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2019年10月26日(土)

共同作業所づくり50年の運動 未来へ

きょうされん全国大会

名古屋

 「働きたい」というねがいを当たり前の権利として実現しようと、障害者が働く共同作業所が全国で初めて、名古屋市で設立されて50年―。共同作業所などでつくる障害者団体「きょうされん」の第42回全国大会が25日、同市内で始まりました。障害のある当事者1200人を含む3000人が参加し、交流を深めあいました。26日までの日程。


写真

(写真)きょうされん全国大会で、舞台と会場が一体になった合唱構成=25日、名古屋市

 斎藤なを子理事長が主催者あいさつで共同作業所誕生から50年の足跡を振り返り、「命と尊厳が守られる社会」「一人ひとりが大切にされる誰もが排除されない社会」に向かっての展望を確かめあおうと呼びかけました。

 藤井克徳専務理事が基調報告。やまゆり園障害者殺傷事件や優生手術、官公庁の障害者雇用数偽装問題などには、優生思想に基づき無抵抗状態の障害者に対し不可逆的な加害を与えたという共通項があると指摘。日本国憲法と障害者権利条約を深めあい、どんな地域運動や社会運動が必要か考えあおうと訴えました。

 シンポジウムには、藤井さんのほか、きょうされん愛知支部長でゆたか共同作業所初代所長の鈴木峯保さん、ゆたか共同作業所設立前からの仲間、加藤春子さんと磯部和明さんが登壇。ゆたか共同作業所やきょうされん設立の歴史を振り返りながら、きょうされん運動を進める重要性を語りました。コーディネーターをきょうされん顧問で今大会実行委員長の鈴木清覚さんと武蔵野千川福祉会常務理事の新堂薫さんが務めました。

 大津福祉会(大津市)の生活介護事業所から障害のある仲間2人と初参加した男性職員(36)は「雰囲気を楽しみ、仲間を広げたい」。別の男性(66)は「職員不足で仲間の要望をかなえることが難しい」と貧しい障害福祉施策改善の必要性を話していました。

 共同作業所づくり50年特別企画の合唱構成には、きょうされん東海ブロックの障害のある仲間350人をはじめ市民合唱団150人が参加しました。

 大村秀章愛知県知事があいさつしました。



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