アメリカでは秋に新しい学期が始まります。米lifehackerには、新入生のためのGTD解説記事がありました。今更GTDって何?とは聞けない、という人も、こっそり読んでみてください。GTDは基本的に、人生のワークフローのことです。
【The Inbox (収集)】すべてはインボックスから始まります。おそらく、インボックスはGTDの中で一番大事な要素だと言えるでしょう。多くの学生は、手帳とto-doリストは同じものだと思っていますが、日付の下に課題を書いておいても何の意味もないのです。なぜならそれは、締め切りを基点にした考え方で、終わらなかったら、ちょっと延ばしてもらえばいいや、と安易な方向に行きかねないからです。課題が与えられたら、カレンダーには書き込まずに、あとで見返すための紙に書き出しましょう。ノートでもルーズリーフでもいいです。すべての課題を収集し、そこに書き込むのです。この段階では、クラスごとに分ける必要はありません。このくらい、メモっておかなくても覚えられると過信してはダメ。時々、手の甲に覚え書きをしている学生っていますよね。結構 GTDっぽいことをしていると言えるんですよ。
続きは以下からどうぞ。
【The Workflow(処理)】課題のリストを書いた紙は、一日に一回はチェックするようにしましょう。学生の課題は締め切りまでの期間が短いことが多いので、毎晩リスト見返すというのがいいかもしれませんね。リストをチェックするときには、下の図のように処理を進めていきます。
※「日付」「コンテクスト」「プロジェクト」については次項【整理】にて詳述まず、すべての課題から具体的な処理を設定します。例えば、「歴史のレポートを提出」という課題に必要な処理は、「歴史を勉強する」ではなく、「歴史のノートを見直す」というアクションです。後者のほうが実際にすることですからね。一つのプロジェクトに対して、複数のアクションが考えられる場合は、まず一番最初にすべきことを書き出します。他に思いついたことがあった場合は、別のところにメモっておきましょう。(詳しくは後述の項目「プロジェクト」参照)
【整理】次のステップでは、「処理」をコンテクストや日付によって整理します。
■コンテクスト課題をコンテクストで整理しましょう。処理をするのに必要な物や場所ごとに課題リストをまとめ直すのです。そうすれば、ちょっとした授業の合間の時間に課題を進めておこうというときに、寮の部屋に置いてある本や資料を見ないとできない、ということがなくなり、各自のライフスタイルにあった方法で処理していくことができるのです。
寮の部屋に置いておくもの:持ち歩くのには重い教科書。ポータブルでバイスに入れるにしても大きすぎるデータ。 キャンパスに持っていくもの:このリストを見直してから決める。 図書館ですること:調べもの。小説本や参考書を借りる。 コンピュータに入っているもの: 筆者(Chris Lesinski)は、中身をオンライン、オフライン、メールの3つに分けています。メールは携帯電話や、自分以外の人のマシンでもできますね。オフラインで使用するのは、だいたいレポートなどの書き物なので、携帯電話よりはネットブックの方が便利です。 「考える時間」に考えること:ブレインストーミング。エクササイズ中や、歩いているときに行います。 キャンパスの電話:自分の携帯電話の「分」を使わないために、構内の電話機を時々拝借して電話で済ませるタスクを遂行。 授業:クラスごとに「処理」とそのためのアクションをまとめたメモを作りましょう。これは、クラスメートや先生へ質問したいことのまとめになります。これらをどういう風に整理するかは、それぞれが自分に合った方法で行ってくださいね。筆者(Chris Lesinski)は「OminiFocus」を使っているそうですが、もちろん紙のメモでもいいです。大事なことは、肌身離さず持つということです。そうすれば、アクションを起こすときに、メモのどこを見て、何から始めればいいか、ということが一目瞭然です。
■日付タスクに締め切りがある場合は、必ずそれを付記しておきましょう。ただし、準備不必要で、ただ出席すればいいミーティングや、特別講義に出る場合などは、コンテクストは書かなくていいです。
■プロジェクト大学で出されるたいていの課題は、教科書の該当箇所を読む、問題を解く、といった単発のものであることが多く、複数のアクションが必要とされるプロジェクトはあまりありません。強いて言えば、レポートやプレゼンテーションのためには、資料集め、スライド作り、実際にレポートを書く、という段階的なアクションを踏んでいく、ということでしょうか。このようなタスクが発生した場合も、まず第一段階のインボックスからワークフローを始めましょう。新しいプロジェクトが出されたら、授業用のノートや、部屋のホワイトボードなど、自分で見やすいところにすぐメモして、リストを作ることが大切です。
【毎回出る課題を予定に入れる】週に3回行われるクラスで、毎回課題がある場合、通常のGTDインボックスにタスクを入れても、ある一日チェックするのを忘れたとしたら、提出期限当日までリストを見ないことになってしまうかもしれません。なので、こういうケースでは、毎回の授業のすぐあとに課題に取りかかる時間を、あらかじめ設定しておきましょう。授業の1時間前でもいいですよ。
【週ごとに振り返る】週の中で一日、その週を振り返る日を作りましょう。チェックするポイントは、カレンダーと取っているクラスです。カレンダーでは、来月分の締め切りを確認し、それから来週分も把握します。それをもとに、その週は、リストを達成するためにどんなコンテクストがあるのかをチェックします。
クラスに関しては、ノートやプリントのチェックといった授業の復習、to-doリストに書き忘れがないかをチェックします。次の授業までのプロジェクトと、その達成のためのアクションをリストアップしてあるかも確認してください。
【すべての人には向いてないかもしれないけれど】この方法をそのまま試してみたからといって、誰でもが成功するというわけではありません。だから、基本をもとに自分に合うシステムを作り出すことが大切になってきます。GTDに関する記事は、ライフハッカー [日本版]でたくさん扱っているので、左側のカテゴリから、他の記事も読んでみてくださいね。
みなさんのアレンジしたGTDを、ぜひコメント欄で教えてください。
Chris Lesinski(原文/訳:山内純子)