紛失・盗難時の追跡機能も付属しています。似たようなサービスには『Prey』もあり、これも以前こちら(英文記事)で紹介しました。
『Mozy』は以前よりライフハッカー編集部オススメのバックアップサービスだったのですが、データサイズ無制限のプランを廃止して1GB ごとの課金プランが導入されて以来(英文記事)、比較的高価なサービスになってしまいました。
人によっては、オンラインファイル同期サービス『Dropbox』があればバックアップは十分でしょう。使い方も非常にシンプル。指定のフォルダにファイルを入れたら、Dropbox が入っている PC と Dropbox サーバーの両方にファイルが残ります。とはいえ、Dropbox は元々バックアップ用のサービスではないため、データ容量の大きいファイルには適していません。ただ、バックアップしたいファイルによっては良い選択肢になるでしょう。
最後に、Windows PC に組み込まれている『Windows バックアップ設定』についてもご紹介します。とてもシンプルで使いやすく、一銭もかからない点が特徴です。家の外にバックアップデータを保存しなくてもいい場合はベストな選択肢といえます(ただ、外付けハードディスクは必要です)。唯一覚えておくべきなのは、もし火事や盗難の被害に遭ってしまった場合、家の中にバックアップデータを置いていても安全ではないということです。そのようなリスクも考慮に入れる場合、オンラインのバックアップは必須と言えるでしょう。少なくとも、最も重要なデータは CrashPlan のようなサービスを使って家の外にも置いておくようにしましょう。
あなたのお気に入りのオンラインバックアップサービスはありますか? あればぜひコメントやFacebookページで教えてください。
Whitson Gordon(原文/訳:大嶋拓人)