眞子内親王殿下ご成年をお迎えになるに当たっての記者会見

会見年月日:平成23年10月16日

会見場所:秋篠宮邸

眞子内親王殿下のお写真
記者会見をなさる眞子内親王殿下
(秋篠宮邸)
問1    ご成年を迎えるに当たっての感想をお聞かせください。成年皇族として,公務に臨まれる機会も増えますが,今後の抱負もお聞かせください。
殿下

この度,成年という一つの節目の年を迎えました。成年というと,大分まだ先のことのように思っておりましたけれども,過ごしてきた歳月を思いますと,あっという間であったと感じております。これからは,成年としてふさわしい行動を心掛けていきたいと思っております。

大学が3学期制で学期ごとの履修でございますので,予定が立ちにくいところもございますけれども,公的なものを含め様々な行事に参加していきたいと思っております。

問2    国際基督教大学では具体的にどのようなことを学ばれていますか。特にご関心があり,今後専攻される予定の分野もお聞かせください。スキーサークルに入られていると伺っていますが,趣味など学業以外ではどのような大学生としての生活を送られていますか。
殿下

国際基督教大学は,2年次の終わりまでは専攻を決めず,様々な分野を学ぶことを通して自らの興味を深めていくというシステムですので,現在2年生に在学しています私は,できるだけ多く自分の興味のある科目を履修し,学びの機会を得ている状態でございます。

また,大学内外を問わず,様々な人々との交流が,自分の身になっていると感じております。

学業以外ではスキー部に所属しておりますけれども,シーズン中には合宿などに行くこともあります。また,それに関連するかもしれませんけれど,スポーツ全般は好きで,楽しんでおります。

問3    将来についてお伺いします。秋篠宮同妃両殿下は学生時代に出会い,ご結婚されました。女性皇族として,将来のご結婚についてどのようにお考えでしょうか。理想の男性像と合わせてお聞かせください。将来の夢や目標についてはいかがでしょうか。
殿下

両親,特に父は私の年の頃には結婚を考えていたようですけれども,私はまだ余り結婚については考えたことはありません。理想の男性像に関しましては確たるものはございません。

将来の夢や目標につきましては,学生生活を通していろいろと考えつつ,徐々に考えをまとめていけたらと思っております。

問4    ご家族についてお伺いします。両殿下は日々公務で多忙な生活を送られていますが,眞子さまにとってどのようなご両親ですか。佳子さま,悠仁さまとは普段どのように過ごされていますか。エピソードを交えてお聞かせください。
殿下

両親とは気軽な話,重要な話の双方,話し合える関係であると思っております。また,自分に様々な機会を与えてくれていることを有り難く思っております。父に関しましては,かつてはよく怒る父親でございましたけれども,最近はすっかり丸くなっております。母に関しましては,一緒に美術館などに行って楽しむことがあります。

妹は年が近いこともあって,年齢を重ねるたびに仲良くなり,今では妹でありながら友人のような関係です。ときには,夜遅くまで二人で話していることもございます。弟は逆に,年は離れておりますけれども,一緒に走り回って鬼ごっこのようなことをしたり,また,最近はいろいろなものに興味があるようで,図鑑に登場する植物や動物などについて話してくれることがございます。

問5    3月11日の東日本大震災後,被災者が使うタオルの袋詰め作業を紀子さま,佳子さまと一緒に手伝われました。両殿下も甚大な被害を受けた宮城,岩手,福島の被災地を訪れ,被災者を励まされました。未曽有の災害となった今回の震災をどのように受け止めておられますか。震災を通じて感じたことや,今後なさりたいことを,震災当日の体験談を交えてお聞かせください。
殿下

震災当日は家におりました。揺れがひどくなってまいりましたので,最初は机の下に避難いたしました。その後,多少揺れが収まってきたので,家族と庭に出て様子を見ました。しばらくしてからテレビを見て,今回の震災の被害の規模の大きさに驚きました。

私は両陛下始めほかの皇族方のようにお見舞いという形の被災地訪問は致しませんでしたけれども,夏にボランティアの一人として被災地でお手伝いする機会がございました。東京で関係者の方にお話を伺ったり,また,メディアの報道を通して,震災の状況について理解したように思っておりましたけれども,実際に行ってみないと分からないことがあると実感いたしました。

また,先日は文化による復興支援シンポジウムに行く機会がございました。地域に根ざす文化を継承保存していくことが,震災の復興に寄与するということが,理解できました。私自身も,今後何らかの形で携わっていきたいと思っております。

関連質問1    皇族というお立場にお生まれになって,大体お幾つぐらいから,一般とは違うというふうに,ご自身のお立場を意識なされたかということと,皇族というお立場にお生まれになって,ご不自由を感じたことがあるかということと,また逆に良かったなという思いがあったかということ,すみませんがこの二つをお聞きしたいのですが,よろしくお願いします。
殿下

皇族として意識し始めたのは何歳頃かということでよろしいでしょうか。

記者

はい。

殿下

そうですね,大体小学生の辺りではないかと思っております。

それから,皇族として不自由に感じたことがあるかというご質問でしたか。そうですね,ときには不自由に感じることもないことはございませんけれども,その代わり,様々な機会を与えていただいていると思っております。

関連質問2    先ほど,お父様のことで,昔と違って最近は丸くなってきたというようなことをおっしゃっていましたけども,どのようなとき,そのようなことをお感じになりますか。何かエピソードがあれば教えてください。
殿下

難しいですね,なかなか。昔は全般的によく怒る,本当にもうそれしか言いようがないのですけれども,厳しいこともありましたし,厳しいことに関しては,厳しくしつけてくれたことに感謝しておりますけれども,導火線が少々短いところがあったと申しますか。でも,最近はめったなことではすぐには怒らなくなったと思っております。

記者

例えばどんなことで怒られたのでしょうか。

殿下

エピソードがあり過ぎてちょっと絞れませんので,失礼いたします。

関連質問3    先ほど,被災地のボランティアのお話が少し出ましたけれども,多分お一人ではなくて仲間の皆さんと行かれたということではないかと思いますけれども,地域としてはどの辺に行かれて,どのような活動をされたのか,被災地を見たときにどう思われたかということを,少し教えていただけますでしょうか。
殿下

地域としては,岩手県の山田町,大槌町それから宮城県の石巻市の方で,子どもに関連する活動をしておりました。どのように感じたかというのは,先ほどの質問にお答えさせていただいたように,東京でいろいろな方にお話を伺ったり,メディアを通して知るということとはまた別に,実際に行くことでしか感じられないことがあると,そういうふうに思いました。

記者

その実際に感じられたことというのはどのようなことでしょうか。

殿下

そうですね,被災した方にお話を伺ったこともございますし,あと,また言葉にするのが難しいですけれども,実際自分の目で見てみないと,どういう状況かというのは感じ取れないのではないかと,思いました。

記者

かなり瓦(れき)とか残っている状況のときに行かれたのでしょうか。

殿下

そうですね。

記者

子どもに関する活動というのは,例えばどんなことでしょうか。

殿下

夏休みの出前講座のお手伝いという形で参加させていただきました。

記者

お勉強のお手伝いでしょうか。

殿下

ただ単にお勉強というのではなく,夏休みの思い出になるような形のそういう出前講座でした。

記者

子どもさんと一緒に遊ばれたこともありましたか。

殿下

それもありました。よろしいでしょうか。

記者

どうもありがとうございました。

殿下

ありがとうございます。

眞子内親王殿下ご成年に際してのご近影
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