構造改革と成長戦略を軸に中期経営計画を見直し、2023年8月に中期経営計画「K27」を発表しました。事業と人的資本の構造改革を実施した上で、戦略的値上げや稼ぐ力の改革による収益性の向上。さらには、EVAをベースとした事業別ROICを導入し、投資効率の改善をめざします。そして、「グローバル・シャープトップ」事業を擁立する企業をめざし、適切なポートフォリオ管理を行い、戦略的投資やM&A・再編もスピード感をもって実行していきます。
未来のいのちを守る
Sustainability as the only path
ROICの全社導入を進め、構造改革を断行します。そして、「グローバル・シャープトップ* 」事業を擁立する企業をめざします。
2027年度目標 | |
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ROIC | 11%以上 |
EVA | 700億円以上 |
営業利益*1 | 過去最高利益の更新 (2019年度 2,117億円) |
海外売上高*2 | 8,000億円以上 (売上高CAGR+4.3%) |
生活者・顧客に欠かせない事業・高収益事業へのグローバルシフトを進めています。2023年は、「ビオレ」UVケアの欧州・ブラジルでの販売、セルフタンニングや日やけ止め領域に強みを持つBondi Sands社の買収など、スキンプロテクション事業のグローバル拡大の道筋をつくりました。ファブリック&ホームケア事業ではグローバルの拡大ポテンシャルが高い新製品を投入し、ヘアサロン向け製品では「Oribe」を中心に欧米展開の強化を進めました。また、自社ECサイト「My Kao Mall」において各事業カテゴリーの展開が始動。今後、UVケア製品の海外展開をさらに加速するほか、高付加価値のシート型製品やヘアケア事業における新製品の投入、エコケミカルオンリーワン技術のグローバル展開の継続強化を進めていきます。
「グローバル・シャープトップ」事業を支える人財の育成・獲得、組織運営の改革を進めています。対話を軸としたアグレッシブな人財への投資を優先し、研鑽の場や自学共生機会の提供、権限委譲、透明性ある公正な評価・処遇、最適配置を行っていきます。また、部門に依存しないタスク型チーム編成により、スピード感のある推進体制に移行し、マトリックス運営から脱却していきます。
「アタック」、「ビオレ」といった高収益事業を拡大するほか、戦略的値上げや構造改革による収益改善、事業ポートフォリオの見直しを行い、経営資本の価値最大化を進めました。これらは当社の業績や財務パフォーマンスに持続的で長期的な影響をもたらす取り組みです。今後も引き続き、規律あるポートフォリオ管理、利益を重視した高付加価値化を推進し、さらなる稼ぐ力の改革を推進します。
パートナーとなる他社との共創による事業構築を進め、花王グループが有する技術資産の最大化を加速していきます。